成長なき時代のナショナリズム (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 47
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040820477

作品紹介・あらすじ

拡大することを前提につくられてきた近代社会が拡大しない時代に入った21世紀、国家と国民の関係はどうなっていくのか。排外主義や格差の広がりで新たな局面をみせるナショナリズムから考察する。

感想・レビュー・書評

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  • なんで急に話がある領域に深入りしたり、別のところにいったりするのかなと思っていたんですが、それは日本人が解釈する、急進的な右翼を意味するようなナショナリズムというフレームでは社会問題を語ることができないためで、個別の問題はそれとして議論すべきだろう、という考えに基いているからなんじゃないかと思います。ベーシック・インカムが日本においては労働条件の悪化からもたらされた啓発て感じもするんですが、その結果が相反する新自由主義と思想が近似するところは皮肉なもので、そりゃアフリカやアジアに先行投資しますね。

  • 若手の論客として注目を集める著者の本を初めて読んだが、新書なので短かくて読みやすく、コンパクトで切れ味鋭い論理に説得力があった。特に、これからの世界を成長なき時代と位置付けて、その中で私たちは格差是正などのリアリティある対策を考えなければならないという指摘は、重要である。

  • 各地で叫ばれるナショナリズムについて分析した上で、その対策にまで踏み込んだ1冊。
    ナショナリズムの原義からすれば、リベラル派もナショナリズムであるという主張に納得させられた。また保守派とリベラル派でナショナリズム含め、議論になぜズレが生じるのかということにも触れられているのがよかった。
    ナショナリズムを分析したあとは、おきまりの低成長時代はどうすべきかという議論になるが、他の本と比べ、特に目新しい点はない。ただ日本政治の動きと連関づけられて語られてる点で、他の本と少し違うと感じた。
    ベーシックインカムの是非についても、労働からの解放は果たして善なのかという問いを投げかけているところが興味深い。
    オーウェルの1984年を読んだ後に、この本を読んだのだが、機械化、グローバル化が進み、供給過多を回避するためにどうすればよいかというのが現在の先進国における問題である。それへの悪い方向での解決策を1984年はある意味提示しているといえ、あらためてオーウェルの先見の明を感じざるを得ない。

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