シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と灰の狼 (角川ビーンズ文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041002223

作品紹介・あらすじ

「妖精を見習いとして工房に入れ、職人として仕込み育てよ」ハイランド王国が揺るがす王命。神聖なる砂糖菓子作りに、人間が使役する妖精を参加させようというそれに、職人達は浮き足立つ。一方で、銀砂糖師アンにはもう一つの命令が。それは、妖精を売り買いする妖精商人の長レジナルドに、協力を要請すること。しかし冷酷非道な「狼」と呼ばれる彼は、とんでもない取引を持ちかけてきて!?危険なお仕事バトル開始の第八弾。

感想・レビュー・書評

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  • 銀砂糖妖精編2巻、通巻8巻。
    狼と呼ばれている妖精商人の大本締めレジナルドと交渉することになったのだが、狼はとんでもない物を交渉の場に持ってきた。そのため、ダウニング伯爵までもが出てくる事態となり、国の災いの元を力で絶ちたいダウニング伯爵と、不満を力で押さえつけてもいずれ綻ぶと考える砂糖菓子職人チームでぶつかり合う。
    いつもながらに、慣習に潜む差別を変えていくという大問題があっての物語展開で、話を楽しみながらも考えさせられます。キースが、実に誠実な恋を提案していて、登場したてのころ胡散臭さ~と思っていて、ごめんなさい。

  • ラファルが生きていた、、、⁈

  • 銀砂糖妖精を育てること。
    銀砂糖子爵を始めとするルルの最後の弟子たちの想いと、
    同じ砂糖菓子職人でありながら
    妖精は、自分たち人間が使役するものだという常識から
    なかなか工房へ見習いとして妖精を入れることに難色を示す各工房。
    唯一、ペイジ工房だけが、
    シャルやミスリル、ノアとの交流があったためか、
    柔軟な態度を示しているのみ。

    銀砂糖妖精の素質があるものを効率よく探すため、
    妖精商人と交渉すべく、
    灰の狼と仇名するギルド長の元へ赴くアンたち。

    そこで出会ったのは、再びのラファル。
    ただし棺のなかで、眠っているのだが……

    ほら〜!やっぱりしんでないやん〜。
    憎まれっ子世にはばかるて言うやん。
    シャルは人間王に対して妖精王だと名乗っちゃったわけで
    てことは、ラファルとはまた対決することになるでしょうね。
    そうこうしてるうちに、もうひとりの兄弟石も登場し、
    これで役者は揃ったのでしょうか。

  • 激おこキャットから始まったけど、ヒューとキャットの関係性が素敵な巻でした。
    みんなに見せ場があって、おもしろかったです。

    妖精商人の親玉レジナルド・ストー。なかなかに魅力的なキャラクター。
    誰にだって人に言えない自分の物語があるのだ。
    レジナルドとアンのやり取り、とてもよかった。ていうか、アンのがんばり。
    あきらめないアンはほんと素敵だなあ。
    そしてまたもや立ちはだかるダウニング伯爵に一歩も引かず。
    さらにアンが好きになりました。

    キースは今回も大活躍!ヒューの窮地を見事に救ってみせた。やるやん。
    シャルにも堂々の宣戦布告。シャル、坊やとか言うてる場合じゃないのでは??

    ダイヤモンド。あのまま生まれないはずもないよなと思ってたけど、ついに生まれたか。
    その名はエリル・フェン・エリル。なんかヤバそうなやつだけど人気ありそうだな。
    そしてラファルが目覚めた。ラファルの名を聞いただけで何だかドキドキしてくる。
    もうイヤな予感しかしないのだが。。。

  • 毎回どうなるのかドキドキします。
    アンたちだけでなく妖精に優しい人も、人が好きな妖精もいるのだと描かれていたエイミーのお話良かったです。

  • 大事なものを取り戻せた後のストーはどう生きるんだろう?
    今の地位を使って幸せを目指すようになるんだろーか
    ダウニングの危惧もわかるし、正解は未来の人しかわからないんだよね
    そしてエリルが鍵になるのね

  •  交渉回。好きで妖精を痛めつけてる奴なんていないんだよ、自分たちの生活と安全のためなんだ、という主張が飛び交っていた。
     ヒュー初登場時、なんだこいつと思ったが、彼はただのイケメンだったようだ。年を取って、うまいこと成長できればアンも彼のようになれるだろう。
     金剛石つよそう。

  • 積読中です。

  • タイトルの「灰の狼」はそのまんま、妖精商人のレジナルドのことでした。彼の過去を知ると、あんな性格になるのも分かるけど、彼の元にいた労働妖精の誤解が解けてよかった。最後の交渉なんかしないって言ったあたり、かっこよかったです。

    また、今回ヒューとキャットもかっこよかった。割合年齢の低い登場人物が多いけど、いつも飄々としてるヒューが銀砂糖の未来のことを考えて行動したり、ヒューにいじられっぱなしのキャットが実はできる男だったと分かったり、大人男子が大活躍です。

    ダウニング伯爵も過去の事情を知ると分からないでもないですが、他人の意見は聞かずに暴走したりするところを見ると、やっぱり年をとったということだと思います。交渉せずに押さえつけるだけでは反発だけを生むってこと、最後は分かってもらえてよかったけど、陛下の手紙が間に合わなかったら、ちょっとあぶなかったって思いました。

  • ラファルがもう帰ってきたんだけどw
    早かったな あっても先にダイヤモンドの妖精よこすかなーと思ったけど・・・
    てかダイヤモンドの妖精生まれちゃったね ダイヤモンドなんて硬い石の妖精・・・絶対強いよね まだ世間知らずな所があるけど、そんなエリルがラファルと居るってことは、彼と同じ野望を抱くかもしれないってことよね

    その一方で、今回はヒューとキャットが格好よかった!
    (あ、キースもお疲れ)
    彼らの銀砂糖師としての砂糖菓子への思いと職人としての熱意がすごく伝わってきた 
    ヒューの決断を知って、彼の強さを知った 彼は彼のやり方でしっかり砂糖師と砂糖菓子の未来を考えてるってことだね

    ダウニングも自分が信じた道を進んできただけで、彼も家族を、国を守りたいって気持ちでやってき
    戦争時の恐怖を知っているからこそ、ってところはあったのはよく分かった
    それでも、自分のやり方を信じて、それを疑わず、周りの意見に耳を傾けないやり方は反発を人一倍くらうってことよな

    アンとシャルの願う未来は理想論かもしれないけど、アンと関わる人達が、皆が皆じゃないけど、確実に変わってきてるから、彼らの描く未来が早くくればいい
    そして二人はさっさとくっつけばいいよ
    キースが今回この点で活躍してくれたけど、一種の枷が外れたシャルがどうなるのか、次回楽しみだ
    そしてキースが敵の手に落ちなくてよかった ちょっと別作品の影響が強くて、アンへの想いにつけ込まれたらとか疑ってごめんよ

    ストーとエイミーの話は何か、ハッピーエンドでよかったし、ストーの誤解が解けてよかったけど・・・何か、都合いいなとか思ってしまう自分がすごく嫌だ
    でも、他の妖精の優しさに触れるんじゃなくて、エイミーの行動の真意と彼女の優しさを知ったからこそ、ストーの意見が変わったんだから、都合よく見えても、これは砂糖菓子がもたらしてくれた幸せだと捉えるべきなのかもしれない

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著者プロフィール

広島県出身。第7回角川ビーンズ小説大賞審査員特別賞受賞。『シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精』にてデビュー。温かく優しい読後感が持ち味で、登場人物の繊細な心理描写も高く評価されている。他著に「封鬼花伝」シリーズ、「箱入り王女の災難」シリーズ、「一華後宮料理帖」シリーズ、『ここは神楽坂西洋館』『仙文閣の稀書目録』などがある。

「2021年 『転生佳人伝 寵姫は二度皇帝と出会う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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