- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040821061
作品紹介・あらすじ
一子相伝の史料を本邦初公開!
忍者とは、いかなる人びとだったのか? 何を生業とし、どのような術を使い、いかに生きたのか。甲賀忍之伝を継承する甲賀伴党21代宗師家の川上仁一が、秘密のベールに隠されてきた実像を明かす。
【目次】
序 章 現代に生きる「最後の忍者」
第一章 忍びのこころ―忍者と忍術の神髄
第二章 実践・忍びの術技
第三章 忍者・忍術の形成史
第四章 忍術の活用
終 章 忍者文化の将来展望
感想・レビュー・書評
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忍者物が好きなので、読んでみた。途中の歴史のところは少し飛ばしつつ、読み終えた。
最後の忍者である、著者の忍者修行や現代に生かせる部分など興味深い内容だったと思う。
いくつか忍者物を読んできたが、忍者は死ぬ事も厭わないイメージがあった。でも、忍者は任務を果たす為に生きて帰るという事が大切な教えって部分は今までのイメージと違った。
なにごとにもじっと堪え忍び、心は鉄壁で動揺せず、内には残忍の意味合いを秘めながら、争いを避け人々と和合していく心こそが、忍の根本なのである。(p27)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
甲賀は「こうか」と読むのさえ知らなかった。伊賀と甲賀は異名同流で協力関係に近いらしい。忍術は体伝や口伝での伝承がほとんどで文書化されたものが少ないのでミステリアスな存在になっている。
針と切がシンボルアイテム。針は武器、切は布であらゆる用途に使う。
正心(大義)を重んじる、自然の摂理や先祖を大事にする、
相手の七情五欲を熟知する。
隠れす術、逃走術、縄渡り術などの紹介あり。
知らないことだらけなので面白い。 -
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閲覧新書 -
第二章の忍者修行がすごすぎる。実践的、なのか?
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うーん。
実際忍術の宗家であるのだが。
別に一族というわけではなく、子供の頃に先代に弟子入れしたというか。
本としては、本当につまんない。もっと、修行中の話とか具体的に描いて欲しかった。
特に、歴史のところなんか浅すぎて話にならないし、和を尊ぶとか、そりゃ仲間内ではそうだったかもしれないけど、戦闘、諜報の技術を売っていた集団だったと理解しているんだけど、それで和、と言われても。
こういう人から見て、初見さんあたりがどう見えるのか、そういうのも聞きたかったんだけど。 -
不思議な流れで甲賀流忍術の最後の後継者となり、巻物などを継承し、三重で忍者学を行っている著者による忍者・忍術の解説本。著者は、他人の家に忍び込んだりする「忍者」が今後生き残る余地はないと冷静に判断すする一方、歴史的価値、文化的価値としての忍術・忍者については世界的な価値があるとする。アニメなどでも出てくる各種忍術と実際にその忍術を身に着けた感想が淡々と紹介された部分が、シュールで、また一方で、現代の生活に結び付く部分があり、興味深い。
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子供の頃,憧れていた思い出がある.本書は実際に修行を重ねてきた著者の実感のこもった内容で非常に有益な情報が満載だ.特に,第4章の「忍術の活用」は秀逸だ.文献の種類を豊富で,三重大学での研究成果が表れているものと感じた.海外での人気は素晴らしいと思うが,日本での認知度をさらに高めることも重要だと感じた.