里海資本論 日本社会は「共生の原理」で動く (角川新書)

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  • KADOKAWA/角川書店 (2015年7月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040820132

作品紹介

里海=人が手を加えることで海を健康にし、豊かにするメカニズム。瀬戸内海の再生で世界から注目されている。地球の限界を救うモデルとして、瀬戸内海生まれ日本発の概念が、世界経済を今まさに変えようとしている!

里海資本論 日本社会は「共生の原理」で動く (角川新書)の感想・レビュー・書評

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  • 逆転の発想、視点はなかったが、取り組み自身は、興味深い。解説の藻谷氏の視点は鋭い。生命の循環を意識しなければ。

  • 519.81||In

  • 『里山資本主義』という、この本の前作となる本がありました。これは一見都会に見放されたと思われるド田舎が実はアツイというお話で、田舎好きの私にとって非常に興味深く面白かった本です。

    で、その続きともいえるのが本書「里海」。瀬戸内海で起こった魚の減少と海の荒廃、それを再生させた地元漁師と最先端研究のコンビを例に、人間がどんなに自然と乖離した生活を営もうとも、自然界の一員に過ぎないということを改めて感じさせる。

    実は「里海」は「SATOUMI」として学術用語になっている。海洋汚染は瀬戸内海だけの話ではなく地中海などでも深刻なようです。その取り組みが世界でも模索されているようですが、この瀬戸内海発の取り組みが注目されているとのこと。

    「里海」は「人手が加わることによって生物多様性と生産性が高くなった沿岸海域」と定義されている。ほったらかしにして自然に成り行きをまさせるのではなく、人が生物多様性の環境づくりを手伝い、そのおこぼれをいただく、ということ。

    この考えは、以前では学会で発表した日本人研究者が罵声を浴びせられたらしい。「お前は漁師の召使か!」と。それから数十年。彼はひるむことなく研究と実践を積み重ね、カキの水質改善能力と、カキ養殖、そしてカキの稚貝が住みやすい環境(それは他の魚も住みやすいことを意味する)づくりを見事に組み合わせた自然にも漁師にもプラスなる成果を出したことから世界的にも脚光を浴びることになったようです。

    里山よりもスケールの広い里海。やはり地方はアツイ。とはいえ、都会でもできることはある、と著者は締めくくっています。

  • 里山資本主義の続編! 東京でも素晴らしい自然がみれるのかな‼ちょっとずつ、自然を作り上げれるように、協力してみたい!

  • 20171003読了

  • ☆☆☆2017年8月レビュー☆☆☆


    『里山資本主義』に続く、これからの日本の針路を示す著作。身近なものを生かし、原価ゼロで人と人とのつながりを大切にして暮らす。それが持続可能な社会ではないだろうか、と考えさせられた。
    今回のテーマは「里海」。四方を海に囲まれた日本において、海とどうつきあっていくべきだろうか?瀬戸内海のアマモ復活プロジェクトを中心に書かれている。
    僕は今、都会に住んでいるが日々の仕事や生活の中で何かできることはないか、考えたい。

  • SATOYAMAの行き着く先はSATOUMI!
    カキ筏、アマモの森など、海を綺麗にしながら人間が生きていく方法はたくさんある!
    神に頼り切るのではなく、神の手助けを人間がすることによって循環する生活を送れるようになる。
    懐かしい未来に向けて共生していく努力をしなくては!

  • 牡蠣筏によって、浄化されていく海。自然物を利用して自然を取り戻していく。ステキな考え方だと思った。赤潮の時と筏設置後の写真を実際に見比べた時は同じ海とは思えないほどキレイになっていて感動した

  • 海が好きになる本。
    瀬戸内海の浄化の取り組みを取り上げ、自然に任せるのではなく、自然の一部の人間が自然を作る手伝いをすることで本来の自然を取り戻す動きを紹介している。
    昔の当たり前を実現しようということで、懐かしい未来と表現している。
    東京の女性の就業率は全国最下位。保育所などがなく、出産後働けないから。

  •  本書が紹介する「里海」とは、自然の中に人間の手を少し加えて調和を保つことで、生産性と生物多様性を両立させ、豊かな恵みと自然の良さを享受できるようになっている身近な海のことだ。

     モデルケースとして、瀬戸内海での取り組みが取り上げられている。漁師が設置したカキ殻できれいな海を取り戻し、魚が棲みやすい海草を育て、その海草を刈り取ったものを農業の肥料にする、という人間を介した循環モデルの姿が徐々にできあがりつつある。そして、このような取り組みは「SATOUMI」として海外にも広がりつつあるらしい。

     姉妹編とも言える『里山資本主義』では、海の上流にある陸地や山が舞台だったが、海と山と人間の営みが密接につながっていることを、本書と合わせて読むことでより理解が深まる。
     考えてみると人間が生活していく上で、身の周りの自然をなるべく手つかずにしておく、というのは一見良いように見えて非常にバランスの悪いことであり、共存するための知恵を人間自らが考え出さなければいけないことがわかってくる。自然を破壊してきた現代人の言い訳のようにも聞こえるが、すべてのものに神が宿っていると考え、ほんの少し人の手を加えて共存共栄させて頂くというのは日本らしい発想だと思った。

     本書の内容とは関係ないが、解説者の筆が走りすぎたためか『風の谷のナウシカ』(原作の方)のラストを堂々とネタばらししているのはいかがなものか。

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