夏目漱石、現代を語る 漱石社会評論集 (角川新書)

  • KADOKAWA/角川書店
2.20
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本棚登録 : 30
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040820781

作品紹介・あらすじ

皮相的な社会に抗し権力に個人として対峙し、上からの道徳に抗い、イデオロギーを超える事を願った――。

“時代に抗え”“国家に振り回されるな”“私を生きろ”!時代と漱石は格闘した。
「自己本位」は帝国主義に抵抗しつづけ、人種差別主義も偏狭な自己中心主義も乗り越える。
百年前の漱石の認識は、21世紀のこの国において、改めて現実的な方向性を示している。「現代日本の開化」「私の個人主義」等は、現在の状況に符合しているのだ。

感想・レビュー・書評

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  • 解説などいらない

  • 漱石の講演が星一つなのではありません。余計な要約と見当はずれの後書きの評価です。漱石の講演が必要なら全集をあたりましょう。

  • 漱石の講演録。冒頭は回りくどい挨拶から始まり、そのうち自然と本題に入っていくさまは、寄席のような巧みさがあって、話は途中あちこち飛ぶが、最後はきちっと主題に戻ってくる。言葉遣いは無論口語なので、漱石の生の声が聞こえてくるよう。白眉は「個人主義」の講演。この20年ほど後には、日本は国家主義を以って個人を圧殺する運命を持つが、この講演で漱石は(危急存亡の時などは)それを自然な流れと捉えつつも、平時であった当時、また平時である100年後の現在、ここで説かれた個人主義がどれほど日本人に浸透しているかといえば心許なく、そういう意味で、改めて咀嚼したい講演だし、先見性というよりは真理を持った内容と思った。そのきっかけを与えてくれた点で本書は価値があり、付記されてる解説はあっても無くても変わらない。

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著者プロフィール

同名著者複数。

1. 小森陽一(こもり よういち)
1967年、佐賀県生まれの小説家、漫画原作者、脚本家。大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業後、東映助監督、テレビ製作会社勤務を経て作家に。原案を担当した『海猿』は後にテレビドラマ化、実写映画化。マンガ原作の代表として、『トッキュー!!』、『天神-TENJIN-』。小説家としては「天神シリーズ」、そして2018年10月映画化される『オズの世界』。

2. 小森陽一(こもり よういち)
1953年、東京都生まれの研究者。東京大学総合文化研究科(言語情報科学専攻)教授。専攻は近代日本文学、近代日本の言語態分析、現代日本の小説と批評。全国「九条の会」事務局長。北海道大学大学院文学研究科修士課程修了。成城大学文芸学部助教授、東京大学教養学部助教授を経て、現職。
主な著書に、『ことばの力 平和の力――近代日本文学と日本国憲法』(かもがわ出版)、『記憶せよ、抗議せよ、そして、生き延びよ 小森陽一対談集』(シネ・フロント社)、『あの出来事を憶えておこう 2008年からの憲法クロニクル』(新日本出版社)など。

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