天地明察(下) (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
4.12
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本棚登録 : 6568
レビュー : 814
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041002926

作品紹介・あらすじ

改暦の総大将として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が幕開く。渋川春海の二十年にわたる奮闘・挫折・喜び、そして恋!

文庫版「天地明察」の下巻です。

感想・レビュー・書評

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  • 下巻は大きな挫折から這い上がり、最後は碁を打つように着々と大和暦の採用に向けて手を打つ春海の姿が鮮やかに描かれている。

  • 初めにあらすじを読んだとき暦を作るという目的を見て、地味な物語という印象を受けた。しかし読み終わった今では、渋川春海という男の、天と地との壮大な真剣勝負を描いたものだと言える。
    算術や北極出地の計測など数学的な要素が多いにもかかわらず、詳細な計算式など専門的な解説を入れてないことにより、物語として詰まることなく読むことができた。専門的な描写がほとんどなくても、関孝和の非凡さや春海の苦労などがわかりやすく伝わった。
    歴史小説ということで事実に基づいていることからオチは予想できるものの、最初から最後まで真剣勝負というものにこだわり続けた春海の生き様には感動するとともに勇気を与えられた。

  • 読むの2回目。村瀬さんとか安藤とかえんさんとか、渋川さんの人に恵まれてるところがなんとも羨ましい。村瀬の家で飯を食うページ、渋川さんが大役を仰せつかるページ、もちろん天地明察するページ、まぁとにかく全てのページが好きな小説です。

  • 上巻が2代目安井算哲の殻を破り渋谷春海となる物語だとすると、下巻は渋谷春海という人間が完成するまでの物語と言える。
    上巻で色々と伏線というか、囲碁打ちの春海に過分な待遇をしていた理由、それを画策している人物達が明らかとなる。
    続々と有名人達が登場してきて、正直焦りました。
    そして、幕末へも繋がりうる、水戸藩の尊皇の意思、徳川の攘夷の心、会津藩の徳川への忠義がうかがえて、歴史ファンとしてはニヤニヤしっぱなしでした。
    かくいう春海は、改暦の儀を行う乾坤一擲の勝負をかけ見事に敗れる。それこそ、関に出題した見事な誤謬をはるかに上回る、日本全土を巻き込んで大誤謬である。
    今度こそ本当に心が折れてしまうかと思った時に、上巻から出てきて春海に大きな影響を与えているが直接的な関係になかった、えんと関がついに春海と直接的な関係となる。
    まさに、士気凛然、勇気百倍。改暦にあたっては長期戦、仲間も次々と寿命で失っていくが、春海は止まらない。囲碁うちらしく、さまざまな正に布石をしいて、改暦に邁進していく。もはや、上巻の頃とは別人と言っていい。
    京都の町で、星だ!、観測を開始せよ!、と言った時には伊藤、建部の恩人達に春海本人がなったような感すらある。
    人生をさまざまな人達に支えられ、託され、そして成し遂げた数々の偉業。負けても負けても、自らの信念を貫くその姿はかっこいいの一言。

  • 改暦というとんでもないことに向かって
    突き進み続けた
    安井算哲、渋川春海の姿に
    勇気をもらう作品。

    ラストに向けての
    「布石」の打ち方は
    みごと、鮮やか。
    もうちょっと詳しく知りたかった気もしましたが、
    スピード感があって、どんどん最後に向かって
    加速するように読みました。

    映画化も楽しみです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「とんでもないことに向かって」
      何となく先が判らない、今読むべき本ですよね。
      お友達に一杯薦めてくださいね!
      「とんでもないことに向かって」
      何となく先が判らない、今読むべき本ですよね。
      お友達に一杯薦めてくださいね!
      2012/06/27
  • 史実をもとにした、"暦(こよみ)"の刷新にまつわる歴史の物語。
    20年越しの改暦プロジェクトの、一筋縄ではいかない経緯が描かれていきます。

    日本でも後に"和算"と呼ばれるようになる算術・算学が、
    当時の世界水準で見てもTOPクラスにあったのは聞いたことがありましたが、

    ここまで精緻な術法の積み重ねであったとは、、
    数学は数Ⅰで止まった文系な私ですが、一気に読んでしまいました。

    そういえば映像化もされるとのことですが、"JIN"の影響か、
    えんさんは綾瀬はるかさんが浮かんでました、、時代も全然違うんですけどね(汗

  • 面白かった。養老孟司氏の解説にもありますように「すらーっと読めてしまう。そこが気持ちがいい。」

  • 上巻にまとめて記載

  • 己を賭けるものがあるというのは素晴らしいことですね。面白かった。ただ、最後の差配は他の作中人物にさせた方が良かったのではないかなぁ…。

  • とてもおもしろかった!!
    途中、三つの暦で勝負をするとき、最後の最後で授時暦も外したときはえええ!!となったし、関さんに怒鳴り散らされるところもドキドキしたけど、最後には経験と巧みな根回しで勝つのがスカッと!
    登場人物がみんなステキ。

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著者プロフィール

冲方丁(うぶかたとう)
1977年、岐阜県生まれ。4歳から9歳までシンガポール、10歳から14歳までネパールで過ごす。早稲田大学第一文学部中退。小説のみならずメディアを限定せず幅広く活動を展開する。
『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、北東文芸賞を受賞し、第143回直木賞にノミネートされた。『光圀伝』で第3回山田風太郎賞受賞。
代表作となる『天地明察』は2011年にコミック化、そして2012年に岡田准一主演で映画化されヒット作となる。2019年1月、『十二人の死にたい子どもたち』が堤幸彦監督により映画化。

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