野蛮なやつら (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041001745

作品紹介・あらすじ

舞台はカリフォルニアのラグーナ・ビーチ。2人の若者ベンとチョンは、幼なじみのオフィーリアとの友好的な三角関係を愉しみつつ、極上のマリファナの栽培と売買で成功を収めていた。だがメキシコのバハ麻薬カルテルが彼らのビジネスに触手を伸ばす。傘下入りを断った2人に対し、組織はオフィーリアを拉致。彼女を取り戻すため、2人は危険な賭けに出るが-。鬼才ウィンズロウの超絶技巧が冴え渡る犯罪小説の最進化形。

感想・レビュー・書評

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  • わーいウィンズロウの新刊だ!今度はどっちかなーとページをめくったら、ハイな方で、主人公が犯罪者の方で、分量は少ない方でした。好きな方のウィンズロウじゃなかった。

    東江さんの訳だったからすごく期待したのだけど、いつになく文章がぶっとんでるというか、冒頭のざけんなの精神にのっとって正しいとされる句読点やらなんやらにざけんなしちゃったのか。読みやすいけど。めちゃ軽いエルロイみたいに感じたけど。

    三人組があんな関係性で、ラストがああだからこそ面白いんであって、あれが三人なりのハッピーエンドなんだからいいんじゃないかな。むしろあれ全員無傷とかだと80年代の映画みたいじゃないの。

    あとがきに続編云々書いてたけど、フランキーマシーンはともかく犬の力とはあまりにノリが違うんじゃないかな。
    また黙って次回作を待とう。

  • 文体が独特だと思います。
    まああるSFの大家さんに似たような文体かも…

    ある麻薬ビジネスに手を染めた若者とその二人の彼女のイカしたお嬢ちゃん。

    そんな彼らが敵に回したのは
    やばいで定評のあの組織でした。

    そんな中イカした彼女は組織の人質になってしまい…

    あっという間に過ぎていく作品。
    稀有な作品だと思うな。
    1ページ当たりの文章が少ない場合が多いので
    サックサクに読めるという。

  • 細切れの章は、目まぐるしく変わる映像の連続のようで、疾走感が半端ない。
    取引きを拒否した彼らは、拉致された大切な人を救出すべく、危険な賭けに出る。
    その先に待っていたものは。虚しさだけが残る。

  • ウィンズロウ。面白い!かっ飛ばしてくれるぜ!

  • 野蛮なやつら (角川文庫)

  • こりゃ凄いわ!「ざけんな」(F**K YOU.)の一言のみ、あとは空白の1ページ目に始まり、ラストまで文字通り息もつかせぬ全力疾走。類い稀なる頭脳と戦闘力を持ち、やってることは極上の大麻製造販売にトリップしながらのセックス三昧なんだけど、3人が魅力的で惹きつけられる。久々に小説でぶっ飛んだ。

  • これは暴力の詩だ。常に変化を求めるドン・ウィンズロウがたどり着いたひとつの極北。それに応える翻訳も、爽快な冴えを見せる。日米のエンタの差を感じたのは、ヒロインのキャラクター。オーは女の魅力全開で、日本の魔法少女とだいぶ違う。中で「明日に向かって撃て」のオマージュが登場するが、最後にヒロインのオーはキャサリン・ロスのように一人しぶとく生き残る。こんな強さもある。

  • 文体がエルロイみたいになって来た。

  • ドン・ウィンズロウの作品をこの本から読み始めてしまうと、この作者の本はもう読まないと思ってしまうのでは。

    たまにはこういう作品もありかな、そんな感じで読んだ。
    必ず、ヒット作を作るアーティストは、どうも嘘っぽく感じてしまうので、
    この作品のように新しいことにチャレンジするアーティスト・作家は好きだ。

    詩的な要素(ラップ?)が入っているのだが、全く伝わってこない。
    ただ、ストーリーのテンポは好き。世界観も。

  • メキシコのハバ麻薬カルテルが絡む話ですが、『犬の力』のような重量級を期待すると外されます。
    多彩な人物達の思惑が絡み、終局へ向かっていく面白さは有りましたが、日本語訳では伝わりきらない文体に、リズムを狂わされます。
    原文で読めたら、その辺りも面白いのでしょうが・・・。
    映画版のレンタル開始が楽しみです。

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著者プロフィール

ニューヨークをはじめとする全米各地やロンドンで私立探偵として働き、法律事務所や保険会社のコンサルタントとして15年以上の経験を持つ。

「2016年 『ザ・カルテル 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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