柳生忍法帖 下 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.05
  • (13)
  • (18)
  • (4)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 140
感想 : 16
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041002032

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 上巻に続きおもしろい!坊様たちが自らを犠牲に敵に立ち向かうシーンはぐっときた…ただ、ちょっと心配だったのが十兵衛女性に甘すぎる!おゆらの方なんか極悪非道なことをし続けてたんだから情けをかけなくてもいいんだよ!
    7人の娘たちが誰も死ななかったのは驚いた。また、お千絵とお笛は、堀一族の長の娘でもあったからもっと活躍するかと思っていたが一番見せ場はなかったかもしれない。あとやむを得ないとはいえ銀四郎は十兵衛が一人で殺してしまった…
    でもこんなにおもしろい作品に対してあれこれ言うなんて贅沢を言い過ぎかもしれない。
    スピード感もあり上下巻ながら飽きさせない。甲賀忍法帖よりも実在の人物がたくさん出てきておもしろい!またラストもすかずかしく切ない締め方がとても良かった。そして何より十兵衛かっこよすぎる。早く魔界転生も読みたいな!

  • 上下巻、一気に。ぐいぐいと。
    沢庵さんのお弟子さんたちの振舞いに胸をうたれる。十兵衛は、完全無欠な強さのなかに人間みがあって(女の人にちょっと無粋でかつ甘い)、これは惹かれてしまうよなぁ。

  • 本卷中一行人順利潛入會津,但敵人也異常慎重搜索,而蘆名眾的領袖銅伯居然是天海大僧正的骨肉雙胞胎兄弟及命運共同體的不死金身。澤庵禪師親搗虎穴進入若松城卻被銅伯的妖術震驚,被迫寫信邀十兵衛入城。十兵衛入城之後被監禁在雪地獄,遭受被春藥催情的女性攻擊,但順利脅持明成。銅伯雖然精心算計,但跟大僧正同歸於盡,七本槍也最終由堀一家女性們解決,天樹院也親臨宣布判決。十兵衛繼續踏上往北的旅程。

    上一卷是痛快地一一除敵,讓敵人處於驚恐之中的痛快;這一卷潛入戒備森嚴的會津,一路幾乎處於劣勢,銅伯又有金身,很令人絕望的情勢。十兵衛被女生們攻擊也是他最困擾的事,寫得殘酷又妖豔,地獄充滿一種不可思議的淫靡的美感。不過最終他終於還是可以輕傷而退,不過最後說要憑弔おゆら倒是有點令人動容,一開始我覺得這個愛妾也是惡人,但最後的翻轉突然讓人對她的退場感到可惜。整體來說我雖然不太讀妖異作品,但這部作品個人覺得還蠻喜歡的,故事的峰迴路轉,和十兵衛屢遇危機但是都可以保持全身而退(包括貞操),和神出鬼沒大殺四方,讓敵人嚇得屁滾尿流的爽快感還是很棒的。這部作品很特別,而且很有趣。

  • おそらく時代小説、伝奇小説史上最もかっこいい啖呵が聞ける。やや敵の詰めの甘さが目立つがそんなことは些事に思わせる迫力がある。

  • 期待していたほどおもしろくなかった。十兵衛が何度もピンチになる。その急場のしのぎ方が加藤式部少輔明成を人質に取るか女が救ってくれるか、なんだがこれがそれぞれ2回の計4回も繰り返されるとマンネリ化して驚きもなくなる。
    ラストは加藤家取り潰しなのだがそれを聞く人物が明成ただ一人で、それもなんだか物足りない。
    カッコイイ十兵衛が悪逆非道な加藤明成と芦名衆を倒す勧善懲悪ものだった。人物の魅力はあるが(沢庵和尚など)ストーリーはあまりよくなかったな。誰一人7人の女が死なないのには驚いた。山風といえば全滅パターンが多いから。

  • 死ぬも修業のひとつと豪快に笑い散ってゆくお坊様たちの姿勢が印象的。おとねやおゆらの登場で、堀の女たちの影が後半薄くなるのは残念だった。
    多くの血が流れながらこの爽快な読後感は、陽の光の下で堂々と生きる武家の悲願達成だったせいかな。
    締めの十兵衛の痺れる一言が読後感を後押し。

著者プロフィール

1922年兵庫県生まれ。47年「達磨峠の事件」で作家デビュー。49年「眼中の悪魔」「虚像淫楽」で探偵作家クラブ賞、97年に第45回菊池寛賞、2001年に第四回日本ミステリー文学大賞を受賞。2001年没。

「2011年 『誰にも出来る殺人/棺の中の悦楽 山田風太郎ベストコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山田風太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×