最初から最後まで、なんだかしっくりこない話だった。主人公(加害者)の目線と、娘を殺された校長である母親(被害者)の目線で語られているのだが、『驚愕のラスト』がわたしにとっては晴天の霹靂、いつそんな風に変わったの?という感じだった。
主人公の若宮は、昔、喧嘩で誤って人を殴り殺し、少年院に入っていた過去がある。母親を火事で亡くし、心療内科に通っている。過去のせいでちゃんとした職に就くことが出来ず、派遣でやりたくもない仕事をしている。
だからクサクサして、生意気な年下のライン長に暴力をふるっていいわけじゃない。そんな人がああいうラストでいいのだろうかと疑問に思う。自分の母親を見殺しにしたからといって、それを悔いている女の子を殺してしまうことに同情の余地もないし、思うことの端々に自分勝手さが滲み出ている。
でも、それが人間ということなのか。
上辺を取り繕う。人によく思われる。
その裏で、心の中にある良心の声と闘う。
うーん。
よく分からない。新年早々、一冊目にこのような本を読むとは。。。
殺された女の子の部屋を警察が徹底的に調べないっていうのはないと思うから、あの日記と手紙のくだりはどうなのかな。それに消して書き直したといっても、さすがに字が違うのはあからさまに分かるんじゃないかな。