新聞記者 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 130
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040821917

感想・レビュー・書評

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  • 権力の腐敗が進み、富の集中も進み、どこか閉塞感が漂う今日この頃。
    与党の政治家や官僚が保身のために空気を読まざるを得ない圧迫されすぎた権力構造を今のまま進めてはいけない。
    おかしいと思ったことは、おかしいという。
    目の前にある問題に見て見ぬふりをしない。
    望月さんのような気骨のあるジャーナリストが増えて欲しいと思う。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    官房長官会見に彗星のごとく現れ、次々と質問を繰り出す著者。脚光を浴び、声援を受ける一方で、心ないバッシングや脅迫、圧力を一身に受けてきた。演劇に夢中だった幼少期、矜持ある先輩記者の教え、スクープの連発、そして母との突然の別れ…。歩みをひもときながら、劇的に変わった日々、そして記者としての思いを明かす。




    映画『新聞記者』を観に行き 原案のこの本が気になり読んでみましたが 内容は映画とは全く違うものでした。
    しかし、空気を読まずに疑問を質問しまくるこんな記者がいてもいいんじゃないかと思っています。
    権力者が原稿を読み上げるだけの答弁なんて意味があるのかと...
    マスメディアの役割は、政治的な事実を報道・解説し 一般市民に政治的判断の基準を提供することだ思うのだけど 今の日本はどうだろうか?
    特にネットニュースは面白おかしく書かれているものもあり 仕事としての責任感はないのかな?と思ってしまいます。
    世界によって自分が変えられないようにするには 周りに流されず 自分自身のはっきりとした思いを持たないとなぁ...と思っています。

  • 望月氏の情熱が詰まった一冊。事件記者時代から官房長官への質問まで、一貫して取材に対する熱量はハンパない。断片的に知っていた彼女の「熱源」がどこにあるか、少し分かったような気がする。
    映画の方も悪くはなかったが、脚色のないこちらの「原案」の方がよりリアルでいい。

  • 菅官房長官と記者会見で激しい攻防を繰り広げている記者。
    望月さんには、そんな印象を抱いていました。
    本書読むと、「熱い人」だと分かります。
    本書では、生い立ちから新聞記者を志した理由、駆け出し時代や印象に残った事件、家族や新聞記者という職業に対する思いなどが平易な文章で綴られています。
    熱い思いが先に立ち過ぎて、それが逆にマイナスに響かないか少し心配してしまいますが、内容はいちいち共感できます。
    本書が「原案」となった映画「新聞記者」も劇場で見ました。
    映画の本筋に関わる部分で納得できない点があった(ああいう荒唐無稽な設定ではなく、あそこはリアリティのある設定で良かったのでは?)のと、劇場内の冷房が効き過ぎていたのが不満でしたが、それ以外は楽しく見ることができました。
    映画でなく、ドキュメンタリーで見たかったかな。
    本書では、望月さんが千葉支局時代に、刑事部の鑑識を務めていたベテラン捜査員の言葉が紹介されており、それが最も胸に残りました。
    「頭がいいとか、どこの社とかじゃない。自分が新聞記者に情報を話すかどうかは、事の本質に関して、その記者がどれだけの情熱を持って本気で考えているかどうかだ。」
    日本のジャーナリズムが関わる問題点を知る上でも好著ではないでしょうか。

  • 新聞記者の仕事が分かるが、後半は自慢話っぽい。

  • よく言えば猪突猛進。悪く言えば暴走気味。
    望月さんの仕事に対する情熱は伝わるのですが、好きか嫌いのどちらだと聞かれれば、決して好きとは言えない。ただ、とても興味をそそられます。
    タクシーの使い放題や、取材先を怒鳴る。
    汚職問題が好きだと言い切ってしまうところや、定例記者会見では、最初から「嘘をつかれる」と決めつけて、質問をぶつけるころも疑問を抱かずにはいられない。
    真っ直ぐすぎるのか、質問のぶつけ方が下手な人だなと思う。
    フリーランス記者の安積さんを見習えとは言わないが、もう少し賢いやりかたがあるだろうに・・・

  • 新聞記者の仕事のやり甲斐は伝わりました。
    ですが、やり方があまりにも良くないと思います。
    官邸側も官邸側なのかもしれませんが、望月記者も某テレビキャスターのように国民の意見を代弁しているかのようです。
    民主主義なんだから、国民が選んだ首相が行政を行う。個人的にそれが気に入らなかったら噛み付くように見えてしまいます。
    私も不正は良くないと思いますが、やり方がとにかく昭和。実際の質問する様子を見た所、あまりにも場違いな質問もするし、限られた記者会見の時間の中で、他の記者の質問時間を取るような支離滅裂な質問をしています。 

  • 現在のジャーナリズムと政治のジャーナリズムに対する向き合い方に警鐘を鳴らす1冊。タイトル通り、「新聞記者としての私が、ジャーナリズムのこれからを変えるには」という内容だが、各社の報道によって日々の情報を支えられている私たちが知っていてもいい内容だろう。
    だが、筆者の自叙伝という側面が強く、中には解決済みとされた事件に対して未だに食い下がっている部分もあり、筆者のイデオロギーと読者のイデオロギーが違った場合に、記述内容を素直に受け取れない可能性がある。

  • 官房長官に容赦なく食い込んむ記者として、注目を浴びた女性。
    正直、自分はあまりこの女性記者を知らず、妻の本棚にあったものを読んだ。
    とても読みやすく、難しいことも書かれておらず、さすが新聞記者だなと思う反面、少し変わってる人だとも思った。

    たびたびSNSで話題になり、彼女に興味を持った知人が、一度だけ、友人を誘ってトークショーを観に行ったところ、人を小馬鹿にしたような物真似をする一幕があったそうだ。
    そう言うことを嫌う知人は、ウケ狙いだったにしても、品位にかけると憤慨して帰ってきたと話していた。

    敵と味方・好き嫌いもはっきりしているのだろうか
    氏にとって正義とはなんだろう。

  • 熱血先輩新聞記者の武勇伝をサシで飲みながらひたすら聞かされるような感覚を覚えたいならば良い本だと思います。
    もう少し客観性をもって広い視野でモノを見つつ、真実を伝えるというのがお仕事なのだと長い間勘違いしていたのが、霧が晴れたようにすっきりしました。「権力者が隠したいと思うことを明るみに出す。そのために情熱をもって……」と書かれているので、誰であれ権力者は全て敵で、相手がなにをどう思おうと、隠そうとしたらズケズケ入ってきてそれを暴くのがお仕事ということはよく分かりました。

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著者プロフィール

1975年、東京都生まれ。東京新聞社会部記者。著書に『権力と新聞の大問題』(集英社)など。2017年、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞を受賞

「2018年 『しゃべり尽くそう! 私たちの新フェミニズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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