破壊戦 新冷戦時代の秘密工作 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 60
感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040823751

作品紹介・あらすじ

(章立て)
第一章 工作員たちの「濡れ仕事」
第二章 ロシアのプレーブック
第三章 黒いカネの奔流
第四章 デマ拡散部隊の暗躍
第五章 プロパガンダの論理
第六章 サイバー攻撃の現場
第七章 コロナ後の世界

感想・レビュー・書評

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  • ロシアのインテリジェンスに関して、興味深い切り口でした。著者の方は反トランプでロシアゲートありきな感じですが、、ここ最近のあまりに雑な中国共産党のやり口にメン食らってる感じもみて取れました。今後、同じスタンスで中国共産党に切り込めるかどうか、が試金石ですかね。。

  • 東2法経図・6F開架:391A/F93h//K

  • 国内外を問わない暗殺、買収からサイバー戦、プロパガンダまでやるロシアの手法だが、ロシア自体の行き着く先は中国のジュニアパートナーなのか?

    そして、それらの手法は中国の超限戦とも重なる。

  • 核兵器の代わりにサイバー攻撃が抑止力になっていく新たな冷戦時代。

  • ベテラン新聞記者によるロシア第五列取材の記録といえば良いだろうか。
    第五列とは古色蒼然だが、適切な言葉を思いつかない。要するに暗殺・資金洗浄と運用・プロパガンダ・サイバー戦など、著者が長年取材してきたロシアの事案を紹介している。
    ロシアだけなら正面装備でもはや米国に太刀打ちできないが故の悪あがきで済むかもしれないが、最後の章にあるように人民中国が学んで使ってくるとなると話が違ってくる。
    世界情勢や地政学的興味のある向きにはお勧めする。

  •  毒殺。フィンランドへの難民送り出しの犯罪組織。ポピュリズム政党への資金支援や投資、資金洗浄など欧州への不明理な経済的侵食。「トロール工場」で作られるデマ拡散。大手メディアを使ったプロパガンダ。サイバー攻撃。当局の公式活動ではなくとも関与が濃厚とされるロシアのこれら活動を、主に2015〜19年の間の自らの取材体験も踏まえ解説する。
     「ハイブリッド戦争」と近年よく言われる活動だが、経済的侵食はこれまであまり知らなかった。プロパガンダを信じる人がそんなにいるのかと常々疑問だったが、本書ではプロパガンダを告発した記者への多くのロシア国民からの非難、また以前はリベラルな考えの持ち主だったという著者自身の友人の変貌も紹介され、悲観的な気分になる。
     特に興味深いのが、プロパガンダを流す側への取材と彼らの言い分だ。単に金目当ての若者もいるが、RTの編集長は「客観的な報道はない」と言い切り、西側メディアの対露批判に激しく反論する。本気でそう信じているのかと思わされる。
     本書で紹介される活動の中には日本が直接の対象となったものはない(スプートニクは日本語サイトがあるが)。他方、対象となっている欧米の対露警戒は相当なものだろう。著者がおわりに書くように、日本政府の対露外交との温度差は明らかだ。

  • 日経新聞記者によるロシアが実施するハイブリッド戦を自身の取材を踏まえて解説した本。ロシアが暗殺、デマ拡散、ハッカー攻撃を実施していることは知識として知っていたものの、この攻撃によって被害を受けた人々の話はとても心にくるものがあった。

    本書を読んで、ロシアが実施するハイブリッド戦はまさに使用できる手段をすべて駆使して対象国の脆弱性を攻撃する戦術であることがわかる。フィンランドへの移民を通した圧力、イギリスでの資金洗浄、カネを用いた仲間の形成についてはよく知らなかったので、とても参考になった。

    ロシアの言説には、若干納得のいくような話も多く、中立的であろうとしてロシアの行動を批判しないということこそがロシアの術中にハマっていることを認識した。

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著者プロフィール

1967年、茨城県生まれ。日本経済新聞社編集局国際部次長兼編集委員。早稲田大学卒業、ボストン大学大学院修了。93年、日経新聞入社。商品部、経済部などを経て、モスクワ特派員(2004~09年、15~19年)。その間、イギリス政府のチーヴニング奨学生としてオックスフォード大学大学院ロシア・東欧研究科修了。世界の大統領から犯罪者まで幅広く取材。本書は初の単著となる。

「2020年 『破壊戦 新冷戦時代の秘密工作』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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