わたしの幸せな結婚 (富士見L文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040730196

作品紹介・あらすじ

この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か――

 名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。
 嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。
 数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。

 斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の薄い美貌の男。
 初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもできず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていく――。

 これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 実家で虐げられていた美世が久堂家に嫁ぎ、自分を取り戻していく話。

    今まで家族にも愛されていなかった美世は、愛されることに疑心暗鬼で人を信じることができなくなってしまっています。
    その美世の心が少しづつほぐされていく様子が心地いい。
    色々気になることが解決しないまま終わったので消化不足だったけど、この本はシリーズだった。結構長く続いているので読むのが楽しみです。

  • マリモさんの雄叫びからはじまるレビューを拝読して、どうしても読みたくなった物語。

    あぁ、もうっ、これ好きぃーっ!!ぃーっ!ぃ─

    ……ごめんなさい。わたしも雄叫びをあげてしまいました。どうしても気持ちが押さえられませんでした。
    マリモさんまで届いたかな……?
    『わたしの幸せな結婚』紹介してくださってありがとうございました。とてもキュンキュンさせていただきました。

    もうね……
    読、ん、じゃ、っ、た。
    あぁぁ、読んじゃったよ。
    知らなければよかった。
    と最初思ったね、うん 笑。

    だって知ってしまったら、もう最後。
    この物語から抜け出せなくなってしもたやーん!
    脳内は『わたしの幸せな結婚』の世界に染まりまくり。
    「乙女心」封印解除したとたん制御不能ですよ 笑。どうする、わたし!?

    眉目秀麗、優秀な軍人と不遇な環境で育った心優しい少女の王道シンデレラストーリー。
    好みすぎて泣きそうになるほどの、これまた王道なキャラ設定。
    とにかく、
    落窪物語好きな人集まれー!
    シンデレラストーリー好きな人集まれー!
    って感じ。

    さらに、
    明治・大正時代の浪漫を感じる雰囲気が好きなわたしのために(何でやねんっ)、舞台はこの時代の帝都。
    日本が西洋の文化と出会った華やかな時代。
    おしゃれな服装。可愛いカフェや洋食屋さん。クラシカルな建築物……
    だからといって何もかも自由なわけじゃなくて、結婚は親の決めた人だとか不自由な時代でもあったわけで。
    夜の闇もまだまだ深く、得たいの知れないものが潜んでいるような不穏な空気も漂っている……
    そう、この物語は、人間に害をなす鬼や妖なんかを討伐する異能者たちの物語でもあるわけなのだ。
    つ、ま、り、
    明治・大正時代の帝都が気になる人集まれー!
    異能系ファンタジー気になる人集まれー!
    って感じにもなる。

    そして何より、
    主人公2人の好感度が大。
    冷酷無慈悲と噂の若く美貌の軍人であり、また優秀な異能者である清霞。
    異能者の両親から生まれながら、異能を使えない少女、美世。美世は名家に生まれながら、継母と義母妹に虐げられ使用人のように育つ。
    二人の心が少しずつ近づいていく過程がね、キュンとなる。
    えっ、どんなキュンて?
    そうね、初恋のキュンって言ったらわかるかしら……

    清霞の仕事中と、戸惑いながらも大切な存在となっていく美世の前でのギャップ。
    もちろん、頭ぽんぽんシーンありですよーぉ(あぁ、もうたまらんっ)
    軍服姿の凛々しい清霞と家で寛ぐ清霞。異能者としての清霞。
    こんな乙女心キュンキュンさせる完璧なひとを出していいの!?作者さーん。

    美世も可愛くて仕方ない。
    美世は自己肯定感がとてつもなく低く、少し前向きになったかなと思えば、また後ろに下がってしまったり。それでも清霞やゆり江(清霞が幼い頃から親代わりにお世話してきた使用人)たちに見守られながら、何があっても自分の譲れない場所を守るために勇気を出すのよ。
    美世って、まるで干からびた葉っぱが綺麗な水を与えられて生き返り、ぐんぐん成長し艶やかな緑になっていく……そんな美しさと強さを感じる少女。清霞やゆり江のさりげない優しさに触れながら、これから変わっていく様子が楽しみで、とても応援したくなる。

    今回はまだ序盤。これから異能ファンタジーという設定がストーリーをどんどん盛り上げていきそう。
    とっても楽しみなシリーズだ。

    • マリモさん
      わー、めっちゃ届きました〜!
      憧れの地球っこさんのレビューに登場してしまい、さらに地球っこさんのレビューに読んだ時の興奮を思い出して、また雄...
      わー、めっちゃ届きました〜!
      憧れの地球っこさんのレビューに登場してしまい、さらに地球っこさんのレビューに読んだ時の興奮を思い出して、また雄叫び上げそうになりましたよー!
      もう、スキィィィーー!!!

      そう、王道系てんこもりなんですよね!胸キュンポイントが多すぎるので、乙女心にはどこかしら引っかかるところがあると思うんです。(私は網という網に引っかかってましたが!笑)
      頭ポンポンシーンとかも、使い古されてる技なのに!なのに!頭ポンきたーー!ってぶっ倒れてました(笑)
      櫛のさりげない(?)プレゼントのやり取りも可愛いし、清霞の軍人の制服と家での着流姿のギャップには私もメロメロですー!

      本当にまだ序盤で、異能の実態もまだよくわからないし、何より美世の覚醒はこれから…!ということで、これからまだやだ、世界の広がりと二人の距離の狭まりが楽しめそうですよね!(*´∀`*)
      一緒に追いかけるお仲間ができてキャピキャピ(死語)です!応援していきましょう\(//∇//)\
      2020/06/03
    • 地球っこさん
      マリモさん、わかります!
      もうね、メロメロポイントだらけですよ。
      悶えまくりでした。
      もちろん櫛のやりとり場面なんて、最高にニヤニヤし...
      マリモさん、わかります!
      もうね、メロメロポイントだらけですよ。
      悶えまくりでした。
      もちろん櫛のやりとり場面なんて、最高にニヤニヤしちゃいました。
      朝御飯のシーンで、清霞の襟元をくつろげた軍服姿を想像しただけで、倒れそうになります 笑。
      制服とか作業着とか大好きなもので……
      あと最後のね、美世を助けにいって躊躇なく門を破壊するところとかね、まさに王子さまですよ。

      まだ続きは買ってきないのですが、シリーズ進むごとに表紙の2人がだんだん向かいあっていくんですね。
      心憎い演出だわぁ(〃▽〃)

      楽しくて、気持ちがいつも伝わってきて、読みやすくて、ここぞとポイントをちゃんと押さえてあるマリモさんのレビューが大好きなので、マリモさんとこんなに意気投合できてたこと、とても感激です⭐
      もちろんわたしもキャピキャピでーす 笑

      ありがとうございました♪
      2020/06/03
  • 名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷夢慈悲と噂の若き軍人、清霞。大勢の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。
    斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは美貌の男。
    映画化ということで購入。
    少しずつ2人の距離感が変わっていくところがとても良く、キュンとしました。
    そして、美世が過ごしてきた日々に涙が止まりませんでした。
    実写では目黒蓮くんと今田美桜ちゃんが演じるのでとても楽しみ。

  • 明治か大正かという雰囲気の和風ファンタジー。
    異形という存在と戦う設定があるが、本筋はラブストーリーですね。

    斎森美世は名家の生まれだが、早く母を亡くし、継母と義妹に虐げられて育った。
    使用人以下の扱いだったが、ある日突然、嫁入りが決まる。
    気難しいという噂の軍人の家に、婚約者の候補として送り付けられた。
    帝都で対異特務小隊を率いる久堂清霞は、優秀だが怖れられていて、縁談が次々に壊れているという噂だったのだが。

    家は郊外にあり意外と質素で、働いている人間も少ない。
    内気で世間知らずな美世は、そっけない清霞の態度にびくびくするが、働くのには慣れているので、進んで家事を手伝う。
    ろくな着物も持たず、顔色が悪い美世を不審に思う清霞と家政婦。
    これまでの令嬢は、辺鄙な地での質素な暮らしにすぐ音を上げていたのだが‥

    口数が少なく不器用だが、強いだけでなく、若く見目麗しい清霞。
    自己肯定感が低く弱々しいが、真面目で素直な美世。
    しだいに心通わせていく二人だが、そこはごくゆっくりとしたペースで。じわじわ~と甘く(笑)

    ファンタジー設定の部分も、この先に大きく動いていくようです。

  • とても面白かった。恋愛小説は、あまり読まないけどするする読めた。
    でも、少しありふれた作品だったので、-1(☆)かな。

  • 異能を受け継げず、使用人扱いだった、斎森家の長女・美世。
    名家中の名家・久堂家との縁談が来て……。

    シリーズ第1作。

    「落窪物語」を連想させる筋に加わるのが、異能というファンタジー要素。

    冷酷無慈悲ではなく、恋愛経験に乏しいからこそ、ぶっきらぼうなだけ。

    とびぬけた容貌と実力。
    美世を大切に思い、陰でいろいろと行動する姿。

    久堂清霞の愛情表現は少女漫画的で、キュンとくる。

    初々しいふたりの恋愛部分は、かなり甘め。

  • 続きも読んだけどもういつもドキドキするし、この本の終わりが見えて来ませんね。いや、終わってほしくない!

  • おもろかった。さて、なんでこんな恥ずかしい題名の、いかにも私が読まなさそうな本を読んだかというと(あはは)、数ヶ月前から漫画のランキングの上位で、このタイトルをみかけていて、本屋でも平積みで推されてた(漫画が)ので、ちょっと気になってたんだ。が、元の小説があるというのを知ったので、それなら字ぃ読むほうが楽だろうと、古本屋で買ってきた(売れているようで、在庫がたくさんあった)。手に取ってみたら、ものすごく薄い本(いわゆる薄い本ではなくて、実際にページ数が少ないキャラ文庫)、和風伝奇もので、ベースがほぼシンデレラ。継母と継姉にいじめられて育ったみすぼらしい少女が実は、能力凄かった、そして、超良い男に愛される、どや!という感じの、アンダードッグ、大勝利ストーリー。めっちゃスッキリします。
    出てくる人(ええもん側)、全員美形というのも、非常によろしい。
    ただし、買うのがこっ恥ずかしい(あはは)
    別の本の間に挟めて買いたくなりますな。
    そして、6巻まで出てるので、続きも読もうと思います。

  • まさに和風シンデレラストーリー。
    美世の心情や、幸次の美世に対する気持ちがとても切ない。泣ける物語です。

    美世と清霞のこれからが気になります。
    2巻目からも読もうと思います。

    美世には幸せになってほしいです。

  • シンデレラのような境遇に置かれた主人公が、美麗で本当は優しき名家の当主と結ばれるお話。
    さあ、一緒にキュンキュンしましょう!

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    幼い頃に母を亡くし、義母と義妹に虐げられて育った美世。
    もともと父母は、異能の力を宿した子を望む人々の思惑により、父と義母との仲を引き裂く形で結婚した。
    そのため義母は、後妻に入ったあとから、美世に激しい憎しみを向けていったのだった。

    そんな中、美世に持ち込まれたのは、異能の力を持つ家の中でも特に名家とされる久堂家当主・清霞(きよか)との縁談だった。
    清霞は冷徹で、婚約者候補たちはすぐに逃げ出してしまったと噂されていた。
    しかし生きる意味を見失い、どこにも居る場所がない美世にとっては、とるに足らないことだった…

    こうして美世は、清霞のもとを訪ねたのだが…

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    ベタな設定の恋愛ファンタジーですが、キュンが常日頃足りない者としては、美世と清霞のまわりに意地悪な輩が増えれば増えるほど、キュンとしてしまうのでした。
    結局のところ、わたしは王子様に守ってもらいたい願望は捨てきれない女子なのであります。
    現実世界では叶いそうにもない願いなので、こうして虚構の世界で王子様に守ってもらっております。

    あとがきにもあるように、舞台は明治・大正時代をモデルとし、清霞は異能者として軍に務めているという設定です。 
    ちょっと「はいからさんが通る」みたいな感じですね。美世の性格は全然違いますが…
    ただこの巻では、異形に対して異能が使われるよりも、身内のいざこざ中心のお話だったので、異形とのカッコイイ戦いを期待した方はちょっと物足りないかもしれません。
    いや、でもタイトルからは異能の力が出てくる話とは推測しにくいので、異能バトルを期待して手に取る方は少ない…かな??

    恋愛ものとして捉えれば、キュン度はなかなかなものです。
    冷徹だけど実は優しく、主人公を守るためには爆裂な力を発揮する王子様に、ぜひわたしたちも守ってもらいましょう!

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著者プロフィール

長野県在住。小説投稿サイトにて作品を発表し、2019年、『わたしの幸せな結婚』で作家デビュー。

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