利権聖域 ロロ・ジョングランの歌声 (角川文庫)

著者 : 松村美香
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年4月25日発売)
3.67
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  • レビュー :7
  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041002339

作品紹介

菜々美の従兄・稔は8年前、新聞記者として赴任したインドネシアの東ティモール独立紛争に巻き込まれ死亡した。最後の便りはロロ・ジョングラン寺院の写真だった。週刊誌記者となった菜々美は、インドネシア・中部ジャワ地震の現地取材で、NGOボランティアや国際開発コンサルタントの日本人と出会い、国際協力の裏側を知る。稔の死に芽生えたある疑念とは。国際援助のあるべき姿を問う、第1回城山三郎経済小説大賞受賞作。

利権聖域 ロロ・ジョングランの歌声 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ※メモ

    【きっかけ】
    松村シリーズ第一弾

    【概要】
    インドネシアを舞台にした汚職がらみの経済小説。

    【感想】
    人物関係の設定がテンコ盛りで、援助と汚職の堅い話をストーリーのなかでおもしろく読めた。
    他の作品で著者の本業であるコンサル業界についてはかなりリアルに描かれていたが、本作では雑誌編集の現場も生き生きと描写していたので感服。
    援助用語的なものも少々あったけれど、会話をうまく使うなど、読みやすくはなっているかと思う。

    若手会社員の仕事観を書いているところは確かに・・・と思うところも。女性読者であればよりそういう部分はあるかもしれない。

  • 後輩が半年以上前に貸してくれた本。

    研修旅行でインドネシア行く前に読んどけば良かった〜。激しく後悔。

    まあそれはともかく、内容は、

    全体的にはODAについての表裏を語っているんだけど、

    小説のストーリーのなかにその内容が散りばめられているので、

    そこまで硬い内容というわけでなく、

    そしてそれ以外のストーリーがそれなりに成り立っているので

    ODAのことわかんない人でも楽しめそうな本だった。

    最も自分はODA、しかもインドネシアのODAについての話だったからフィクションだったけど非常に面白かった。

    この本を読み終えて、非常に単純な思考回路の私は、

    就活終わったら海外ボランティアに1ヶ月でも良いから行こう、

    絶対途上国に関わる仕事をしたい、と以前より増して思うようになった。

    旅行に行く際、その国の歴史背景とかをしっかり知っていくと、

    その国がまた違った色で見えるのかな。

    知らない以上に楽しくなるのかな。

    あと、『地下鉄に乗って』とちょっぴり設定が似ている…かもしれない。

  • ODAを扱ってはいるけど、それがメインではなく、すごく小説的だった。登場人物に生活感がないというか、もうちょっと魅力的だといいなあと思うけど、小説としてはおもしろい。

  • 上司に薦められて。インドネシア、東ティモールにかかるODAやそれに関わる利害関係者(商社、ゼネコン、政府、NGO等)の様々な歴史や関係をジャーナリストの視点から描くフィクション。小説としては好みが分かれるかもしれないし、個人的には感情移入しづらい部分があった(主人公が女性のため?)が、本書はODAに関わるステークホルダーの果たしてきた役割を俯瞰するのに良い教科書になると思う。(もちろんこれが詳細も含めて全て正しいかどうかは議論があると思われるが、)商社やゼネコン、政府関係者の視点を知るのに非常に勉強になった。ODAとNGOの歴史も平易に紐解いており興味深い。自身にとっては実施機関の役割、ODAと国益の関係を再考するきっかけとなった。

  • 国際協力(ODA)の裏側・矛盾を浮き彫りにしつつ、主人公が従兄弟の死の真相を解明していく物語。
    過去にはODAにおける談合や裏金は暗黙の了解であり、業者側はそれを必要悪であったというスタンス語る場面があるが、それなりの説得力があった。
    「必要悪」について考えるきっかけとしたい。
    前半の様々な伏線が後半次々と明らかになっていき、一気に読み切ってしまった。

  • タイトルは元のままの方が良かった。タイトルの割には利権絡みの部分が薄く主人公を中心とした人間関係の方に読んでいて気持ちが行ってしまう。そういった意味ではタイトルに引かれ読み始めた自分には物足りなかった。
    ただ、登場人物和樹の父と義母との絡みの心理描写は解りやすくきれいな文章だったと思う。とても心に残った。

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