紅霞後宮物語 第九幕 (富士見L文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.53
  • (4)
  • (10)
  • (20)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 236
感想 : 13
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040730455

作品紹介・あらすじ

敵対する司馬氏は消えたが、梅花がいなくなったことで後宮の規律は乱れ、小玉の負担は増大していた。真桂と紅燕が小玉を支えるが、反小玉の動きを見せる妃嬪も出てきている。そんな中、鳳に関するある噂が届き――?

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 面白かった。なんといっても本作から登場人物紹介の付録がついていて、ありがたい。主要人物はええんだが、ちょい役妃たちや武官同僚たちがいまいち忘れがちだった。今作では、小玉やその他の人物の「かわいそう」と評される問題について。私も以前「かわいそう」という一般ムーヴメントについて某所でちらっと言及したことがあるが、使われる場所とタイミングによって、どうにもやるせない嫌悪感しかない言葉になってしまうが、あれはあれで需要が高い便利なボキャブなんだろう。小玉と同意見すぎて面白かった。こういった共感も本書の魅力の一つだと思う。今まで散々うっとしかった司馬氏がとうとう降板か。最後のアレは火種になるんやろかねぇ、、。先が楽しみ。梅花も同人作家もいなくなったし、寂しくはあるが、次のヴィランがどんなのかもとても楽しみだ。

  • 後宮って、階級で呼び方が変わっちゃうし、一度読んだだけでは混乱している現状です。

    第一部が終わり、第二部へ移行していたとか
    ……いつの間に!?
    第二部は一冊では終わらない中長編になったようです。
    小玉が伝説の存在に至る最終決戦がはじまるのかしらね?

  • 2022.02.07

  • 尖ってんな〜!

  • ラブラブな気配は全くないのに、お互い熱烈に想い合っているんだなという不思議な夫婦。後宮内はゴタゴタしているけど、心の強さで乗り切って欲しい。

  • 軍人皇帝の第九弾。

    自分の孫である皇子を殺した祖父の悪あがきが
    うだうだと続いていて、あまり面白くなかった。

    立太子をすすめる父と子、文林と鴻の歩み寄りが良かったかな。
    血のつながらない、けれど大好きな母、小玉を守る力を得るために、
    物理的に距離を取ることになっても皇太子になることを選ぶ鴻。
    大人になってきたな、という感じ。

  • 全巻一気読みの為、まとめての感想ですが。

    思ってた以上に、周りの人達が早く逝ってしまったのだな…と。
    どんどん頼りになる味方がいなくなり、読んでいて苦しくなる。けれど、だからこそ残された人がリアルに浮かび上がってくる。
    小玉が歳を重ね、それに伴う悩みを抱えながらも生きる姿に共感しながら、八つ当たり気味に文林をけなしつつ、続編を楽しみにしてます。

    でもこのお話で一番可哀想なのは、文林だと思ってる。

  • 第2章ということで。
    主人公の生きていた時代が最盛期であったと先にネタバレしているので「いろいろあった」ということをどう描き続けていくのか興味のあるところ。
    司馬氏がふたになっていたのである意味平和だった後宮も本来? のどろどろした女同士の争いの火花散る戦場になったかな。
    私は筋が一つ通っている司馬氏は好きだった。人間的に至らず駄目な人ではあったけれど矜持は忘れていないと思う。
    ただ、残された遺児については彼自身も不幸だし、この先の未来に明るいものがあるのか分からない。
    ただ、主人公たちからすれば大きな悩みの種だなと思う。
    周囲の人々の主人公への言葉は一言でいうと「ビッグなお世話」でしかなく、主人公本人も感じているけれど「悪意がない分厄介」だなと思う。

  • さて今回は大問題勃発。
    いろいろ問題を残してくれた司馬氏ですが、市井に放たれた後もただではくたばらなかった!
    絶対的な敵方で権力者一族だった司馬淑妃がいなくなったことで、今まで味方についていた小玉側の一派にも亀裂が起こります。
    考えれば、各家から後宮に送られているのはあくまでも皇帝の寵愛を争う者たちであり、絶対的な権力者がいなくなれば我もと名乗りを上げる者もいるのが当たり前。
    密かに、または宣言して離れていく者がいる一方で、最後まで小玉の味方をすると決めている者たちも。
    そんな中で聞こえた噂が、殺されたとされていたもう一人の皇帝の息子、鳳の存在。確かに誰も死んだその姿を見ていない。司馬氏も死んでいないとなれば、新たな問題の発端となるわけで。
    今すぐその問題が明るみに出ることはないとはいえ、将来小玉を悩ます問題の一つとして残るのだろうと察せられます。
    皇太子として認められて小玉の元から少し離れた鴻と文林の距離が近くなったのが、この巻での唯一の癒しどころでした。

  • 第2幕スタート。
    「純度混じりけなしの善人もいなければ完全な悪人もいない」まさにその通りだった。
    でもそれを自覚して行動できるかどうかはまた別なのかなぁとも。
    何にしても思い込みは恐ろしい。

    鳳は生きてたんだ…。
    祖父の本物の愛を感じて、じっとしてて欲しいけど、そうもいかないんだろうなぁ。

全13件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

2014年、『生生流転』で瑞々しい人物描写と緻密かつ魅力的な世界設定が評価され、第2回ラノベ文芸賞金賞を受賞。改題及び改稿を加えた本作でデビューとなる。

「2023年 『紅霞後宮物語 第零幕 六、追憶の祝歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

雪村花菜の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×