14歳限定症候群 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 193
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041001615

作品紹介・あらすじ

生島ちほ14歳、今日づけで男子になってしまいました-。同じ中学に通う仲良し女子6人組を襲った、不思議なヤマイ。関節痛のような痛みを伴うそれは、驚きの現象を引き起こすものだった!親友男子に告白されたあと、男になってしまったちほ、オトナになってしまった咲、そして…犬にまで!?一方、市内では女子中学生を狙った猟奇殺人事件が起きていて…。この非常事態に、少女たちは!?予測不能な変身系青春エンタメ。

感想・レビュー・書評

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  • 14歳。それまでは縦に伸びていた身体が急に厚みと重みを増して、むちむち系になり始めた年齢である…そして今日にいたるまでその呪いはとけないままである…

    14歳女子の仲良しグループ。身体の怠さを訴え、病院で処方された紅白のカプセルを飲むと翌朝…

    アレが生えたり、大人や犬や友人の身体に変わってしまったり、、、
    「独占」が怖かった…「欲情」が可愛い。挿絵はないけど所謂ラノベ寄りのお話。肉体の異変が軸だけど、仲良しなようで意外と閉じていたり、互いに無関心だったりする思春期女子グループ特有の匂いも生々しい。

  • ジャケ買いした一冊です。ラノベ的な見た目だけど、結構危険物件だった。(笑)中学生が朝の読書の時間に読むのは…
    この中学生っていう、子どもなのか大人なのかっていう、感情がぐちゃぐちゃ交錯してる年齢特有の狂気であったり、アンバランスな感覚が、まぜこぜにして一冊にした感じ。

  • この本は多少共感できるところはあったものの、同じ14歳でも私とだいぶ違ったから何とも言えない。主人公は複雑な恋や波乱の学生生活を送っているが、へえ。で私の感想は終わった。14歳限定症候群とは何とも面白い題名をつけたものだと思う。

  • いろんな感情が存在するのが14歳女子。凄く経験のある感覚から、理解がイマイチ出来ない物まであったりだったけれど、この時期は小さな経験でゴロッと考え方等変わる時期なんだと思う。

  • 14歳の女の子たちが体験した不思議な物語。連続短編集。第1章がとにかく衝撃でした。この突拍子もない設定、一体どうなってしまうのか・・・。

    個人的には、監禁ストーリーが大好きです。


    恋も性も友達もエゴもいやらしさもごちゃごちゃと色々あるけれど。
    世の中には怖いものなんて何もない、14歳はそんな特別な時間でした。

  • 単行本振りに。
    壁井先生の本では1、2に好きかも。

    14歳の少女の純粋な可愛らしさ、自分の価値をわかっているずるい可愛らしさ、時に強く、弱くなる彼女たちの行動から目がはなせなかった。

    引き付けられる設定と文章の読みやすさがすごくはまった。

  • なかなか不思議で面白い小説でした。14歳という年齢をうまく表しているな、と思う。
    心身共に、子供と大人の狭間にあって、いろんな変化があるから、たまに男になっちゃうとか犬になっちゃうなんて変化があっても、別におかしくないんじゃないか、と思えてしまうような年齢。しかも変化した後の言動は、14歳女子らしい残酷さが極まっている感じ。他人のランク付けとか、自分たちの微妙なパワーバランスとか。

  • 仲良しグループのそれそれがであった不思議なできごと…
    みたいな話。

    各エピソード一応時系列順ないし、同時進行。九日間の怪奇に少女たちが惑うさまをたのしむ小説かな。

    思春期ってなにがおこっても不思議ではないのかも、と思う感性が必要?中学生の一人称の形態をとるためすこぶるうざい(笑)

  • 14歳の少女たちの儚さとか脆さとか狂気とか甘さとか、色んなものが混ざったような空気が漂うような物語。

    少女たちの身にそれぞれ突然起こった異常。
    それぞれに異常と向き合って、
    そして、それぞれが迎えた結末。
    衝撃の連続だった。

    読み応えのある一冊でした。

  • たまたま本屋さんで新刊チェックしてたら発見!壁井さん好きなので、速攻購入して読みました。恋とか性とか友達とか見栄とかエゴとか未来とか。なんかそんな全てがグルグルとゴチャゴチャと入り混じって14歳の少女たちは形成されているんだなぁと、そしてその描き方が上手い。変身して9日間で戻ることによって、そのゴチャゴチャとした14歳の少女期って尊いんだなぁ、と気づかせてくれる小説でした。

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著者プロフィール

第9回電撃小説大賞〈大賞〉を受賞し、2003年『キーリ 死者たちは荒野に眠る』でデビュー。その他の著書に、『鳥籠荘の今日も眠たい住人たち』(電撃文庫)、『エンドロールまであと、』(小学館)など多数。

「2009年 『NO CALL NO LIFE』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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