天地明察(上) (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
4.03
  • (887)
  • (1209)
  • (605)
  • (75)
  • (14)
本棚登録 : 7276
レビュー : 747
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003183

作品紹介・あらすじ

四代将軍家綱の治世、ある事業が立ちあがる。それは日本独自の暦を作ること。当時使われていた暦は正確さを失いずれが生じ始めていた--。日本文化を変えた大計画を個の成長物語として瑞々しく重厚に描く時代小説

第7回本屋大賞受賞作、待望の文庫化!
監督:滝田洋二郎、主演:岡田准一で映画化も決定!2012年9月公開

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 徳川四代将軍の治世、日本独自の暦を作り上げるという一大事業が計画される。その実行者に選ばれたのは、碁打ちの名門に生まれた渋川春海。そして、北極星の測量に赴くのだが、果たして天との勝負はつくのか。

     時代小説にはまだまだ可能性があるのだなあと改めて感じました。

     渋川春海という人物はまったく馴染みがなく、新鮮な印象を受け、さらに碁打ちの名門に生まれながら、算学に夢中になっているという若者がとても生き生きと描かれ、魅力的に感じました。

     戦の終わった徳川時代にこんな戦いがあったというのも、新しい視点で興味深かったです。

     下巻でどのように新しい暦を作り出していくのか、春海を取り巻く人物がどのように関わっていくのか、楽しみです。

  • 主人公の渋川春海が自分と同い年で、絶妙なタイミングでした。若さゆえの浅はかさ、恥、情熱、バイタリティが爽やかに詰め込まれていてよかったです。
    文中の、「からん、ころん」、拍手(かしわで)の音、「明察」が効果的に繰り返されて心地良いです。
    中盤の、無邪気なおじいちゃんたちが出てきた時、心底元気になりました。いいなあ。
    終盤の、ある別れは切なく悲しくて、思わずほろりとしてしまいました。
    時代小説だけど、いきいきと映像が浮かんでくるようなドラマチックな展開が、とても読みやすいです。チャンバラシーンもないのにわくわくしました。
    下巻もなかなかに楽しみ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「チャンバラシーンもないのにわくわくしました」
      確かに、、、まぁ、そんな話(チャンバラ)が出てくるとは全然思わずに読み始めましたが。。。
      「チャンバラシーンもないのにわくわくしました」
      確かに、、、まぁ、そんな話(チャンバラ)が出てくるとは全然思わずに読み始めましたが。。。
      2012/08/20
  • 中学生の時に読もうとして、わずか数ページでリタイアしてしまった本。今回は最後まで読めて、なぜこの本の面白さがわからなかったのか不思議。
    囲碁、算術、暦学…色々な学問で戦う江戸時代の人々が熱くて惹かれる。特に、春海は性格的に好きになれる主人公だと思う。えんと春海が今後どうなるのか楽しみ。

  • 現代で言う数学・天文学を、碁打ち衆で算術に長けた春海を通して、実にドラマティックに書き上げられている。伝記というより時代小説なのだが、当時の江戸城内での人間関係の描写も面白い。老中に命じられて北極出地に旅立つが、北極星の高度を歩測と計算で解くというのは、生半可な数学の知識ではないことに驚かされる。本書の前半で引用されていた直角三角形に内接する2つの円の直径を求める問題なんて、錆びついた自分の数学力では解けなくて、なんとも悔しい!

  • 待望の文庫化!さっそく買って読んだ。震えた。泣いた。
    この本に出会えてよかった!思わず本を撫でたくなるくらい。
    一つのこと全身全霊で心血を注ぐ人の姿、
    いくつになっても向上心があり、大きな夢を描いて邁進する姿、
    そして世代を超えて同志たちがお互いを尊敬し合う姿が感動的すぎて震える。
    それにしても算術、暦が江戸時代の人たちの一種の娯楽やったとは!

  • さいっっっこーーーに面白い!!!
    早く後半読みたくて予定断ろうと思ったレベル

    春海がとにかく素直でいい子なんだよ
    あとちょっととろいのね
    いつも後悔してばっかなの、もっと早く伝えればよかったのに、考えすぎなのね
    でもそこも愛おしい

    関さんはどんな人なんだろうか!

    なにを始めるにも、遅すぎることはないけど、
    40すぎてから壮大な夢を叶えるよりも、今!と思った23のときのが無限な可能性は秘めているし
    春海は偉大な2人と旅ができて幸運だったね、よかったね

    個人的に何回も刀をくそ重たいって、くそって言うところがすき笑

    あー早く後半読みたい!!

    2018.07.19

  • 江戸時代に日本独自の暦を作り上げた、渋川春海の物語です。
    上巻では、主に23~5歳までの春海の姿が描かれています。

    算術に魅せられた春海。貪欲に、純真に算術と向かい合う姿勢が美しい。常に自分に正直である態度も、清々しく感じました。
    また、社寺に奉納する絵馬が、あのような使われ方をしていたことに驚きです。

    北極出地観測隊の建部さんと伊藤さんコンビも、ほのぼのとしていて癒されます。それぞれが春海に大願を語って託す場面や、無邪気に誤問を知りたがる二人の姿に、心が温かくなりました。
    「歩測」で春海が驚く場面が一番好きです。

  • 何も考えずに文庫本を店頭で選び(念のために上巻だけ)、時代設定が現代ではなかったので読みにくいかな?と思いながら読みましたが、気がつけば半分以上読んでいました。
    文章の読みやすさ、主人公のキャラクターの人間らしさが親しみが湧いて読みすすめることができました。
    当時の常識のようなものが少し理解できるような感じもあったりしてそういう部分も面白いです。
    一つのことに情熱を注ぎ、世の中のためになりたいという思いも、すごくいいですね。
    下巻も購入し、読んでいます^^

  • 「雁鳴きて 菊の花咲く 秋はあれど
      春の海べに すみよしの浜」
    から春海の名前が生まれ、「秋」には「飽き」がかかっている。碁そのものを否定するつもりはないが、「退屈でない勝負」を望む自分は今の自分に飽きを感じている。そんな春海に様々な感情を起こさせるのは算術だった。寝ても覚めても算術。全身全霊をかけた算術における春海の勝負、それは自分を夢中にさせてくれた算術への恩返しでもあった。
    久しぶりにワクワクさせられる本を読んだ!人物はみんな味があって、春海にも抜けているところがあったり、クスッとさせられる場面がいくつもあった。特に後半の北極出地におけるジィさん二人は大好き。シワだらけになっても、少年みたいに夢を追いかけて…曲者なのは確かなんだけど、こう言う研究家気質(というかなんと言えば…)の人たちを見ているのが個人的に好きなので。空を見上げれば星は見える。答えはもらえないけれど、決して拒まれもしない。春海が天への思いを馳せるシーンも素敵。あとは、当時の人々と暦の関係にも驚いた。面白い。確かに、カレンダーやらスケジュール帳やら、あちらこちらで売っている同じようなものだけど、自分のものになった時から、自分だけの時間を刻み始めるんだなぁ。納得。ワタシももうちょい暦と向き合ってみようか。話は逸れるけど、個人的に後半にちょこっと出てきた弱冠の加賀藩主・前田綱紀が気になる。若いのに気概を持って、堂々としている人に憧れるんだよなぁ。笑

  • 建部、伊藤の想いをどの様に繋いでいくか。「精進せよ、精進せよ」この言葉を春海がどの様に具体化していくのか。気持のよい明察に期待。

全747件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

冲方丁(うぶかたとう)
1977年、岐阜県生まれ。4歳から9歳までシンガポール、10歳から14歳までネパールで過ごす。早稲田大学第一文学部中退。小説のみならずメディアを限定せず幅広く活動を展開する。
『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、北東文芸賞を受賞し、第143回直木賞にノミネートされた。『光圀伝』で第3回山田風太郎賞受賞。
代表作となる『天地明察』は2011年にコミック化、そして2012年に岡田准一主演で映画化されヒット作となる。2019年1月、『十二人の死にたい子どもたち』が堤幸彦監督により映画化。

天地明察(上) (角川文庫)のその他の作品

冲方丁の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
有効な右矢印 無効な右矢印

天地明察(上) (角川文庫)に関連する談話室の質問

天地明察(上) (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする