いけちゃんとぼく (角川文庫)

  • 角川グループパブリッシング (2011年11月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (96ページ) / ISBN・EAN: 9784041000021

作品紹介・あらすじ

ある日、ぼくはいけちゃんに出会った。いけちゃんはいつもぼくのことを見てくれて、落ち込んでるとなぐさめてくれる。そんないけちゃんがぼくは大好きで……不思議な生き物・いけちゃんと少年の心の交流。

みんなの感想まとめ

心の交流を描いたこの物語は、少年と不思議な生き物・いけちゃんの絆を通じて、愛や孤独、成長を優しく表現しています。いけちゃんは、時に笑い、時に涙を流しながら、少年の心を見守ります。その様子は、読者に深い...

感想・レビュー・書評

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  • 『アンマーとぼくら』を読んだ後、参考文献のうちの一冊として出ていたのが本書。
    なんとなく著者の絵柄が苦手で読んだことがなかったが、内容については思っていたよりもずっと深かった。
    色の使い方も綺麗だ。

    いけちゃんは氷嚢になるし、噛み付いてくるし、笑うし涙するし、とてもかわいい。
    「かなしいとちいさくなって、おいとくとさらにふえる」。
    それは、「ひとりぽっちでさみしかったのと、おなかすいてたのと、だいすきがほしかっただけ」。
    人はいけちゃんのように増えることはないけれど、小さくはなる。
    それでも、誰かが傍にいてくれれば、すぐ元気になれる。
    大丈夫を増やしていける。

    『アンマー』の物語と同じように、すぐそばで、見守って、悲しんで、笑ってくれるいけちゃん。
    だけど、今、私の傍にいけちゃんはいない。
    遠くからやってきたいけちゃんはいない。
    伸びたり縮んだりするいけちゃんはいないけれど、大切にしている何かがあれば、いつの間にか大丈夫は増えていく。

    世の中には辛いことがたくさんあって、きれいごとだけでは追いつかないほど苦しむこともある。
    だからこそ、自分のいけちゃんを皆が見つけて、笑える時間を持って欲しい。

    私も、願わくば誰かのいけちゃんでありたい。
    そしてその人が私のいけちゃんでいてくれたら、こんなに幸せなことはないはずだ。

  • 映画を観た時もそうだったけど、とても泣きました。映画を観ているので、いけちゃんは何なのか分かっていましたが、それでも涙が。西原理恵子さんの本は初めてでしたが、いけちゃんのシーンの余白が好きです。くるくる顔や形が変わるいけちゃんがかわいい。だいすきがほしかったいけちゃんもかわいい。まってるのならとくいなの、といういけちゃんが切ない。シンプルですが、心に響きました。とても良い時間でした。

  • 「おとなになってすきな人ができたらこのことをはなすといいよ
    すきな人がわらってくれるよ」

    「100うみ」

    「ようは いけちゃんは ひとりぽっちでさみしかったのと
    おなかがすいてたのと だいすきがほしかっただけでした」

    「だいじょうぶの味」

    いつでも「ぼく」をそっと傍から見守り続ける「いけちゃん」。
    時に悪知恵を働かせてぼくをびっくりさせたり
    あたまにかみついたり、照れたり、すねたり、やきもちやいたり。

    本文を読んでラストを読んで計らずも泣いてしまい、角田さんの解説を読んでまた追い打ちをかけるように泣いて、
    もう一回読み返してみて、色々な気持ちが溢れてきてもう一回泣いてしまった。
    子どもをおもう母親のような、大好きな人をにこにこ眺める恋人のような
    愛おしいと思わずにはいられないいけちゃんの「ぼく」を想う気持ち。

    ああ、そうだよなぁ。と思った。

    きれいごとばかりじゃなくて、正論ばかりでもなくて
    いけちゃんのことばは
    その人に寄り添っている。だから、とても響くんだなと思う。


  • 私は姉からこの本をなんとなく渡されました。
    「とりあえず読んでみな。」と。

    昔から姉は読書が大好きで様々な本を読みあさっていました。それに対して私は読書があまり好きでは無く、学校の読書の時間などが苦痛でしかありませんでした。

    その頃の私を見ている姉なので、この絵本ならあなたでも読めるでしょという感じでした。笑

    内容は、この絵とのギャップが凄かった。というのが1番かなと。

    どんな人も好きな人の生まれた時から死ぬまでを一緒にいることは出来ない。

    甘い恋のような、どこか儚いような。
    大人になったからこそ、騙されたと思って読んでみてはいかがでしょうか?

    私は涙腺が弱くなってきているので、思わず最後はゆっくりと涙が出てきました。


  • これは泣くー!これで泣くのは仕方ない!
    なんだか寂しくなるのわかっているのに読んでまた泣く(´-`)

  • 著者の本は漫画もエッセイも全部好きなんですよね。
    これは感動系の本です。
    ネタバレになるので書きにくいのですが会いたい人に会うために人はいけちゃんになるのかもしれません。
    久しぶりに読んで涙が止まりませんでしたσ^_^;

    • りまのさん
      この本好きです  りまの
      この本好きです  りまの
      2021/02/06
  • 読むたびにうるっとしてしまう。
    愛することの喜びに溢れた本。
    大好きな男の人の、恋人や奥さんはもちろん、親友にも母にも妹にも姉にも娘にも、ありとあらゆるおんなのひとになりたいと思ったことがある女性は結構いるんじゃないかと思う。
    いけちゃんは、そういう女性の願望そのものの存在だという気がする。

    • komoroさん
      本当にいい本ですね。
      僕も時々読み返してはうるっときています。歳を取れば取るほどうるっときそうです。
      本当にいい本ですね。
      僕も時々読み返してはうるっときています。歳を取れば取るほどうるっときそうです。
      2016/10/30
  • 好きな人の小さい頃のことやどんなところで育ったとか子供の頃の夢やいろんなことって知りたくなる。
    だから、その頃に会いに行くことができたらどんなにか素敵なことだろう。
    でもそれは、きっといま、その人が近くにいないから……。

    すきなひとに贈りたくなる本。

    さみしくて、なんか懐かしくて温かくて胸がつまって涙かでそうになりました。

    すきなひとに会いに行きたい。

    そして、この本のことや、子供の頃のことをゆっくり話したくなりました。

    • 9nanokaさん
      素敵なレビューをありがとうございます。
      いけちゃんになってみたいとも思うし、子供の自分にいけちゃんがいたらよかったなと思ったりもしました(...
      素敵なレビューをありがとうございます。
      いけちゃんになってみたいとも思うし、子供の自分にいけちゃんがいたらよかったなと思ったりもしました(^^)
      komoroさんはどんな子供時代を過ごされましたか?
      2015/05/06
  • 後からじわじわとなんとも言えない気持ちになりました。嬉しいようなさみしいようなあったかいような。悪くない気持ちです。

  • 独特の表現が、リアルで
    いけちゃんとぼくの絆が、
    どこか親子のようなつながりを感じさせてくれる。

    いけちゃんは、ぼくの大切な存在。

    だけど、ぼくが大きくなり、
    恋をして、大切な存在ができてきて。
    いけちゃんとの関係にも変化がでる。

    綺麗な事をきれいな言葉で書かれた物語は、
    どこか御伽の国や、別世界の、
    ファンタジーのように感じるが、

    著者の描き方が、日常の言葉で、
    ユーモアがあって。
    とっても大好きな一冊。

    わたしにもいけちゃんが
    見えたらいいな。

  • 映画観たので。
    わりと忠実?に映画化してたな……
    ピンクになるいけちゃんかわいい。

  • 子供の頃は、夜が暗闇が怖かった事を思い出した!
    大人になり、夜も暗闇も怖くなくなった。
    一気に、子供の頃を思い出した!
    優しくて少し、ほろ苦い物語。

  • 少年時代の「ぼく」と、寄り添うように存在していた「いけちゃん」のお話。
    「男の子がおわっちゃった」って表現が、なんだかもう切なくて。
    息子を持つ母としては、涙なくしては読めなかった。
    って思ってたら「いけちゃん」の正体に、またビックリした。
    全然、違う方向で読んでました。
    ゴメンナサイ。

    あちこちに笑いもあって、良い本です。

  • 今頃ですが電書版を読んでみました(でも登録は文庫で)。
    海と野山の色がとてもキレイ……だから、
    絵本としては素晴らしい出来だと思うけど、
    オチ(というかタネ)は好き好きかもなぁ。
    悪くないし嫌いじゃないけど、この「むず痒さ」は苦手。
    まだ二十代とかだったら号泣してたかもしれないけど、今となっては(笑)
    -----以下感想がネタバレになるので非公開メモ欄へ-----

  • 女にとっては、
    「男の子」
    という生き物は未知の生き物だ。
    と私は思っている。

    「少年」には少女だってなることができるし、
    「男」とは所有したり所有されたり愛したり愛されたりするかもしれないけれども、

    「男の子」というものは、まったくの異星人で、未知数で、わけわかんないし、なんかやかましいし、野蛮だし、想像の斜め上を行くし、いじわるだし、ほんとにわけわかんないからあんまり近寄りたくないんだけど、
    でもなんだか、いつも楽しそうにしているから、妙に気になったりもする。
    (私は同級生の男の子がうるさくて嫌いで近寄らないようにしていたクチだから、余計にわけがわからないし、今更気になる。)

    この本はそういう「男の子」の生態と心のうちを描いた本なんだな、と思う。
    で、読んでみると、「男の子」ってそういうものなのかと妙に納得したりする。

  • 衝動買い。
    いけちゃんがかわいくて、ラストにぶわっときて、解説でまたぶわっときて、濃い一冊でした。買ってよかった!

  • 最後でぐっと泣ける。小さい頃からあった本。そしてすごく大切な本。たまにいろいろ疲れときにひらく本。

  • いつも一緒にいるいけちゃん。なぞだけど、なんとなくいつもそばにいる。

    いけちゃんと一緒に本気でくだらないことをして、本気で馬鹿みたいなことをして、少しずつ大人になっていくぼく。
    そんなひとりといっぴき(?)の日常を笑いながら読んで、だけど最後にすごく泣いて、それからまた読み返したら今度は全部で泣けてきた。
    そんで、なんだか、めいっぱい優しい気持ちになる。

    誰の心の中にも、きっといけちゃんはいるんだろう。それでなんか阿呆なことをするたびに、一緒になって笑ってくれてる。
    もしも今、何かに傷ついてすごく悲しくなったとしても、いつか誰かがこのことを一緒になって笑ってくれると思えば、なんだかちょっとだけ涙と鼻水も止まる気がする。

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  • 大学の講義で題材になったことがあるが、内容を忘れてしまっていたので改めて読んでみた。

    いつも「ぼく」のそばにいて、一緒に盛り上がったり、愚痴をきいてあげたり、やきもちを妬いたりするいけちゃんがとてもかわいい。
    ときどき、考えさせられるような台詞を言う。

    最後までずっと、いけちゃんは何の生きものだろう?と不思議に思いながら読み進めていたけれど、最後に正体がわかってはっとした。

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著者プロフィール

高知生まれ。漫画家。’88年『ちくろ幼稚園』で本格デビュー。’97年『ぼくんち』で文藝春秋漫画賞を受賞。’05年『上京ものがたり』『毎日かあさん』で手塚治虫文化賞短編賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「2021年 『猫組長と西原理恵子のネコノミクス宣言 コロナ後の幸福論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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