語彙力こそが教養である (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
3.67
  • (99)
  • (231)
  • (187)
  • (31)
  • (11)
本棚登録 : 2624
感想 : 231
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040820125

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ブクログをつけるようになって
    自分の語彙力の低さにもどかしさを覚え
    何とかしたいと思っているときに出会いました。

    語彙力が欲しい。
    教養も欲しいと言えば欲しい。

    語彙力がすなわち教養であるという
    タイトルを見て、「へー!」
    と思って読み始めました。

    面白かったです。
    しかし、私が勝手に期待した内容とは
    少し違っていました。

    ===

    まず私の教養レベル(?)はBランクでした。
    書かれていることをなんとなく理解は
    しているつもりだけれど、自分では使えない。
    そうですそうです。

    次に語彙力アンテナのたて方について
    書かれていました。
    ここはなるほど、と思いました。

    自分が逃げている言葉を確認し、
    意識して使わないようにする。
    その際、言いたいことを3つのポイントに絞る。
    主観は1つまで。
    是非実践してみようと思いました。

    ===

    中盤ではさまざまな文学や
    メディアについて紹介されていました。

    「読んでみたい!」と思う本もあれば、
    読んだことのある本も沢山ありました。

    しかしそれは純粋に作品として味わいたい
    という気持ちであり、
    「語彙力のために読みたい」とは違います。

    音読は良いのかもしれませんが、
    「漱石を半日かけて音読する。」
    そこまでやりたいとは
    正直思えませんでした。

    また、著者は難しい言葉を使うことこそが
    語彙力(教養)であるような
    書き方をされていましたが、
    そこが根本的に私の求める語彙力とは
    異なっていました。

    医者や教師や弁護士などは
    専門用語を一般の人にわかりやすく
    言い換えることに心を砕いています。
    難しいことを難しいまま言うよりも
    難しいことを簡単に言い換える方が
    ずっと難しいです。

    私は自分の言いたいことを
    誤解なくシンプルに
    誰にでも伝わるために
    自在に使える言葉のストックを
    増やしたいと思いました。

    「やばい」で通じる相手なら
    それでいいのではないかと
    思ってしまう私は
    やばいのかもしれません。

  • 語彙力のない人は5色の絵の具で絵を描いてるようなもの。深みのある絵は200色の絵の具がいる。

    なーるーほーどー。です。
    語彙力が必要な理由をうまく説明出来なかったのですがまさにこれですよね。

    どの話も説得力があり、そして耳が痛い。
    わたしも語彙力を増やしたい!と思わせてくれるのですが、どうすれば良いかの部分がわたしにはピンときませんでした。
    くどくど書かれてる部分も多く、図書館への返却期限も迫っているので、ペラペラ読みをしたせいかもしれませんが。

    ひとまず、ブクログのレビューを通して、身につけた言葉のアウトプットの場にしていきたいと思います!

  • タイトルに興味をそそられたが、語彙力“こそが”教養だと思えるような内容ではなかった。
    もっと言えば、この本を読んでために「語彙力って面倒臭い…」と思ってた。モチベーション低下
    齋藤先生の著書はわかりやすく、好奇心もそそられるので期待していただけにガッカリだった。

  • 語彙力こそが教養であるとし、その語彙力をつける為の方法やおすすめの本などを紹介している。
    語彙力が貧弱=思考が貧弱というところは、まったくもってその通りだと思う。それ故、小学校での英語教育に力を入れている今、英語より国語だと切に考える。

    語彙力のインプットとアウトプットを兼ねた素読(声に出して読む)を、著者は強く薦めているので、少しやってみようと思う。
    本書内で紹介されている言い回しは、実際職場や友達同士で使うとキザな印象を与えそうだが、知っていて使わないのと知らないで使わないのとでは違うので、やはり教養として様々な言い回しのストックは持っておくべきであろう。
    誤用や若者言葉との付き合い方は難しいものがあるが、著者の意見を参考に自分なりの落としどころを探る必要がありそうだ。

  • 近所の本屋さんの新書本コーナーで山積みされていて目に留まりました。この本の著者の斎藤氏の本を読むたびに、彼は本当に凄い人だなと感心します。今回のテーマは、語彙力の多少がその人の教養を示す、という、私の身に突き刺さるものです。

    本の帯に書いてある「その一言に知性は滲み出る」、まさにその通りだと思います。FBを始めて5年近く経過し、発信する機会が増えましたが、自分が書いたものを見直したときに、語彙力の少なさを感じることがあります。

    ビジネスで分かりやすいメールやプレゼンを作っているだけでは、語彙力が増えない、ということも、この本を読んだ気づきです。語彙力を増やしてくれる「良書」に取り組む機会を少しずつ増やしていこうと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・ほんの1分間のプレゼンで、それまでの人生で読んできた本の種類やインプットの量を予想できる、それは、複数の事柄をひとつの言葉で表現しようとするか否か、である(p17)

    ・日本語の90%を理解するために必要な語彙数は、およそ1万語。英語は3000語、スペインやフランス語は2000語程度(p21)

    ・語彙力の低下は「素読文化の減衰にある」、素読とは、意味や内容を詳しく理解する前に、とりあえず声に出して本を読むこと、これは精読(意味をじっくりと考えて頭で読む)とは異なる(p26)

    ・語彙を身につけるには、その言葉が含まれる文章ごと文脈のなかで覚えるほうがずっとラク(p27)

    ・耳で聞いた単語(ひらがなの音)を反射的に漢字変換できるかどうかが、自分の語彙力を測る一つのポイント(p34)

    ・消極的な語彙になってしまう理由として、1)実際に使った回数が少ない、2)言葉の由来を知らない、がある(p37)

    ・本を読む習慣が、半年後、一年後、五年後の語彙をつくり、あなたを作っていく(p67)

    ・ドストエフスキーノ5大長編:カラマーゾフの兄弟、罪と罰、白痴、悪霊、未成年、は人生の課題図書である(p78)

    ・ミステリーの書き方、という本は、現代を代表する43人のそうそうたるミステリー作家が自身の創作の秘訣を明らかにしている(p87)

    ・語彙の裏側にあるストーリーを共有することで、意思疎通の濃度がぐんと高くなる(p92)

    ・日本語は、夏目漱石一人でマスターできる、坊ちゃんはお薦め(p161)

    ・読み書きが一部の人だけのものであれば、言文一致の問題は大きくならなかっただろうが、庶民レベルまで浸透してくると、書き言葉と話し言葉が乖離しすぎていて不便ということになる(p169)

    ・面白い話を人に伝えられないのは、意味だけをとらえている。語彙や口調を軽んじている(p183)

    2016年7月17日作成

著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

齋藤孝の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
エラ・フランシス...
みうら じゅん
エラ・フランシス...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×