さよならが君を二度殺す (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
2.80
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本棚登録 : 93
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041002605

作品紹介・あらすじ

山間部の村で5人の人間が消えた。彼らは半日後に無事発見されたが、失踪時の記憶が揃って失われていた。それから32年後、当事者の一人の慎吾は死んだはずの妻の声が聞こえるようになり、幼馴染みの康夫と剛にも特殊な能力が発現する。人智を超えた知恵と技術、思念で人を操る力。これを与えるのは神か悪魔か。空白の過去に隠された戦慄の秘密が明かされてゆく…。圧倒的リーダビリティの第18回日本ホラー小説大賞最終候補作。

感想・レビュー・書評

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  • 序盤こそよい雰囲気だったのだが、ホラーを期待していたので途中から物語に取り残されてしまったためこの評価とした。ただ、筆力は素晴らしく1ページ1ページをめくるのが止められず結局夜更かしして読み切ってしまうくらい没頭できた。

  • なかなか読みごたえある作品。眉唾の内容になりやすいUFOものだけれど恋愛感情に絡めて引き締まった内容になってます。黒井さんは作品これだけみたいですが次の作品も読みたくなる。

  • タイトルを見て即購入。

    「死別した恋人にもう一度別れを告げた」または「記憶喪失の恋人に別れを告げた」のような内容を想像していたんですが、読んでみると、私のストライクゾーンを豪快にぶち抜く、全身ゾクゾクのSF作品

    著者の黒井卓司氏は、この「さよならが君を二度殺す」が唯一の著書
    故に、氏のすべてが詰まってると思えてなりません。私の大切なお気に入りです。


    タイトルが素敵
    オススメしたい一冊

  • 山間部の村で5人の人間が消えた。彼らは半日後に無事発見されたが、失踪時の記憶が揃って失われていた。それから32年後、当事者の一人の慎吾は死んだはずの妻の声が聞こえるようになり、幼馴染みの康夫と剛にも特殊な能力が発現する。人智を超えた知恵と技術、思念で人を操る力。これを与えるのは神か悪魔か。空白の過去に隠された戦慄の秘密が明かされてゆく…。圧倒的なリーダビリティの第18回日本ホラー小説大賞最終候補作。

  • 山間部の村で車が事故を起こし乗っていた人間が消え失せた。彼らは半日後に無事発見されたが,失踪時の記憶だけを揃って失っていた。32年後、異変が起こり超人的な能力を発揮し始める。そこには恐るべき秘密が…。
    ホラー大賞というがベタベタなSF。

  • 丁寧に書かれてるなという印象。風呂敷はきちんと畳み、伏線もきっちり回収。厄介そうなのは敵も味方も一掃して、サワヤカで微笑ましい教育テレビ的な後日談を予感させる。つまりぬるい。ホラーとしては絶対的にぬるい。ただ読みやすさは高いので、中学生くらいのSF入門編としてなら良さそう。

  • 日本ホラー小説大賞候補( 2011/18回)・「失う時のための予行演習」を改稿・改題)

  • 読了、75点。

    **
    ある山村で5人の人間が半日間の記憶喪失の後発見される。
    それから数十年後彼らはそれぞれの人生を歩んでいたがある時突如、超常的な現象に見舞われる。
    亡くなったはずの妻の声が聞こえ語りかけてくるようになった慎吾、超人的な技能と知識を得た康夫、念じるだけで人を意のままに操ることの出来る剛。
    やがて彼らは自分たちの故郷の山村へと戻り…
    第18回日本ホラー小説大賞最終候補、貴志祐介推薦。
    **

    ストーリテリングが非常に魅力的な小説。
    あらすじだけをネタバレまで含めて記せばきっとありがちな、どこかで見たことのある小説と言われてしまいそうですが、
    そのネタを読み進める際には気付かせない文章力やテンポの上手さがあります。
    序盤は主要人物3人の視点を入れ替えながら個々のエピソードが少しずつ進みますが、
    中盤から話が絡み合い出し、さらに思いもよらぬ方向へと流されていく展開も好み。
    読み終わってタイトルを思い返すと非常に印象的な作品と言えるでしょう。

  • 数十年前、神隠しに会って半日間の記憶を失った状態で戻って来た子供たち・・・やがて大人になった彼らに奇妙な出来事が・・・。という伝奇ホラー的な展開を期待していたのだが・・・確かにひとつひとつのエピソードはつまらなくはないのだが、まとまりがなく、特に中盤以降のベタベタなSF展開は好きにはなれなかった。

  • 他の感想書いてる方のとほぼ一緒かなあ。
    貴志さんが推してるって帯で見たから買ったけれども半分くらいからSFかよ、って感じです。
    ホラーにするならそれを最後に全部ひっくり返してくれると思ったんですがそのままだし…。
    文章と伏線の回収具合は凄いと思ったので3つですが、物語自体は人に薦められるものではなかったです。

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。香川県在住。四国学院大学卒。バイク便ライダー、書店営業員、トラック運転手などを経て、現在タクシー運転手。2003年に第83回オール讀物新人賞、第71回小説現代新人賞を受賞。第18回日本ホラー小説大賞最終候補作を改稿・改題した『さよならが君を二度殺す』で2012年にデビュー。

「2019年 『フェイスレス 過去のない男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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