白澤さんの妖しいお料理処 四千年の想いを秘めた肉じゃが (富士見L文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040738468

作品紹介・あらすじ

生まれながらの不運体質な女子大生・楠城湊は、その日もすこぶる体調が悪かった。
迷い込むように路地裏の料理処を訪れた湊は、そこで謎めいた美貌の店主・白澤さんに手料理を押し売られる。
「帰しませんよ? 貴女には、僕の料理を食べていってもらいます」
そう言って出された料理はなんと【肉じゃが】!! 
おかげですっかり体調は戻ったものの、その日からなぜか――妖怪が見えるようになってしまった!! 
白澤さんのご飯を食べれば治まる(?)ことから、店でバイトする代わりに簡単お料理レシピを教わることになり……!?

感想・レビュー・書評

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  • 湊ちゃんがツッコミ体質と言うか漫才の気質があると言うか、彼女の一人称で進む文章は非常にテンポがよくて読みやすかった。
    白澤さんとの会話も完全にお笑いのそれだったので。
    彼女に対して塩対応なのもいいね、白澤さん。
    毒舌も聞いていて楽しかったし。
    明らかに日本贔屓なのに、それを突っ込まれると倍以上の毒舌が返ってくるお約束ネタも面白かった。
    毒舌返している相手は、愛した人なのにね。
    ツンデレである。

    自分も薬膳は中国なイメージがあったので、これを読んでびっくりした次第。
    漢方も。
    言われてみればそうだよなと。
    何せ薬膳としての初手が肉じゃがだったからなあ。
    インパクト大である。
    一般的な肉じゃがではないけれど、薬膳な肉じゃがはそれはそれで非常においしそうだった。
    蒸し料理もいい。
    散々湊ちゃんに毒吐きながらも、何だかんだで面倒見てくれる白澤さん。
    男心というか、某有名瑞獣心は複雑なのである。

    命に関わる不幸体質な湊ちゃんだが、前述通りのキャラなので、悲壮感が漂う前に笑わせてくれるので、重くなりすぎずにギャグマンガを読んでいるかのような感覚で、本当に非常に楽しい読書だった。
    登場する料理は美味しそうだし(なぜ写真がないのだと思ってしまうほど)黄さんやメイメイちゃんなど、サブキャラクターも楽しくて愛おしい。
    あやかしたちも、湊ちゃんにしては大迷惑以外の何物でもないだろうけど、傍から見ている分には爆笑ものだったし。
    電車の中まで付いてくるの、反則だろう。
    ピ○ミンかな。

    四千年の想いを拗らせている白澤さんに、まだ不幸体質だったり過去からの因縁が解けきっていない湊ちゃん。
    まだ互いが自分のことを理解しきっていないところで終わったが、どんな未来でも選べそうな終わり方だったので、好きに想像できそう。
    取り敢えず、湊ちゃんが予言された年以上に長生きできますように。
    そして、過去の因縁関係なく、「今の」彼らが幸せでありますようにと願う。
    そのためには、まず薬膳でしっかり体を整えなくてはね、湊ちゃん。

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