美神解体 (角川文庫)

  • 角川書店 (2012年5月25日発売)
2.61
  • (1)
  • (6)
  • (16)
  • (12)
  • (6)
本棚登録 : 121
感想 : 18
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784041002957

作品紹介・あらすじ

整形美容で新しい顔を手に入れた麗子。だが彼女を待っていたのは、以前にもまして哀しみと虚しさに満たされた日々……ねじれ、病んでいく愛のかたちに目をこらし、直木賞作家が哀切と共に描いた恋愛小説。

みんなの感想まとめ

整形美容を通じて新たな自分を手に入れた女性が、深い愛と虚しさの狭間で揺れ動く様子を描いた作品です。主人公は、自己のコンプレックスを抱えながらも、商業デザイナーとの出会いを通じて複雑な感情に引き込まれて...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 怖い…

  • 恋を冷めさせない秘訣は、「謎」と「満たされなさ」を残しておくこと。

  • 何か変だな、危ういな、と思いながらもどんどん惹かれてゆく、そういう二人の感情の渦に引き込まれた。顔にコンプレックスを持つ女、己の性癖に呑み込まれてゆく男。相手の中にお互いの暗部の何かが引っかかった・・

    最後は、生きようとする前進力を彼女に与えた、篠田氏らしい終わりかた。

    1995発表
    1995.8 角川ホラー文庫 図書館

  • 全然受け入れられなかった。篠田節子なのに。
    気持ち悪さが先に立ってしまう。

  • 一時は角川ホラー文庫からも出ていたらしい、ある意味ホラーかもしれない1冊。ただし、篠田節子にしてはハズレ。

    大規模な整形手術で、究極の美を手に入れたピアニストと、究極の美しか許せないデザイナーの一種倒錯した愛憎劇。

    というか、上記の2人以外の人がほぼ出てこないため、周辺の景色や情景が、全く広がりません。また、「美を手に入れたが、心から愛せない」といったような、漠然とした表現が多く、そういうのが美しいと思ってしまう人でなければ、感情移入も出来なければ、引っかかるポイントもない。

    終わってみれば「過去の自分を捨てた女と変態王子様」という程度の話であって、結局のところ変態王子のどの辺に惹かれたのかすら、ピンと来ないのだった。

    最後の対峙と決闘、そして「初めての心からの笑顔」みたいな表現も、それまでの積み上げが全く出来ていないため、なんじゃそらという出来であった。

    文章はうまく、通常なら☆2だが、篠田節子を読みたい人にとって、まったく価値の無い本であるので、厳しい採点としたい。

  • 賞賛されるための美を求めて得られない女と、究極の美を求める男の狂気の物語。
    整形手術を受けて人形のような容貌を手に入れたが、自分を人形として愛してくれる存在は拒絶するというジレンマがとてもいい。

  •  ブックオフで購入しました。百五円でした。

     美容形成をして生まれ変わった主人公。少しずつ満ちていく影。
     人形に恋するデザイナー。
     これはホラーなのでしょうか、なんともいえぬ読了感でした。

  • 平田さんは
    あれで、良かったんだよ。

    愛する人形と一緒になれたんだから。

    主人公も
    きっと幸せになれる。

    そんな感じがしました。

  • 美人のピアノ演奏者として評判の主人公麗子。
    その美しさは、彫刻的人工的でが、ハンバではない。
    しかし、ハッと息をのむほど美しいのに、
    人間的な温かみのなさがすぐにわかると見え、
    誰も親密になろうとしない。

    もともとは自分の容姿を悲観して
    美容整形で手に入れた顔と美貌だったのだが、
    元の自分を葬り去るつもりで、思い切った整形に挑んだため、
    彼女自身も自分の顔がキライだった。

    そんな彼女にある日突然、
    謎の男性平田が「夢ではない」といいつつ、近づいてきた。
    相手の身元も何もわからないまま、
    麗子も彼を愛するが、彼が愛したのは実は麗子の表面だった・・・。

    おぞましい結末がラストにあったが、
    麗子を通して美貌にあこがれる女性心理と
    その結末になるほどと思った。
    そして男性の平田、
    彼のねじ曲がった「美」への執着心に男性の本心を観たような気がした。

    全体的になんだかどこかで読んだような感じのホラーだと思ったら、
    最後の解説を読んでわかった。
    「美」という魔物に取りつかれた男女の恋愛物語と
    その悲惨なおそろしい結末は、
    江戸川乱歩の小説に近いものだったのだ。

    引き込まれるように読める面白い小説だが、
    読書後は、本来の「美意識」や美人を見る目が変わりそうで、
    なんだか後味がすっきりしない恐ろしい小説だと思う。

  • 整形手術をしたピアニスト。
    人形を愛するデザイナ。

    2人の出会いと関わりを綴るなかで、
    音楽という時間軸の美と
    デザインという空間軸の美の
    交差点が出会い。

    解決することがない美の追究。
    論理的な破綻。

    解説を平山夢明が書いている。
    「江戸川乱歩を彷彿とさせる仕掛けもある」

  • ホラーも書いてたんだなあ。
    弥勒読んだ後だから物足りない。

  • 整形手術を受けた女性が、
    商業デザイナーと出会う。
    均整のとれたものを美と考える。
    生きているものに対する美しさを
    感じないことに、不思議さを漂わせる。

    篠田節子にしては、
    少しもの足らない作品であった。

    「コンピュータは、
    思考の省略をすることはできない。」
    という意見が面白い。

  • 他の方のレビューで元々はホラーだと知った。
    美容整形で美人になった女が謎の男に惹かれて葛藤を繰り広げるのかと思いきや、終盤の展開に唖然。
    壮絶な置いてけぼりをくらった。

    美容整形をテーマにしている作品はたくさんある。
    読んだ中では一番つまらなかった。

  • 元々はホラー文庫だったのですね。精神的にキます・・。
    自分の顔を徹底的に造りなおすこともそうですが、人形の変わりに愛されるということ。などなど。
    美しさについて、考えちゃいますね。。。
    この作品に出てくる人形は、フィレンツェのラ・スペコラ博物館にあるという
    「解体のウェヌス」のことなのでしょうか?
    村上喜代子さんの短編集を読んだときにも出てきたのですが、(もし同じものがモデルなら、ですが)人形の顔の描写が随分違うのですね。
    確か村上さんの方では、ボッティチェリのヴィーナスと瓜二つ、みたいな
    御顔だったと思うのですが。
    ここでもまた、人によって違う美の受け取り方があるのでしょうか。

  • もともとは角川ホラー文庫からの出版だったとのこと。
    読了したが、ホラーにも恋愛にも徹しきれてないな、という感じ。
    で、何をいいたかったの?という具合で残尿感が残る残念な結果に。
    好きな作家さんですので、次はいい作品読んでみましょうかね。

  • 2012/5/25 Amazonより届く。
    2014/12/5〜12/6

    整形で美しい顔を得たピアニストが、デザイナーと恋に落ちる。彼が休暇を過ごす山荘に行くと………。
    ううん、なんとも形容し難い作品。ちょっと外れかな。

全16件中 1 - 16件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

篠田節子 (しのだ・せつこ)
1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン‐神の座‐』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。ほかの著書に『夏の災厄』『弥勒』『田舎のポルシェ』『失われた岬』、エッセイ『介護のうしろから「がん」が来た!』など多数。20年紫綬褒章受章。

「2022年 『セカンドチャンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠田節子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×