「考える人」は本を読む (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 186
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040821139

作品紹介・あらすじ

糸井重里さんに推薦をいただきました!

「河野さんは読書の森の管理人だ。
木を見て、なおかつ森を見ている人。」

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【目次】
1 読書を考える

『それでも、読書をやめない理由』 デヴィッド・L・ユーリン 柏書房
『〆切本』 左右社
『「本屋」は死なない』 石橋毅史 新潮社
『ボン書店の幻――モダニズム出版社の光と影』 内堀弘 ちくま文庫

2 言葉を考える
『わが盲想』 モハメド・オマル・アブディン ポプラ社
『僕らの仕事は応援団。――心をゆさぶられた8つの物語』 我武者羅應援團 大和書房
『スローカーブを、もう一球』 山際淳司 角川文庫
『展望台のある島』 山川方夫 慶應義塾大学出版会 

3 仕事を考える
『思い出し半笑い』 吉田直哉 文藝春秋
『姉・米原万里――思い出は食欲と共に』 井上ユリ 文藝春秋
『夜中の電話――父・井上ひさし 最後の言』 井上麻矢 集英社インターナショナル
『作家が死ぬと時代が変わる』 粕谷一希 日本経済新聞社

4 家族を考える
『小倉昌男 祈りと経営――ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの』 森健 小学館
『秋山祐徳太子の母』 秋山祐徳太子 新潮社
『願わくは、鳩のごとくに』 杉田成道 扶桑社
『「私」を受け容れて生きる――父と母の娘』 末盛千枝子 新潮社

5 社会を考える
『広告は、社会を揺さぶった――ボーヴォワールの娘たち』 脇田直枝 宣伝会議
『大東京 ぐるぐる自転車』 伊藤礼 東海教育研修所
『ゴミが降る島』 曽根英二 日本経済新聞社
『ジーノの家』 内田洋子 文藝春秋

6 生と死を考える
『さもなくば喪服を』 D・ラピエール&L・コリンズ ハヤカワ文庫
『へろへろ――雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々』 鹿子裕文 ナナロク社
『モリー先生との火曜日』 ミッチ・アルボム NHK出版
『ただマイヨ・ジョーヌのためでなく』 ランス・アームストロング 講談社文庫
『つながりあういのち』 千石正一 ディスカヴァー・トゥエンティワン

感想・レビュー・書評

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  • 『考える人』は本を読む(河野通和)

    隙間時間にサクッと読んだ。
    著者の雑誌編集に携わった経歴が、紹介される本の見つめ方によく現れている。

    紹介された短い紹介本のなかで思わずかってしまった本が4冊ある。
    『それでも、読書をやめない理由』
    『スローカーブを、もう一球』
    『わが妄想』『僕らの仕事は応援団』(『「本気でいきる」以外に人生を楽しくする方法があるなら教えてくれ』)

    ○『それでも、読書をやめない理由』
    では、著者デヴィッド・L・ユーリンを紹介した本の6行が読んでみようかと思わせてくれました。その6行とは
    『本があふれている家で育ち、もっとも幼い頃の記憶では、はしごをのぼって床から天井まで続く本棚の中から、魅力的な表紙絵の本を探していました。思春期には、手当たり次第に乱読しました。大学を卒業した年の夏には、バックバックひとつでヨーロッパ中の方書店をめぐりをし、またジャック・ケアックの『オン・ザ・ロード』を片手にアメリカ大陸横断の旅をしたこともあります。これらの旅に連れ立った恋人との新婚旅行では、敬愛する作家がかつて暮らしていた浜べにたたずみ、作品に描かれていた光景を心の中に刻みつけました。』
    “こんな空気感、こんな環境で育ち、人生を旅する姿はもう訪れないんじゃないかなぁ”と思いながら、このような時代を生きた人間が描く読書観を共有してみたいなぁと思ったから

    ○『僕らの仕事は応援団』
    はもう、この短い紹介文を読んでいただけで目頭が熱くなって、もうその時には“ポチッ”っとしていた。きっと“熱い生きる実感”に渇きを感じていたんだなぁ。
    こういう人たちが、どこかに存在しているのだと思うと、自分の生き方にも『良し!』と言える。

    ○『ボン書店の幻』
    誰にもその存在を知られずに鳥羽茂(とばいかし)の人生が閉じていた。でも、彼の人生には彼の“生”を通してやり遂げようとした想いが詰まっていて静かに、ひっそりと地中に埋められていた。
    その熱い思いを掘り起こそうと、必死に微かな足跡を辿っていく。そこに見えてきた鳥羽茂の起こした『ボン書店』。
    あまりに、儚いけど、多くの人の人生の末路のようにも思えた短い紹介文には多くの想像が立ち上がる。

    ○『スローカーブを、もう一球』
    これは読んでいて当時の時代を感じたくて買いました。

    ○『わが妄想』
    は紹介文『「目に見えない人」が研ぎ澄まされた感性で、聞き、嗅ぎ、味わい、触って思い描いた等身大の日本の現実がユーモアたっぷりに語られます』がおおよその当たりをつけていた。
    かつて「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」に行っときの感覚を呼び起こして、もう一度世の中を感じる機会を得るためにポチりました。楽しみです。

  • この世に存在する本の数は膨大、一生に読める数は限られている。何を選び、読むか。
    著者とっておきの25冊が紹介されています。
    書評を読むと、どれも詳細が気になる本ばかり、今後の本選びの指針になりました!

  • 普段、読書案内のような本は一切読まない。この本を読んだのは、父から「kindleでこんな本買ったんだけど読むか」と言われたから。無料で読めるなら喜んで!と父からkindleを借りた。長い時間をかけてちまちまと読み進めた。

    自分が絶対に選ばない種類の本を紹介している、これまた全く読まない読書案内本がこんなに面白い。紹介された本をまだ読んでいないのに、この著書を読んだだけで世界が押し広げられた気がした。自分の読んだことのない、面白い本はいっぱいあるんだなあとわくわくした。これだから読書は面白い。

  • <目次>
    第1章  読書を考える
    第2章  言葉を考える
    第3章  仕事を考える
    第4章  家族を考える
    第5章  社会を考える
    第6章  生と死を考える

    <内容>
    休刊した「考える人」(新潮社)の編集長だった人のウェブマガジンから。久しぶりに読み終えるのが惜しい1冊だった。
    こうしたプロの本読みの人の書評集は素晴らしい。どの本も読んでみたい。本屋の現状とそこで頑張っている人たち。想定外の視点から書かれた本。著名な人たちの暮らしぶりと思わぬ実態。知られざる世界。生きること。読もう。

  • 『考える人』を編集していた著者が選んだ
    珠玉の25冊がその本のレビューと共に掲載されている。

    『考える人』という雑誌は何度か書店で手にとったことがあり、とても読み応えのある文章の量だったのを覚えている。

    世には1日に何冊の本が発行され、その本のうちに自分が本当に読破できる数は限られている。そう考えた時に書評がある本を読みたいと思うようになるのは自然な流れな気がする。既に自分意外の誰かが読破し、その内容に一定の水準で見ている。

    その読書の経験を文章として事前に知ることで、自分がある水準よりは高い文章に出会うことを約束してくれるかのような、そんな気がする。

    書評本が好きな理由は、書評を読む事でその著者の考えがより分かるような気がする。世の中で出ている本をどのように選んでいったらよいのかを、事前に教えてくれる本を選ぶ本を最近は好んで買ったり、読んだりするようになってきている。

    そして本を読むための本は、本の数とその接触面積を増やしてくれる。

    編集者という立場で数多くの本に触れ合って来た著者の選んだ本は、タイトルがまず面白い。まずは言葉はこうして生き残ったという本を読んでみようと思う。

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プロフィール

1953年岡山市生まれ。編集者。東京大学文学部ロシア語ロシア文学科卒業後、78年中央公論社(現中央公論新社)に入社。おもに雑誌編集にたずさわり、「婦人公論」編集長、雑誌編集局長兼「中央公論」編集長などを歴任。2008年退社。09年日本ビジネスプレス特別編集顧問。10年新潮社に入社し、雑誌「考える人」の編集長となり、6年9か月務める(17年春号で休刊)。週に一度配信されるメールマガジンは、内容の濃さと分量で1万8000人を超える登録者に愛読された。著書に『言葉はこうして生き残った』(ミシマ社)がある。

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