ブラックアウト 下 (角川文庫)

制作 : 猪股 和夫  竹之内 悦子 
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.69
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本棚登録 : 432
レビュー : 57
  • Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041002544

作品紹介・あらすじ

ユーロポールの捜査に協力するマンツァーノだったが、災害の首謀者として疑われ、身柄を拘束されてしまう。隙を見て逃走したマンツァーノは、スクープの匂いをかぎつけたCNNのカメラマン、ローレン・シャノンと合流。犯行グループからもつけ狙われる中、混乱を極める欧州を駆け巡り、事件の真相に迫る。一方、大停電はついに米国へも波及、世界に崩壊の時が近づこうとしていた。超弩級のスリラー、緊迫のクライマックス。

感想・レビュー・書評

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  • ヨーロッパを広範囲に襲った送電網トラブルは、当初はすぐに復旧するものと考えられていた。しかしイタリア人の元ハッカー、マンツァーノはふとしたことから、これは人為的に引き起こされた事態なのではないかと気がつく。対処に追われる公的機関は最初、マンツァーノの助言に耳を傾けないが、やがてこれが周到に用意された恐るべきテロであることがわかっていく。各国で深刻化していくトラブル、暴動寸前の人々、そして米国にまで伸びる犯人達の魔手。世界秩序は崩壊するのか?

    えー、ゾンビものを愛するワタクシですが、ゾンビいなくても未知のウイルスがなくても、電気を止めれば世界秩序はサクッと崩壊するんだなと思いました!
    めちゃくちゃよく取材されているのだと思います。インフラが破壊された時、一体世界に何が起こるのか? 誰一人、たとえ山奥でただ一人文明と隔絶して暮らしていたとしても、無関係ではいられない。まして都市生活者なら何をかいわんや。
    マンツァーノが最初全然みんなに相手にされないのとかもリアリティある。
    登場人物が多いのと、位置関係がわからないので最初は把握が大変ですが、その分リアリティに厚みが増していると思います。マンツァーノ色んな目に遭いすぎだけど、それも起こりうる様々な状況の描写のためかと思われ。

    最初の方で、災害マニュアルとかを公的機関の人達も実は全然読んでないことがわかるんですが、まずみんなこの本読むといい!そしたら、真面目にマニュアル読んで置こうって思うと思います。

  • 混乱し秩序を失ってゆく欧州。
    汚物塗れの町、強奪が当たり前の日常、持つものは搾取し、持たざる者は荒み奪う。
    追われるマンツァーノとシャノンは逃げ切れるのか、キーを捕らえられるのか。

    もしも日常から電力が消えればどうなるのか、電力を生み出していた施設が毒をまき散らすとなれば何が起こるのか。
    最悪の(もしかしたらさらなる最悪があるのかもしれないけれど)状況のシミュレーションを見たという感じがします。
    「読み物」としてあれこれ要望はあるのですが、こういう状態を想定できたことはよかったか。
    電気がなくて水は流れず食べ物を手に入れるのも一苦労。それでも生きているってことが一番大変だなぁと感じました。

    マンツァーノもシャノンもボラールも好きになれず。
    ただ、権力とか反逆者(言い過ぎか)とか、こういう関係かもしれないなぁと思えば読めた。
    うん・・伝えづらい。

  • 後半の疾走感がすごい。
    ストーリー展開は、よく言えば王道
    悪く言えばありきたりな感じはするが、
    非常に収まりがいい。

  • 壊れゆくインフラのシミュレーションができる本の一つ。

  • 実際に起こりうることだけに寒気を覚えつつも、ページをめくる手が止まらなかった。といっても上巻を読んだあと気分転換で軽い内容の本を読んだけど。面白かったので人に薦めたいが、翻訳物を読みなれていない人には、読みづらいかな。表紙デザインがシンプルかつ印象的で気に入っている。

  • 1405 途中まで面白かったが、大きく広げた風呂敷が畳めなくなった感じ。ラストの尻窄み感は残念です。。。

  • 久しぶりの長編小説を読んだ。
    ヨーロッパを襲う大規模停電がメインである。
    東日本大震災を体験した日本人には、あまりにもリアルな内容である。

    ITを基盤にしたインフラは便利な反面乗っ取られるとすべてがコントロールを失う。
    電気がなくなればどうなるか。
    電気があって当たり前の社会でえは、水、食糧からすべての生活が奪われる。
    原発も非常用電源には燃料が必要になるがその燃料も供給が止まる…

    今後、スマートグリッドの導入も近いかもしれないが、これを読んでしまうと考えさせられる。

    ITにすべてを委ねると便利だがすべてを失うことも考えられる。
    私も何が正しいものか結論はでていない。

    ぜひたくさんの方に読んでいただき、考えて欲しいと思う一冊であった。

  • 後半は疲れてしまった。
    テーマが大きすぎるのではないだろうか。構造はシンプルなのだけれど。

  • ハリウッド映画になりそうな話。翻訳という事もあって客観的状況以外に文章から伝わってくる事が少なく、長いので読み疲れした。
    映画で2時間で見て終わりたい。

  • 本書は、2011年3月11日以降の日本で起こったフクシマの事実を踏まえ、テロによるブラックアウト(大規模停電)の恐怖を描き出した佳作である。我々にあまり馴染みのない銃を使わないテロは、静かに始まり、テロとは気づかないまま広域に我々の生活を蝕んでいく。犯人グループは、スマートメーターへのハッキングによる送電網の不安定化、復旧をはかるべく再立ち上げを行なう発電所の管理システムに潜ませた巧妙なトリックで発電所の動きを止めてしまう。その一方で、インフラである送電網の要に位置する変電所と送電線破壊行為を別動隊におこさせる。用意周到に準備され次々と繰り出す電気テロに長期化する停電、停電による給水の停止、止水による下水道の停止、ガソリンの枯渇、食糧配給インフラの不全が起こり人心が荒廃していく。この過程を余すとこなく伝えただけでも本書の持つ意味は大きい。ただ、余りに多くのことを伝えるがためプロットが散乱した感は否めない。

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