「なんとかする」子どもの貧困 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040821733

感想・レビュー・書評

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  • この本では、第一章で相対的貧困率の数値等を用いて"子どもの貧困問題"の現状を具体的に示し、第二章〜四章からはこの問題に最前線で取り組む人々・団体(インフォーマル中心)にフォーカスする。
    面白かったのはそのフォーカス先のセレクト。子どもの貧困問題への支援というとこども食堂が最も有名だろうし、実際、当書でもしっかりめに取り上げられていた。しかしそれだけにとどまらず、一見この問題とは直接的には結びつかなそうなDMMアカデミー等の取り組みも事例として挙げられていたのが、個人的にはかなり印象に残った。こういう枠に囚われない発想がほしいものだ。
    福祉関係の本でいえばかなり読みやすい方だと思うので、『ケーキの切れない非行少年たち』を面白いと感じた人などにおすすめしたい。

  • 子どもの貧困についての入門書。現場の人々の意見がところどころみられて参考になる。医療や教育よりも「モノ(テクノロジー)とカネ」という考え方に新鮮味を覚えるのと同時に「なるほどね」と思わず納得してしまいました。

  • 読了。貧困をどうするのかと前に進む話だったので希望が持てて、明るい気持ちになった。

  • 貧困と格差の問題は理屈は理解できても感情的に腹落ちしてない人は多いのではないだろうか。ただ子どもの貧困は大人の貧困よりは理解が得られやすく、子ども食堂の広がりは、それと関係があるかもしれない。子どもが課題を抱えているというのは、その家族、地域、社会が何かしらの課題を抱えているということである。地域の縁が薄くなり、孤立している子どもが増えてきた。それは子どもだけか。高齢者や大人もそうではないだろうか。子どもの貧困対策は地域の再生、つまり誰もが生きやすい街づくりにつながる。本書は著者の思いを抑えつつ、全国、各地の取り組みをルポのように紹介し、私たちはこれからどうすればいいかを考える希望の種を著したものだと思う。

  • 湯浅誠さんがネットニュースに書き連ねた文章をまとめた内容だけに、雑多なテーマが並んでいます。
    これを一貫性がないと受け取るのか、バラエティに富んでいると見るのか、そこで評価が分かれると思いますが、私としては問題を表沙汰にすること自体に意味があると思うだけに、湯浅さんにはがんばってほしいです。

  • 「だんだん」「わくわくエンジン」「明石市」の取り組み紹介が興味深かったです。
    課題だけでなく、解決に向けての取り組みが挙げられているのがいいなと思いました。

    「1ミリ」でも進めるために何ができるか。
    そのことを話し合える人たちが集まれたら、そして行動に移せたら。子どもの貧困を取り巻く状況が変化していきそうです。

  • 高齢化よりもこっちの方が大問題だと思う!

著者プロフィール

「反貧困ネットワーク」事務局長、「自立生活サポートセンター・もやい」事務局長。元内閣府参与。

「2012年 『危機の時代の市民活動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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