- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041002384
作品紹介・あらすじ
九月、阪神競馬場。レース中に一頭の馬が暴走し、落馬事故が発生。勝利した女性騎手・夏海は、事故の裏で馬の所属する厩舎内で、馬主と調教師が対立していたことを知る。折しも落馬した騎手の父親が厩舎で何者かに襲われ、重傷を負った。親子は狙われたのか?幼馴染みの騎手のため、トレーニング・センターや阪神競馬場で事情を探っていた夏海は、元同僚や新人騎手に会う中である疑いを抱き-。新鋭の描く競馬ミステリー。第30回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞。
感想・レビュー・書評
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競馬業界を題材としたミステリ。
シビアな業界で生きる馬や人間は描けているが、ミステリとしてはそれほど意外性はない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
競馬しないのでどうかな?って思いなが読み出したが、やはりわかりづらい。ただ、尻尾のリボンのことやら知らないことを知ることが出来たのはよかった。だからって競馬をしてみようとは思わなかったけど(^_^;)
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尻尾についてるリボンやボンボンはお洒落じゃなく、「蹴ります注意!」だということを覚えました。笠原と夏海がいい感じになることを願ってやみません。
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まぁ、俺は読まなくちゃいけない本だよね!続編もあるみたいだし楽しみちゃん。
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『女騎手』って、今時そんな言い方しないよなぁ。
まあ、競馬が題材なので思わず買っちゃったけど、この類の本にはあまり期待していない。競馬の説明を細々すれば煩わしいし、それがなければ普通の読者には分からんしで、いずれにせよ中途半端になりがちなのは覚悟の上。僅かな望みは横溝正史ミステリ大賞優秀賞ってことだけど、どうかな。
冒頭、競馬新聞の予想で『惜敗が続くも、昇級戦となるここでそろそろか』なんて、おかしな記述があっていきなり躓く。また菊花賞とか金杯とかは書きながら、物語の中で馬が走るレースには、なんで実在のものを使わないのか、秋月特別も千里川特別は有りそうでもないけど、寿杯GⅢってとても違和感。作者はディック・フランシスを敬愛し競馬も勉強しているようだけど、こんなところで疑問符浮かぶとちょっとね。
でお話はと言うと、同じ日に調教師と騎手の親子に競馬での不自然な落馬事故と厩舎での傷害事件が重なり、ふたつの事件に繋がりを感じる女性ジョッキーの夏海が真相を探るという筋立てなのだけど、厩務員がつける調教や調教師がやろうとした所業をはじめとして全体的に馬や競馬に対する愛情が薄い感じがしてスッキリしない。
私には競馬の描写が入れば多少凌げるところはあるのだけど、競馬ファンでなければ場景も浮かばず意味も分からずかも。まあ、そういう人は読まないか。
夏海ちゃん、探偵でなく競馬で頑張って欲しいな。