万能鑑定士Qの推理劇II (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 1373
レビュー : 137
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041001721

作品紹介・あらすじ

ホームズの未発表原稿と『不思議の国のアリス』史上初の和訳本。二つの古書が莉子に「万能鑑定士Q」閉店を決意させる。オークションハウスに転職した莉子が二冊の秘密に出会ったとき、過去最大の衝撃と対峙する!!

「万能鑑定士Q」シリーズの映画化も決定!

感想・レビュー・書評

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  • Qだけでなくαシリーズを始めてよかったみたい。
    二人の主人公がお互いのシリーズにゲスト的に登場することで、無理めの展開もスムーズに流れたように思います。ラテラル便利ですな!
    また、いつもよりは事件の全体像が早めに分かったように思います。その分すっきり感は少なかったが・・・。
    ま、楽に読めて楽しめるので次作にも期待です。

  • 作品にこれ以上の心理描写など要らない。ライトで読みやすく面白くテンポが速いのに、東野圭吾にする必要などない。軽くなり過ぎない軽さこそが魅力なのに、アニメ画が表紙の本を読んでそんなもの求めるほうが違っている。むしろこれだけ簡潔な文体で、キャラを生き生きと描くほうが、一見ごちゃごちゃとした鬱屈とした心情などの描写よりずっと難しいと思う。今回のストーリーは独自性もあり、謎とキャラとストーリーのバランスが取れていて面白かった。何より2か月に1巻発行してこの水準を保てるのは凄いと思う。今回は莉子の情動変化に重きが置いてあるが、実際内面の描写はこれぐらいでよい。面白かった。

  • シャーロック・ホームズの未発表原稿が見つかった!?時を同じくして小さな依頼主が持ちこんだ『不思議の国のアリス』、史上初の和訳本。2つの古書が、凛田莉子に「万能鑑定士Q」閉店を決意させる。なぜ少年は鑑定を依頼したのか?果たして原稿はコナン・ドイルの真作なのか?オークションハウスのスペシャリストになった莉子が2冊の秘密に出会ったとき、過去最大の衝撃と対峙する。

  • 読書録「万能鑑定士Qの推理劇2」3

    著者 松岡圭祐
    出版 角川文庫

    p99より引用
    “「奥付は大岡越前守が記載を義務づけて以
    来、日本の書物にのみ受け継がれる習慣です。
    載せなきゃいけないって法律もないし、外国
    の本に奥付はありません。”

    目次から抜粋引用
    “シャーロック・ホームズ
     Qの閉店
     モノトーンの思い出
     新たな事実
     草原の彼方”

     多方面に対する膨大な知識を駆使する美人
    鑑定家を主人公とした、長編ミステリ小説。
     オークション会社の会議室で、羊皮紙の原
    稿を前に打ち合わせが行われていた。会社初
    の古書オークションに向けて、上司から厳し
    い要求が突きつけられていた…。

     上記の引用は、古書を鑑定しての主人公・
    凜田莉子の言葉。そういうことに細かそうな
    イメージが、外国の出版にはあります。特に
    権利関係について、事細かに奥付に書かれて
    いるような感じですが、全くそんなことはな
    いのですね…。特に歴史の古い、ヨーロッパ
    などで昔からなかったというのが意外です。
     主人公の過去と関わりのある人物や、他作
    品の主人公も登場して、賑やかでしかし切な
    い話となっています。

    ーーーーー

  • 先輩の態度は許容できない。Qシリーズ読んだなかで、もっとも犯人に憤った話。

  • 2016/1/14

  • 〇 総合評価
     颯人という少年から預かった古書,「愛ちゃんの夢物語」を科学鑑定するために,万能鑑定士Qを辞め,オークション会社であるジェルヴェーズに入社するという流れは,万能鑑定士Qの事件簿のⅦに近い。古書鑑定や,オークションの裏側を描いている部分は新鮮。事件そのものも,オークションのプレミアムエクスヒビターという制度(一度,高額の出品をした出品者は,鑑定を免れるという制度)を利用した贋作の販売と面白い。更に,その贋作をイアン・フレミングの新作として,直島で映画撮影をさせる方向にもっていき,ブックメーカーで丸儲けを狙うという。ここまでいくと,リアリティはほとんどないし,オークションを利用する費用や税金を考えると稚拙とまで思えるが,話としては面白い。
     黒幕は,莉子の高校時代の先輩で,高校時代に莉子が憧れていた漢那という人物。漢那は颯人の父であり,父に会いたいと願う颯人の願いはかなわない。このシリーズには珍しい,読後感があまりよくない作品である。
     推理劇らしく,朝倉絢奈も登場する。ストーリーから見ると,登場する必然性は必ずしも高くないが,これは読者サービスだろう。
     読後感の悪さ,ストーリーの奇抜さなどを考えると,心に残るなかなかの逸品。★4で。

    〇 サプライズ ★★★☆☆
     まず,莉子が万能鑑定士Qを辞めてオークション会社であるジェルヴェーズに就職するという展開が,ややサプライズ。あとは,黒幕が,莉子の憧れていた先輩である漢那であり,最後に,颯人の父に会いたいという願いがかなわないという点もサプライズ。そもそも,このシリーズには珍しく,読後感があまりよくないという点もサプライズだろう。とはいえ,どんでんがえしといえるほどではないので★3どまり

    〇 熱中度 ★★★☆☆
     オークション業界,古書業界の裏側などのうんちくをはさみながら,漢那と浴沼夫妻の悪だくみを描く。ページをめくる手が止まらないというほどではないが,最後まで楽しく読める。話の作り方の上手さは,さすが松岡圭祐という感じ。★3

    〇 インパクト ★★☆☆☆
     メイントリックが入り組んでいる。コナン・ドイルの贋作のオークションでの出品を成功させ(自分で出品し,自分で落札),プレミアムエクスヒビターの制度を利用してイアン・フレミングの贋作を出品させ,自分で落札し,世間の評判を得る。真作と思わせ,直島での映画撮影を実現させる。ブックメーカーで,イアン・フレミング原作の映画撮影がされるに賭けて丸儲け…とうものだが,風が吹けば桶屋が儲かる的で,あまりピンとこない。インパクトは★2

    〇 読後感 ★☆☆☆☆
     1歳の子どもがいる状態で読んだからかもしれないが,漢那の颯人に対する態度は,かなり印象が悪い。結局,颯人が父と一緒に暮らせるようにならないという…。警察の葉山こんな父と一緒に暮らさない方が颯人のためといい,そのとおりなのだが,なんとなくやるせない。読後感は悪い。★1

    〇 希少価値 ☆☆☆☆☆
     人気シリーズ。希少価値はない。

    〇 メモ
    〇 オープニングは,シャーロックホームズ作品のパスティーシュから。この作品は,オークション会社である,ジェルヴェーズ会社が舞台。古書業界に参入。担当は隅山大智。女性部長は芹澤杏樹。シャーロックホームズの未発表原稿,ユグノーの銀食器がジェルヴェーズに持ち込まれている。
    〇 凜田莉子が,不思議の国のアリスの和訳本「愛ちゃんの夢物語」をジェルヴェーズに持ち込む。莉子は,ジェルヴェーズの社員にバカにされる。しかし,ふと聞きつけたユグノーの銀食器について,謎解き(容疑者二人の共犯)をする。
    〇 「愛ちゃんの夢物語」の鑑定を莉子に依頼した宇久良颯人は子供だった。莉子は,引き続き鑑定を依頼される。
    〇 芹澤が,莉子をジェルヴェーズにスカウトする。条件は店を畳むこと。莉子は迷う。
    〇 莉子はジェルヴェーズへの就職と「愛ちゃんの夢物語」などについて,小笠原に相談する。会話の中で,颯人からのお礼に「東京タワー」(江國香織)を見つけ,颯人と自分に何等かのつながりがあると気付く。
    〇 莉子の高校時代の同級生に確認したところ,颯人は,野球部時代の先輩である漢那の子どもであると分かった。漢那は蒸発し,その子供は里親にもらわれていったという。
    〇 莉子は,颯人の期待に応えるために,店を畳み,ジェルヴェーズに就職する。
    〇 颯人の里親である浴沼夫妻の描写。何らかの悪さをしている様子。速人が問題の「愛ちゃんの夢物語」を持ちだしたことに気付く。
    〇 ジェルヴェーズでの莉子の仕事ぶり。同僚である富里蒼依と隅山大智が集めてきた古書には問題が続出していた。莉子は,杏樹から蒼依と隅山を鍛えるように依頼される。
    〇 神田の古書店で,莉子の指導のもと,富里と隅山が修行。颯人と里親が現れ,トラブル
    〇 莉子は,颯人の里親と対峙する前に,「愛ちゃんの夢物語」の科学鑑定を行う。
    〇 イタリアンレストラン「クレメンティーナ」で浴沼夫妻と対峙。浴沼夫妻は,石垣島での仕事のあっせんでのくじとして,莉子が持っている「愛ちゃんの夢物語」を使っていた。浴沼は顧問弁護士の窪塚の力を使い,莉子から「愛ちゃんの夢物語」を奪い返す。
    〇 浅倉絢奈を呼び,話をする。莉子は漢那との思いでを語る。
    〇 莉子はジェルヴェーズでの古書オークションの成功と,浴沼夫妻の行動の調査の両方を進める。
    〇 莉子がオークショニアとしてユグノーの銀食器のオークションを行う。1000万ドルで落札される。落札者は柴村双太という人物。出品者は伊勢拓真という人物
    〇 「愛ちゃんの夢物語」の科学鑑定を依頼した升本から情報がもたらされる。同書の表紙に,ジェルヴェーズの住所とユグノーの銀食器という著書名を書いた跡が残っていた。
    〇 莉子は,ユグノーの銀食器の落札に,犯罪の匂いを嗅ぎつけ、綺奈と相談する。調査のため,直島に行くことになる。
    〇 ジェルヴェーズでは,次の古書オークションについての協議がされていた。ユグノーの銀食器の落札者である柴村は,007ファンだった。ユグノーの銀食器のオークションは,出品者である伊勢がプレミアムエクスヒビターの地位を得るためにされていた。
    〇 莉子は詐欺の黒幕を逮捕するために,イアン・フレミングの贋作を借用を求める。ジェルヴェーズの専務,綾小路は反対するが,芹澤は綾小路を無視し,贋作を莉子に貸す。
    〇 莉子は浴沼夫妻を罠にはめる。クレメンティーナの住所を書いたメモを科学鑑定し,浴沼のメールアドレスを暴き,推理により居場所と普段の連絡方法を把握し,浴沼を信用させた。
    〇 浴沼はイアン・フレミングの贋作を処分しようとするが,すんでのところで小笠原が原稿を取り返す。
    〇 莉子は北海道の富良野で漢那と再会する。漢那こそが犯行の黒幕だった。暴力団の観虞会に入り,浴沼を脅迫していた。漢那は逮捕される。颯人は父に再会できなかった。
    〇 エピローグ。莉子は,水道橋の店で,万能鑑定士Qの店を再開する。

  • あいかわらずの安定したおもしろさ

  • 今回は莉子がオークションを進行するスペシャリストであるオークショニアになります。莉子の才能をもってすれば、オークショニアもソツなくこなしてしまえるのですね。楽しめるストーリーでした。

  • ・愛ちゃんの夢物語のカラクリがよく分からなかった。ここのところのカラクリは自分には難しい。

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プロフィール

松岡 圭祐(まつおか けいすけ)
1968年生まれの作家。1997年に出した小説デビュー作『催眠』がヒット作となりシリーズ化される。1999年の『千里眼』も人気を博し、シリーズ化。
一番著名なのは『万能鑑定士Qの事件簿』をはじめとした「Qシリーズ」で、「面白くて知恵がつく 人の死なないミステリ」というキャッチコピーで人気を博し、映画化された。

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