- 角川書店 (2011年11月25日発売)
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感想 : 23件
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784041000359
作品紹介・あらすじ
互いに溺れ合う男と女。だが突然、女との連絡が途絶えた。思い悩む男の前に現れたのは……本書のために書き下ろされた短編「青い夜の底」を収録。妖しくも美しき「小池ワールド」が凝縮した怪奇幻想傑作選。
みんなの感想まとめ
さまざまな人間関係や死者との邂逅をテーマにした短編集で、幻想的かつ怪奇な世界観が魅力です。作品群は、父の愛人に囲まれた少女の微妙な心情から、飛行機事故で家族を失った女性の哀しみ、さらには不気味な存在と...
感想・レビュー・書評
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2021年の第25回日本ミステリー文学大賞を受賞された小池真理子さん
「これまでの作家活動・ミステリー分野への貢献」に対して贈られた「功績賞」的な意味合いのようですが、その受賞に充分な作品群だと思います。
怪奇幻想傑作選 第2弾
「鬼灯(ほおづき)」
父の愛人とそのお手伝いに囲まれた、少女時代の微妙ながら居心地のよい擬似家庭。女たちの静かな共存が描かれる。
「生きがい」 ★5
高校生の息子と夫を飛行機事故で同時に失った妻。夫の残したアパートに住む大学生に息子の面影を見出し、世話を焼くうちに…。圧倒的な哀しみと叙述トリックが重なる傑作。
「しゅるしゅる」
仕事も恋愛も順調だった女性が、ある時すべての歯車を狂わせていく「しゅるしゅる」と遭遇する。隙間から忍び込む不気味な存在。
「足」
居心地の良い妹の嫁ぎ先へ通う姉。その姿に、かつて同じ境遇を生きた叔母の影が重なっていく。
「ディオリッシモ」
祭りの日に父を亡くした少女時代へと、ふと戻ってしまう女性。そこには懐かしく、温かな家庭の記憶が息づいている。
「災厄の犬」
仕事も家庭もうまくいかないのは、この犬のせいだ――そう信じ、妻子の留守に犬を捨てに行く夫。だが妻子は激怒し家出し、そして最後に夫を救ったのもまた…。
「親友」
死んでから毎晩のように訪れる親友。妻は怯え体調を崩していくが、男は「来るな」と言えない。やがて心に浮かぶ恐ろしい思考。
「青い夜の底」(表題作)
仕事を失い、愛する女性には病弱な夫がいる。ふたりが最後に選んだのは、深く沈む「青い夜の底」。
あとがきにもあるように、作者は「自分が死んでいることに気づかない死者」を好んで描くという。
異界とのあわい、異形との遭遇。怖み、切なみ、怪しみが同居する、味わい豊かな短編集。詳細をみるコメント13件をすべて表示-
おびのりさんビマキさんには短すぎるわビマキさんには短すぎるわ2025/09/29 -
ultraman719さん端的に人物評価〜w端的に人物評価〜w2025/09/29 -
土瓶さん食べ物は辛いもの苦手なんだがな~(;´д`)食べ物は辛いもの苦手なんだがな~(;´д`)2025/09/29
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死者との巡り逢い。染みる怖さ。
鬼灯:鬼灯鳴らす故人
シュルシュル:入居者が死ぬ部屋
☆ディオリッシモ:終点は追憶の街
☆厄災の犬:負の連鎖。印象強。
親友:死友が今夜も来る
青い夜の底:三文脚本家 -
小池真理子さんの小説は、読んでいてとても心地よく、癒される。上品で、自然に流れる文章に引き込まれ、気付くと物語の世界に自分が居る感覚・・何度も味わっている。大好きな作家さん。
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小池真理子さんのホラー短編集。小池さんのホラーは好きなので未読はないと思っていたが、結構あった。小池さんの短編ホラーはどれも似てるけど、面白い。この本の中では「足」が好き。でホラーじゃないけど「災厄の犬」に出てくるスナックのママがすごく不気味で怖い。小池さんのホラーって、じんわり怖いですね。
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久しぶりに読んだ、小池真理子さんの作品。
怪奇幻想傑作選というだけあって、なかなか雰囲気のある作品たちがズラリと並ぶ。
ふんわりと(?)スーっと掻き消えるような、
異様な雰囲気を余韻に残していくさまは、やはり不気味である。
だが、なぜか不思議な美しさを伴う描写に、いつも惹き込まれていくのを改めて思い起こされた…そんな印象を強く待った。
長編の『墓地を見おろす家』も私的にとてもゾワゾワしたが、こういった短編集もまた良いなと痛感。
素敵な楽しい読書時間、持てました。 -
Kindleunlimitedにて読了。
災厄の犬、だけはちょっとしんどかったけど、まさに幻想的な話ばかりで面白かった。
夢十夜みたいに、夢を見ているような感覚。不思議な世界を旅できて心地よかった。 -
小池真理子さんのホラー短編小説集。初出のデータが不備のため個々の作品の年代は不明。主に80年代から20世紀末にかけての作品と思われる。KADOKAWAの編集者はちゃんと仕事してほしい。
やはり小池さんのホラー小説はとても良い。どうやら作者自身、「美しさ」を心がけて書いているらしいが、全くその通り、美しいのである。淡々とした大人しい筆致で、どの短編も途中までは普通小説として書き上げられている。それから怪異が起こっても、その淡々としたたたずまいは変わらず、絶叫などはない。むしろごく当たり前の日常であるかのようにさえスーパーナチュラルな事象が馴染んでおり、その静かなタッチにはいささかのケレン味もなく、夢野久作などとは真逆である。
小池真理子さんはホラーよりもメインは恋愛小説の方なのかも知れず、私はそちらはまだ読んだことが無いのだが、ホラーにおいてこそ、この文体は生えるのではないかと思う。
以前にも書いたが、これでもうちょっと文章に工夫を凝らせば、立派な第1級の芸術小説である。ただしその際でもメインストリームの文学史は、こういう幻想文学は無視するであろう。坪内逍遙が上田秋成を無視したように。正しく評価されるには、少なくとも100年はかかるだろう。 -
表題作を含む八篇からなる短編集。怪奇幻想傑作選です。
小池さんと言えば恋愛もの、というイメージが強いですね。
私の個人的なイメージでは、恋愛ものとホラー系と、半々くらいかなぁ。
とっくに旅立ったあの人と古い家で邂逅した…あの人が今日も訪ねて来る…。
夢か現か、怖さより切なさ物悲しさが上回ります。
本作は怪奇幻想傑作選の第二弾だったようなので、一作目も近いうちに読みたいな。 -
2018 5/11
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「災厄の犬」が特に面白かった。
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「ディオリッシモ」が、特に好きです。
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怖いというだけでなく、時にユーモラスだったり。だからこそ、怖さの余韻が残るのかもしれない。
「足」や「ディオリッシモ」など、途中で話の行方の見当はつくけれども、完結度は高いと思う。 -
1よりすごい怖い話が多かったのですが!!ひい!!朝読書の間、一人でひぃひぃ怖がっておりましたよ。
生きがい
人を世話することが生きがいの女性。彼女は、飛行機事故で夫と子供を同時に失って以来、生きる気力を失っていた。そんな時、彼女の管理するアパートに住む、息子と良く似た大学生が、風邪をひいて寝込んでしまう。
彼女は献身的に彼を看病し、久しぶりに生きがいを見つけるのだが、その結果、思わぬ事実に気がついてしまう。
青い夜の底
売れないシナリオライター。今回の原稿も没を食らい、愛する女とはしばらく連絡が取れていない。無気力になった主人公の目の前に、数週間ぶりに彼女が現れる。しかし、彼女が連れていく先は…。
ディオリッシモ
うまくいかぬ人生。昔の事を思い出しながら電車に揺られていると、自分が子供時代に住んでいた町に着いてしまう。そこには、もう亡き両親と幸せそうな自分の姿があった。
どれも読み終わってしばらくは茫然自失とします。ていうか怖い。自分は今、本当に生きているのでしょうか。それを証明するすべはあるのでしょうか。 -
幻想的なホラー短編集。ノスタルジックな雰囲気の漂うものが多くて、怖がらされるよりもむしろしんみりとした気分にさせられます。
お気に入りは「足」。こういう手法はこの方多いんですけどね。なんだかワンパターンという気はしなくて、「ああ、そうだったのかあ」と自然に思わせられます。 -
ホラーっぽさを求めて読んだからなのか、いまひとつパンチの弱い作品ばかりだったような。
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著者プロフィール
小池真理子の作品
