紳士の黙約 (角川文庫)

  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 153
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (527ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041002520

作品紹介・あらすじ

サンディエゴの探偵にして地元屈指のサーファー、ブーン・ダニエルズは、"紳士の時間"を海で楽しむサーフィン仲間から、妻の浮気調査の依頼を受ける。同じころ、爽やかな人柄で愛されるサーファーのK2が、ダイナーで殴り殺された。人気者の死に街中が悲しむなか、加害者の弁護士に雇われたブーンは調査を開始、真相は別にあると直感。そして危険過ぎる事件の内実が、カリフォルニアの太陽の下に晒される時が訪れる-。

感想・レビュー・書評

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  • サーファー探偵ブーン・ダニエルズ・シリーズの第二弾。

    おおっ。何と、ケリー・クーヒオ、通称K2はジェリー・ロペスがモデルではないか!Gランドにトゥー・イン・サーフ、『ステップ・イン・トゥ・ザ・リキッド』の世界じゃないか!と、波乗り好きにはたまらない大興奮の滑り出し。おおっ。おおっ。相変わらず、ドン・ウィンズロウの描くサーフカルチャーは何と正確なこと。サーフィン誌で連載しても良いくらい。ローカリズムの描写も凄く正確で恐いくらい。日本でも宮城辺りは酷い状況。

    そのK2が殺害されたことが、物語の始まり…

    そして、格闘技の記述も。それにしても詳しいこと。夢枕獏並みではないか。前田光世からグレイシー、UFCについても。波乗り好きだけじゃなく、格闘技ファンをも唸らせるな。

    探偵が主人公ということで、ミステリーの要素、ハードボイルド…いや、ソフトボイルドというべきか…の要素も盛り込まれている。

    全編に渡って感じるのは、ウィンズロウがサーフィンを愛してやまない気持ちだ。ジェリー・ロペスがモデルのK2へのブーンの気持ち…ジェリー・ロペスの有名な言葉に『Flow is it ! ~成すがままに~』というのがあるが、ブーンの生き方は、まさにそのものである。

    前作の『夜明けのパトロール』でも、サーフカルチャーの正確な描写に舌を巻いたが、今回の作品は、前作にも増して、サーフカルチャーがディープに描かれている。このシリーズ、続いて欲しいな。

  • サーフィンを通じた男の友情 いつまで続くのでしょうか? 最初には思いもかけなかった大どんでん返しが… 前半は読み難かったですが、どんどんと面白くなっていくところが、この作家の凄さかも… ミ(`w´彡)

  • 「サーフィンとは生き方のことだ」と言ったのは誰だったか忘れたけれど、昔、多少なりともサーフィンをかじった者としては大いに共感できる言葉です。

    このシリーズでは生き方としてのサーフィンが自然体で描かれていて、それが特徴になっていますし、個人的に支持するポイントです。

    ミステリの部分も小さな点がやがて大きな輪になるような印象で、その過程は充分堪能できます。

    このシリーズはとりあえず2作でストップしているようで残念です。ウィンズロウは麻薬戦争物よりこちらのタイプの方が好きです。

  • サーフィンする探偵(「サーファー探偵」とか言いそうだけどそれはなんか軽すぎる)の第二作。これこそ、わたしにとっての「コージーミステリ」かも、と思いながら読んだ。
    西海岸のすばらしいサーフポイントで夜明けにサーフィンして、愉快で楽しい信頼できる仲間がいて、いかにもアメリカンなダイナーでの食事、ときには仲間と釣った魚を焼いて食べるとか。主人公は一見お気楽のようで正義感あふれる好青年で、超カッコイイ。もちろんロマンスもあって。
    ま、ウィンズロウなので拷問とか恐ろしいシーンもあるけれど。
    (わたしにとって)コージーかも、とはいっても、ただ楽しそうとかおいしそうとかほのぼのとかいうんじゃないところがいい。光と影を感じるような。
    あと、やっぱり語り口がすごく好き。ユーモアとセンスがあって、ぴりっと締まってる感じの。個性的な人が出てきてもわざとらしくないし、ロマンスとかが鼻につかないのもこの語り口のせいかも。
    ぜひぜひ続きか読みたい。一作目も読み返したくなった。

    • niwatokoさん
      >日常生活を描写しつつ、狭いコミュニティで事件が起きるってのはコージーっぽい

      ああ、そうです、まさにそういうことを言いたかったんです~。さ...
      >日常生活を描写しつつ、狭いコミュニティで事件が起きるってのはコージーっぽい

      ああ、そうです、まさにそういうことを言いたかったんです~。さすがkumanekoさん。
      もうペトラみたいにこのドーンパトロールの仲間に入れてほしいです。ノット・サニーでもいいいか。
      でも続きが気になりますね。
      2012/10/09
    • monaさん
      ご無沙汰しています。私もこのシリーズが大好きで、私も彼らの仲間に入りたくてたまりません。
      読んでいる間だけでもとっても幸せな気分に浸れます。...
      ご無沙汰しています。私もこのシリーズが大好きで、私も彼らの仲間に入りたくてたまりません。
      読んでいる間だけでもとっても幸せな気分に浸れます。ウィンズロウってホントに最高です♪
      (実は体調が悪くてなかなか本が進まず、この第二弾もすこーしずつしか読めていません。
      元気になってから大事に大事に楽しみたいって思っています!)
      それでは少し早いですがよいお年を。。。また来年もniwatokoさんの感想を楽しみにしています。
      2012/12/24
    • niwatokoさん
      >monaさん
      コメントありがとうございます。
      ミステリなんだけれど、読んでて楽しいんですよね~。ほんと、こんな仲間がいたらいいなあと。
      お...
      >monaさん
      コメントありがとうございます。
      ミステリなんだけれど、読んでて楽しいんですよね~。ほんと、こんな仲間がいたらいいなあと。
      お体、無理なさらずにお大事になさってください。こちらこそこれからもよろしくお願いします。
      2012/12/24
  • 面白かった。
    このシリーズ(ブーン・ダニエルズ)続いて欲しい。
    真犯人は途中から分かったが・・

  • この手が売れるのはよくわかる。
    こんな青春だったらいいなというツボをついてくるのだ。

    それでもやっぱり売れ筋になってからのウィンズロウが嫌いなのは、いつまでもガキだから。
    成熟した人間たちのドロドロが読みたい。

  • サーファー探偵が活躍する「ドーン・パトロール」シリーズ第2弾…この紹介の仕方だと、絶対誤解される。特に日本におけるサーファーってエゲつない誤解のされ方してるからなぁ。

    クライミングもサーフィンも…いやそれだけでなく、ある種の趣味や趣向って、ライフスタイルそのものに結実していく深みを持っているんだけど、安手の媒体が下手に触るととんでもなく浅薄なものに成り下がってしまう…と、そんなことはさておき、この作品である。

    前作がミステリーの器を借りた、友情とスキルアップの選択を巡るちょっと遅れた青洲人間ドラマであったのに対し、本作は「自分の信ずることのためには友情を犠牲にできるか」という、かなりディープなテーマを描きつつ、なんとミステリー自体も本格的にガッツりとしたものを取りあげている。

    さすがウィンズロウ、小説巧者!
    「犬の力」とかのエルロイ系アンダウラウンドでも、ダークかつヴァイオレンスかつ本格ミステリーだが、サーフィンでもそれできるんや!スゲッ!

    早く続編読みたい。波という自然のモノに自分をすり合わせていくサーファー達のライフスタイルって、好きやねんなぁ。自分にはとても遠い世界だと思っていたが、早起きして波を待つ。とか、波が来ない日は来ない日として次を待つ。とか、そういう姿勢って俺たちで言う「山は逃げない」の類なんやなぁ。

  • 元警察官でサーフィンが日課の探偵、ドーン・パトロール・シリーズ第2弾。
    ユーモアがちりばめられていますが、今回は重たい。

    サーフィンでつながっている大切な海の仲間は職業もバラバラだけど地元を愛する人々であることは間違いない。伝説的なサーファーがロクでも無いチンピラに殺されてしまい、その弁護士から調査を調査を依頼されることに。その弁護士は主人公ブーンの恋人?であり、サーファーとしてのブーンは当然板挟みの窮地にたたされる・・・

    ロクでも無いチンピラが冤罪で、それを晴らすことを誰も望んでいないし友人を窮地に立たせてしまうことになるとしたら・・・日常的にもこういう捩れた状況あるはず。自分はどのような行動にでるのだろう。う〜ん、苦しいな。

  • ブーン・パトロールシリーズの第二弾。今回も展開のテンポがよく、また後半からラストへ向けての迫力で楽しむことができた。また、なかなかどんでん返しのある意外な展開になっており、ミステリーとしても質の高さも感じられた。

  • 主人公の寄って立つところが揺らぎ、辛い立場に追い込まれる話にモヤモヤしてしまい、読みづらかったですが、後半の展開は予想がつかないのが次々に来て、解決したかと思いきや、最後の最後まで油断の出来ないのが、面白かったです。

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著者プロフィール

ニューヨークをはじめとする全米各地やロンドンで私立探偵として働き、法律事務所や保険会社のコンサルタントとして15年以上の経験を持つ。

「2016年 『ザ・カルテル 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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