破婚の条件 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041002940

作品紹介・あらすじ

結婚7年目、突然夫の慎次が嫌いになった昌枝は、夫の殺害を企てる。だが決行当日、すでに夫は何者かに殺されていた! 事件を追う棟居刑事。一方昌枝は、自由、保険金、新恋人に、幸せを噛みしめていたが……。

感想・レビュー・書評

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  • 有名な作家だが、初めて読んだ。この方の作品を原作にした映像作品はいくつか見てると思うが、印象にない・・・。

    面白かったので、2日で読み終わった。特に、結婚7年目の夫婦の奥さんが、ある日、突然、夫に嫌悪感しか感じなくなる。夫の方は、妻に嫌われていることを全然感じとってない。とうとう奥さんは別居をして、1週間に1回会うという形をとるが、その日が重荷になる。逆に夫の方は新鮮に感じて盛りがついたみたい・・・

    私にも似たような経験がある。最初は仲の良かったシェアメイトに付いていけなくなった。この奥さんの心理が自分のことのようでびっくりした。この作品には、気にくわないが嫌悪に変わり、気にならなかった部分まで過敏に反応してしまう様子がよく描かれていて、自分の過去を見るようだった。

    それにしても、私は殺意までは持たなかった。シェアを解消して、引っ越ししてシェアメイトとはおさらばした。ただし作中の女性は、旦那さんが亡くなった後、過去の自分の煮詰まった感覚を不思議がっている。私の方は、住まいを変えてから完全に没交渉にした。本当に相手を重く感じていたのはどっちだろう。没交渉にして10年経っても苦い思い出しかない。

    棟居刑事シリーズではあるけど、殺人事件の方は、副菜だったようだ。主菜は「破婚」、題名どおりだな。
    (2018年6月の感想から)

  • 帯の割に期待はずれ

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著者プロフィール

森村誠一
1933年1月2日、埼玉県熊谷市生まれ。ホテルのフロントマンを勤めるかたわら執筆を始め、ビジネススクールの講師に転職後もビジネス書や小説を出版。1970年に初めての本格ミステリー『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞を受賞、翌年『新幹線殺人事件』がベストセラーになる。1973年『腐触の構造』で第26回日本推理作家協会賞受賞。小説と映画のメディアミックスとして注目された『人間の証明』では、初めて棟居刑事が登場する。2004年に第7回日本ミステリー文学大賞受賞、2011年吉川英治文学賞受賞など、文字通り日本のミステリー界の第一人者であるだけでなく、1981年には旧日本軍第731部隊の実態を明らかにした『悪魔の飽食』を刊行するなど、社会的発言も疎かにしていない。

「2021年 『棟居刑事と七つの事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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