ハーバード流「聞く」技術 (角川新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040822303

作品紹介・あらすじ

相互理解は巧みな聞き方から始まる!
「聞く(hear)」「聴く(listen)」「訊く(quest)」といった様々な聞き方を解説し、それらを人生のあらゆる場面に「効く」ものにする技術を紹介!
思い込みで理解を遠ざける「バイアス」の外し方や、甘い言葉にだまされない「批判的思考」の鍛え方も伝授。


【担当編集より】
ハーバード大学の宗教学部を首席で卒業、その結果無神論者になって、日本で四半世紀、芸人、タレントとして活動しているパックン。
日本での長年の活躍を支えているのは、日米の文化の違いを理解しバイアスを極力外してフラットに物事を見る姿勢、自分の見られ方や相手の思考のクセや価値観を言葉の端々から汲み取る力、相手の主張に本当にそうかなと立ち止まって考えて聞き返すといった「聞く」技術の数々です。
パックンは言います。「伝え方が訓練でうまくなるのと同じく、聞き方も訓練でだれでもうまくなる!」と。
インタビュー・調査・交渉事はもちろん、家族や友人といった身近な人のコミュニケーションまで、あらゆる相手と場面に「効く」技術をユーモアたっぷりに白熱講義します。

感想・レビュー・書評

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  • パックン初読。

    うんうん、そうだよね、とスラスラ読めました。
    「アメリカでは○○」というお国柄エピソードが面白かったので、パックンの他の本も読んでみようかなと思いました。

    こういう本、もちろん自分のためにもなるんだけど、どっちかと言うと夫に読んでもらいたい、そして実践してもらいたいのです。
    が、どれだけ勧めても夫は本読まない人なので、もう諦めてますが・・

  • カウンセリング的な「聴く」ではなく、相手を知ることは自分を知ることにつながる、「聴く」ことで良い質問ができるなど、日常に使える聴き方の紹介。最終的には人生に「効く」というのが著者の個性か。話のテンポが良く、体験談もたくさん織り込まれているので読みやすい。

  • お笑い芸人のパックンマックンの方だとは知らずに、「ハーバード大卒」というところに興味が行って買いました。
    軽妙な語り口で、時折り出てくるジョークも紙面だと笑うまでにはいたらないが、フムフム、といった納得する感じでよかった。
    「聞く」の章では「そうだよなー」。
    「訊く」の章に来ると、「そうだったのか!」と新たな発見がありました。
    とても読みやすい本で、奥さんやお子さんや相方さんでのコミュニケーションギャップの例えが分かりやすかったです。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50194139

  • 参考にはなったけど、
    時折り挟み込まれるハーバードジョークが  
    少し邪魔。本人はネタのつもりだろうけど。
    そういった意味では、
    相方さんのアドバイスはとても適切だった、
    のだと思います。

  • ハイコンテクスト社会=日本
    ローコンテクスト社会=アメリカ

    なるほどね!
    皆まで言うな!→ハイコンテクスト社会

  • パックンは毎週金曜日の朝、モーサテで拝見していて、その時は、パックンは十分日本語が流暢と思いつつも、コメントが時間内におさまるかよくハラハラしてしまうのだけど、この本のパックンの文章は、構成も言葉選びも本当によく練られていて、日本人より上手に書けているのではと感心してしまう。笑いも、正直申し上げて、トークよりも文章においてのほうが、置かれる位置も内容も的確でちゃんと笑えるし(ちょっと失礼かな…)、今度は「書く技術」も出版したらいいのにと思った。
    もちろん、本題の「聞く技術」について参考になることは多かったし、以前読んだ「ツカむ話術」ももう一度読み返したくなった。
    ただ、ところどころ引用されている他書(「ハーバード式交渉術」、「予想通りに不合理」等)については、私も含め既に読んでいる読者は多いと思われ、その既読者からすると、ちょっと引用が甘すぎると感じられる部分も。読者がこれらの本を読んでない前提だったとしたら、ターゲットを間違えてるんじゃないかなあ…。パックンの本をタレント本のつもりで手に取る人は少ないように思います。この点、ちょっと残念でした。

  • 質問できる環境を作るのは、本来、親、先生、上司の仕事。
    アメリカには70/30ルールがある。相手に7割話てもらい、自分は3割。
    コミュニケーションの基本は聞くこと。

    バカな質問はない。唯一バカな質問は、きかなかった質問だけ。という掲示がアメリカの学校にはある。

    聴き方は、リフレクション。相手のワードを繰り返す。サマリー。要約。そして、エンパシー。共感。

    様々なものと比較することで、情報を精査することができ、データが指し示す意味を深掘りできる。
    批判的思考のコツとして、極端に膨らませて考える。という手法がある。

    エトス。人格と著者は訳している。
    この人は信用に足る人だと相手に思わせる要素全般。
    パトス。感情を使って相手を動かす力。
    ロゴス。言葉による説得。

    聞くことが第一歩であることがよく分かった。

  • 20220320読了(2時間半くらい)


    今、興味ありありのことだったのでとても面白かった❗️
    読書って、自分で考える時間の確保にもなるから意義があるんじゃ無いかなあ。と、読書の効能も感じた。

  • 生まれながらの日本人よりも日本語の文章を上手に書きこなす。
    これだけでもパックンの凄さを感じてしまう。
    そもそも外国人が最も苦手と言われている同音異義語が本書の主題なのだから恐れ入った。
    そこそこ国語に自信のある人であっても「聞く・聴く・訊く・効く」の違いを正確に説明できるだろうか。
    これを明快に日本人に対して論じるのだから、大したものである。(私が言うのも憚られる)
    アメリカの教育では幼少期から、常に議論することを叩き込まれるそうだ。
    多民族国家のアメリカでは、自分の考えを主張することはもの凄く重要。
    そこは、英語だろうが日本語だろうが言語の違いは関係ないところなのだろう。
    アメリカでは意見が異なるのが前提。その上で、どうやって議論を重ね、よりよい解決策を見出すのか。
    そういう手法を会得することが、生きていく上で必要な術なのだから、日本とはだいぶ状況が異なる訳だ。
    日本人は勿論議論が下手であるが、本書を読むと「訊くことが出きてないから」ということに改めて気付かされる。
    議論をする前提は、相手の話をよく聴くこと。
    注意深く聴き、さらにそこでの疑問点を訊きだす。
    それが出来て初めて相手の主張を理解することになる。
    自分が主張したいことがあるならば、まずは相手の主張を理解する必要があり、それは「訊く」以外に他ならない。
    日本語としてこれら「キク」についても、「聞く・聴く・訊く・効く」とあるくらいだから、昔からこれらの違いは認識されていたはずなのだ。
    それなのに、現代日本人はサラッと「聞く」だけに留まっている。
    言葉として「訊く」という文字が当てがわれている以上、その意味は昔から存在しているはずなのに、日本国内ではそれは活かされていない。
    実に勿体ない話ではないだろうか。
    歴史を紐解くと、日本人は勤勉で、海外の新しい技術や学問を積極的に取り入れてきたという。
    その時には必ず相手に対して「訊いて」いたはずなのである。
    積極的に質問し、その意図を掘り下げて、自分の中に取り込んでいたはずなのである。
    その中で自分自身の中から湧き出た疑問は相手にぶつけてみる。
    質問があれば聞いて、議論を重ねていく。
    そういうことを繰り返して、国として発展してきたのではないだろうか。
    現代日本人は、まさに訊けていないというのは正しい指摘だ。
    忙し過ぎるという側面も確かにある。
    自分個人のことで手一杯で、他人の話まで訊けないということもある程度は理解できる。
    しかし、果たしてそれで良いのだろうか。
    むしろ積極的に訊くために、心に余裕を持つ必要すらあるのではなかろうか。
    私個人も積極的に話を訊けるように。
    まずはそれを意識して、訓練するしかないのである。
    (2022/2/21)

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著者プロフィール

パトリック・ハーラン:1970年生まれ。米国コロラド州出身。芸人、東京工業大学非常勤講師、流通経済大学客員教授。93年ハーバード大学比較宗教学部卒業。同年来日。97年吉田眞氏とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。NHK「英語でしゃべらナイト」「爆笑オンエアバトル」等に出演し、注目を集める。「報道1930」「めざまし8」でコメンテータを務めるなど、報道・情報番組にも多数出演。2012年より池上彰氏の推薦で東工大の非常勤講師に。コミュニケーションと国際関係についての講義を担当。著書に『パックン式お金の育て方』(朝日新聞出版)『ツカむ!話術』『大統領の演説』(角川新書)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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