「不屈の両殿」島津義久・義弘 関ヶ原後も生き抜いた才智と武勇 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040823416

作品紹介・あらすじ

九州統一戦の見事な勝利の数々、明軍相手の大勝利、関ヶ原の戦いでの敵中突破、西軍唯一の本領安堵――。「戦国最強」として世に名高い島津氏。しかし、通俗のイメージと学界のイメージが、これほど乖離している大名はいない。実は歴史学者の間では、満足に家臣を統率することもできない、「弱い」大名として理解されてきた。
家の存続という目的は同じながら、異なる道を選び、譲らぬ兄と弟。言うことの聞かぬ家臣、内政干渉する豊臣政権、関ヶ原での敗北を乗り越えながら、いかにして薩摩藩を築き上げたのか。戦国島津氏研究の第一人者による、圧巻の評伝!

【目次(予定)】
第一部 戦国期の義久・義弘兄弟―ふたりが目指したもの―
 第一章 島津氏の源流と戦国大名島津氏 
 第二章 義久・義弘兄弟の三州統一戦 
 第三章 戦国島津氏権力のイメージと実態 
 第四章 義久・義弘兄弟にとっての九州統一戦 

第二部 豊臣政権との関係―義久・義弘兄弟の反目―
 第一章 降伏直後の島津領国―混乱と領国経営破綻― 
 第二章 義弘の「豊臣大名」化と島津久保の家督継承内定 
 第三章 義久・義弘兄弟の対立表面化と「唐入り」準備 
 第四章 「日本一之遅陣」、島津歳久成敗、幽斎仕置 
 第五章 島津忠恒の世嗣承認と文禄の「太閤検地」 
 第六章 慶長の役と秀吉の死、朝鮮からの撤退 

第三部 庄内の乱と関ヶ原の戦い―晩年の義久・義弘兄弟―
 第一章 忠恒の家督継承と伊集院忠棟誅殺 
 第二章 庄内の乱 
 第三章 関ヶ原の戦い―義弘が寡兵だったのはなぜか?― 
 第四章 関ヶ原の戦後処理―徳川家康との和平交渉― 
 第五章 琉球侵攻とふたりの晩年 

おわりに―島津義久・義弘の人物像― 

感想・レビュー・書評

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  • よく知られている島津義久と島津義弘の人物像が変わる。
    一次史料に基づき丁寧に解かれているので信憑性が高いと思う。
    二人の手紙を知るに、400年前と今とで人間は変わらないことがよくわかる。

  • 戦国末から豊臣政権の時期の島津家の舵を取った義久・義弘兄弟の生涯を辿る一冊。島津家存続に向けての方針・考え方の異なる両者の関係がどのように推移していったかが詳細に追跡されていて、非常に興味深く面白い内容だった。

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著者プロフィール

1971年生まれ。現在、南九州大学非常勤講師。
主な業績に、『日向国山東河南の攻防―室町時代の伊東氏と島津氏』(鉱脈社、2014年)、『薩摩島津氏』(編著、戎光祥出版、2014年)、『室町期島津氏領国の政治構造』(戎光祥出版、2015年)、『島津貴久―戦国大名島津氏の誕生』(戎光祥出版、2017年)、『島津四兄弟の九州統一戦』(星海社、2017年)、『中世島津氏研究の最前線』(編著、洋泉社、2018年)、『現代語訳上井覚兼日記1』(編著、ヒムカ出版、2020年)、『現代語訳上井覚兼日記2』(編著、ヒムカ出版、2021年)、『「不屈の両殿」島津義久・義弘』(KADOKAWA、2021年)などがある。

「2023年 『戦国武将列伝 11 九州編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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