彼女が好きなものはホモであって僕ではない (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 161
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040735108

作品紹介・あらすじ

同性愛者でありながら、異性との恋愛や家庭を持つことに憧れ、自分のセクシャリティを隠す高校生・安藤純と、ボーイズラブが大好きな女子高生・三浦紗枝。ボーイズラブに理解を示した純に紗枝は惹かれ、やがて告白する。純には年上既婚の彼氏がいたが、「ゲイの自分もふつうの生活ができる」ことを確認するため、あえて紗枝の告白受け入れ、付き合うことに。しかし、偽りの恋愛はうまくいかず、ふたりの関係は次第に歪んでいく。そんな中、純が悩みを唯一共有していたネット上の親友「ミスター・ファーレンハイト」が自殺する。取り乱した感情を抑えきれなくなった純は、既婚男性の彼氏に縋るが、慰められる現場を紗枝に目撃され、二人の関係は破滅。さらには、学校中にゲイだと広まり、偏見の目にさらされた純は、誰にも受け入れられない絶望を胸に、校舎から飛び降りる・・・。

感想・レビュー・書評

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  • 今までふざけたタイトルだなって敬遠してたけど、ぽんさんからおすすめされたので読んでみた。中学、高校の時に読んでたらきっともっと共感できる部分多かっただろうな…時代も私も変わったわ!

    純は同性愛者だけど「奥さんと子どもをもって平凡な家庭を築くのが夢」で…それに対して、私はシンパシー(他人と感情を共有すること)を感じることはできなくても、エンパシー(他人と自分を同一視することなく他人の心情を汲むこと)を感じていきたいな!

  • 作者の浅原さんは所謂レインボーフラッグの下で活動するコミュニティ外の、社会ではインザクローゼットなゲイ男性の視点を本作に活かしている
    しかもカクヨムというざ21世紀的なプラットフォームにて

    難解なようで、不明瞭なようで、悩ましい。恋愛は操縦するものなのだろうか、又はぷかぷかとその時その時の感情の揺れに身を任せ経験するものなのだろうか 

    本作は爽快かつポップでいて、最高に革新的ッ

  • 同性愛や性の問題について関心があったため見聞を深めようと購入。大変社会派の小説であり、現代社会のジェンダーの問題を糾弾し…
    ……嘘です。三浦さんとのセックスシーンが妙に生々しかったので仕事帰りにエンタメ小説が読みたくなり購入しました。

    ともあれ青春群像の中に社会派小説の側面もあわせ持った作品で、冒頭に書いたような事もあながち間違っていないように思います。

    本書で、最も私の心を打ったのは、ミスター・ファーレンハイトです。

    彼とのチャットでのやり取りの数々はこの作品で最も印象深いシーンだったと思います。HIVキャリアとして純に様々な言葉を投げかけるお洒落なイメージのファーレンハイトとのディスプレイ上でのやり取りは、ちょっと忘れがたい本作のメインイメージを作っていたと思います(QUEENの曲も根底をなしているので、造詣が深ければもっと楽しめたのかと…作者が好きなのかな?)

    それにしても、「ちんぽこが勃つ『好き』と、勃たない『好き』がある」は名言だったなぁ。

    物語の終盤でミスター・ファーレンハイトの自宅を訪れ、彼が中学生だったことを知るわけです。年齢は幼かったとしても、HIVキャリアになった彼は、恋人との関係を通じて様々な思索を結び、思い悩んで、その結果として純に言葉をかけることができたと考えると序盤のシーンも感慨深いですね。

    純くんのブログのハンネはやっぱりファーレンハイトなのかな?
    (読後の方に訊いてみたいです)

    そして、三浦さんと純くんは「ちんぽこ」が勃たなくても幸せになってほしかったのです。三浦さんはとても「強い女性」なのでそんなところを先回りして察して「自分から振った」のでしょうが…いつか純が自分と向き合えた時、晴れ晴れとした気持ちで再度、三浦さんと結ばれてほしいものです(この辺は意見が分かれそうですが)

    物語中盤~終盤の青春群像は純粋に青春小説としても楽しめると思います(私は風呂でひとり泣きました…)

    ネタバレに設定しているのでこの感想を読んでいる方は読後の方とは思いますが、再読したい、友人に勧めたい、すてきな小説でした。

  • 知り合いにゲイのカップルがいたり、普段からLGBTの記事を読むようにしていたので、サラッと読める小説かなあ?と迂闊に手を出しました。
    読み初め、想像を超える生々しさに動揺。最後まで読めるかしら?なんて心配したり。でもそんな心配なんて無用だった。

    2020年に読んだ本の中で1番面白い!とまでは行かなくても(たくさん面白い本を読んだので、どの本も甲乙つけがたい…)、ゲイ等のマイノリティな立場の人への考え方がすごく変わった。ほとんどの同性愛者は同性婚をしたいのではないかという勝手なイメージが崩れた。
    そりゃそうだよね、たくさんの子供や孫に囲まれて幸せな老後過ごしたいよね。なんでそんな当たり前なことになぜ気付かなかったんだろう…

    2020年読んで良かった本No.1です!

  • 図書館で見かけて、『おや。あのドラマの原作かしら』と思ってみてみたら、やはりそうでした。ドラマは見逃してしまったので読んでみたら、今年ベスト3に入るくらいよかった。

    少年少女の成長物語ですね。
    眩しいぜ10代。キラキラして、傷ついて、ぶつかって。でも前を向いて大人になっていく。みんな素敵です。

    あとはね、うーん。
    私はBL読んだことはあるし、私が好きなアーティストにいわゆるLGBTの人もいるから、知識が全く無いわけでは無いかもしれない。でも自分含め周囲にはいないから、圧倒的にわかってない部類の人間。



    わかってないって怖い。だって知らないうちに誰かを傷つけてるかもしれない。だからこそ、誰かと出会うときにはできるだけフラットでいたいなぁと思います。全てにおいて。色眼鏡は、好意のフィルターだけかけるように。

    あと、タイトルの「ホモ」の呼び方引っかかってたんだけど、最後に純くんがちゃんと言及してたねww

    それにしても、青春だったなー。
    あと、Queenは名曲しか無いなぁー。またボラプのDVDみたくなりました。

  • まだ、ドラマのものしか観てないです。
    もうそろそろ買います

  • 漫画版を読んだことがある。漫画版の終業式のシーンが苦手だったんだけど、小説版はたしかに見せ場だった。若干のやりすぎ感があったけども。
    純の独白がよかった。すこしシニカルでアンニュイだった少年がゆっくり成長していく感じがわかる。

  • 正直、タイトルを見て面白そうだなと思い買ってみたけどいい意味でそんな軽い気持ちで買ったことを後悔しました。
    私自身、LGBTQ当事者で主人公の気持ちもすごくわかるし、同時にそれを知ってたり知らされたりする人たちの心情もしっかり表現してあって、周りの人はこういう風に感じる事もあるのかなぁとか知るきっかけにもなりました。
    また、Queenの知識もコアなところまで出てきて、今度は場面ごとに楽曲も合わせて聴きながら読みたいと思いました。
    終わり方もすごく好きでした。

  • 時代に合った素敵な作品でした。
    高校生、ゲイ、BL好き、恋人、友達、ネットの友達、それぞれがなにを思い、どう生きていくのか?
    おもしろかった!
    感謝します。良い本をありがとう。
    最後の三浦直之さんな解説もいい、ドラマも見たくなりました。

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著者プロフィール

小説投稿サイト「カクヨム」に、2016年10月より『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』を投稿開始。18年に書籍化された同作は、話題作として注目を浴び、大ヒット、テレビドラマ化(『腐女子、うっかりゲイに告る。』)もされた。他の著作に『御徒町カグヤナイツ』がある。

「2020年 『#塚森裕太がログアウトしたら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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