シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黄の花冠 (角川ビーンズ文庫 73-7)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041000915

作品紹介・あらすじ

「知り得たすべては他言無用。その約束を守れる者は残りなさい」新工房を開こうと張り切る銀砂糖師アンに、王城から届いた要請。それは、一流の砂糖菓子職人たちと共に、ある仕事を引き受けろというものだった。しかも依頼人は、王妃マルグリット。初めて王城に足を踏み入れたアンは、王家が秘匿し続けてきた美しい銀砂糖妖精ルルから、砂糖菓子の技術を学ぶことになり!?予想外の展開に驚きの連続!人気作、新章スタートの第七弾。

感想・レビュー・書評

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  • この巻から新章「銀砂糖妖精編(仮)」だそうです。
    キースと新しい工房を立ち上げる流れになっていたところに、銀砂糖子爵のヒューが実力者を集めて国命のような仕事をアンに振ってきた。なぜか、シャルも命令で同行することに。そこで出会った妖精が妖精と人間の関わりに大きな意味を持つ者だった。妖精と人間の関係が今、大きく変わり出す…。そしてアンの恋模様も凄く動き出した!おおっ、急展開。

  • 人間の王と妖精の王との誓約は守られていくのだろうか⁈

  • 今回、銀砂糖子爵の名において王城へ招聘された
    各流派の代表となる職人と、無所属のアン。
    そこで知り得たことは他言無用と最初にココン!と大きな釘を刺されます。
    王国が500年の永きにわたって抱えていた秘密ですから、そりゃ釘も特大になるわけです。
    ルルは500年の間、
    人間にしか伝えられないという歯がゆさ、悔しさを
    いったい何回味わい絶望してきたのだろうか。
    しんどかったろうな。

    妖精を「使役する」という言葉に包んだ奴隷制度にアンが感じる違和感は
    おそらく現代日本に住む私たちと同じもの。

    人間と妖精とが種族を超えて手を繫ぎ合う日はくるのかしら。くるといいな。

    今、わたしが習っている習い事で壁にぶち当たっているわけですが、
    アンの腕がなければ技術だけあっても……的なことばに、なにか掴めそうな気がしました。
    掴めそうな気がしているだけで、まだ核心に触れられていません。なのでメモしときました。


    さて、今回、今まで貴公子然としていたキースの人間くささが出てきます。あとがき曰く「ムラムラしすぎてたのを抑え(られ)たらしい。
    元はもっとすごかったんか……

  • シュガーアップル・フェアリーテイル「銀砂糖師編」、「ペイジ工房編」に続く「銀砂糖妖精編」の始まり。
    ノアがペイジ工房で働くことになったようで安心する。
    今回は王城へ召集されて銀砂糖妖精ルルから知識と技術を教えてもらうお話。
    アンのママのことが少し出てきたな。もっと知りたい。

    ダウニング伯爵に一歩も引かずに声をあげるアン。やっぱりこの子はすごい。
    いや、違うな。この子は銀砂糖師だ。砂糖菓子職人だ。
    その誇りが行動原理ならば、当然の声なのだ。
    「知らないものが、怖いなんて思わないでください。きちんと見れば、怖くないんです」
    ここでも王妃様が理解してくれた。よかった。
    そしてシャルの仕事。一気に物語が動いた感。

    「最初の銀砂糖」というワードがまた出てきた。そうか。銀砂糖妖精の言葉だったのか。
    「アンに出会ったから、君はここまで来た。」
    そして、ルルだって、羽と生きる気を取り戻すことになったのだ。
    すごいぞ、アン。
    アンとルルの最後の場面は感動的だった。
    「君は最初の銀砂糖だアン。だから君にだけ教えよう。」
    この世でルルしか知らない秘密をアンに伝える。
    これはアンを真の弟子として認めたという解釈でいいのかな。
    いつか最初の砂糖林檎の木を探しに行くのだろう。
    そしてその木を守っている銀砂糖妖精と会うのだろう。
    そのことを考えるだけで、ワクワクするなあ。楽しみだ。

    恋愛サイドも急展開?
    シャルがアンに恋していることについに気付いた。ていうかルルに教えてもらった。
    そしてキースが恋に目覚めやがったw大胆な告白。。。
    さらにややこしいことになりそうだな。ミスリルの恩返しはどうなるのかな。
    これはこれで楽しみだ。

    あとがき。思わず吹いた。
    むらむらキース。ちょっと読んでみたい気も?

  • アンとシャルのお互いを想う気持ちが切なくてつらい
    キースが男として成長しててかっこよかった

  • 新章です。
    キースに2人で工房をと誘われた続きのはずが、銀砂糖子爵から別の仕事の依頼。それも断ることは出来ない内容。
    妖精と友達になれるアン、妖精は使役するものと思っている人の意識の違いなども描かれています。
    その関係を変えるきっかけになることも起きるし、これから良いように変わっていくと期待したいです。

  • まさかの!!銀砂糖妖精が中にいるはなし。
    銀砂糖って不思議だなあ
    人間がたまたま妖精のおこぼれに預かっているだけなんだとよくわかる
    生まれたときから奴隷制度のなかで生きてきた人間が、妖精を上に置くのが難しいのは仕方なくて悲しい
    でも職人であることひとつだけが、彼らを対等にしたんだろね

  •  今回は修業回だった。前作まではアンが主導して、もしくは単独で銀砂糖を練っていたのが、師匠に叱咤されながら仲間たちと足掻いている。
     シャルの出生や銀砂糖の歴史等も、ようやく落ち着いた状況で説明。
     ルルはいい女。あまり性の部分は感じられないが、カッコイイ女という感じだった。
     そしてキース。好青年過ぎて聖人枠かと思っていたが、そうではなかったらしい。人間らしくていいと思うが、少し小っ恥ずかしくなる。

  • 積読中です。

  • 王家の銀砂糖妖精600才のルル登場。
    5人の人間の弟子達との交流がほほえましい。
    妖精王と人間の王としての駆け引きまで
    出てきてちょっとストーリー一歩前進です。
    (ついでにシャルの気持ちも)

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著者プロフィール

広島県出身。第7回角川ビーンズ小説大賞審査員特別賞受賞。『シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精』にてデビュー。温かく優しい読後感が持ち味で、登場人物の繊細な心理描写も高く評価されている。他著に「封鬼花伝」シリーズ、「箱入り王女の災難」シリーズ、「一華後宮料理帖」シリーズ、『ここは神楽坂西洋館』『仙文閣の稀書目録』などがある。

「2021年 『転生佳人伝 寵姫は二度皇帝と出会う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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