BUNGO 文豪短篇傑作選 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003206

作品紹介・あらすじ

芥川、太宰、安吾、荷風……。誰もがその名を知る11人の文豪たちの手による珠玉の12編をまとめたアンソロジー。2012年9月公開の映画「BUNGO」原作。

感想・レビュー・書評

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  • 谷崎潤一郎のどフェチと宮沢賢治のメルヘンが並ぶ短編集。

    読んだことあるもの、ないものあったが、どれも飽きずに読めた。
    たまにはこのあたりのものを読み直してみるか。

  • 学生時代以来、久しぶりに文学作品に触れました。
    短編集で読みやすく、自分が惹かれる文章や作者などが見えてきて、読んでいて面白かったです。

  • 以前、映画化されたオムニバス作品の原作。玉石混交の短編集。

    『BUNGO 文豪短編傑作選』角川文庫

     鈴木梅太郎が脚気の原因がビタミンB1の不足だと特定し、年間死者数万人と言われた国民病を劇的に改善したのに、陸軍軍医総監の森鴎外はエリート根性から百姓学者が何を言うかと馬鹿にしてそれを取り入れなかったため、陸軍兵士はバタバタ死んだ。というエピソードをかつて知ったばかりに鴎外は読まず嫌いだったので、この中に所収の『高瀬舟』が初鴎外だった。生き方は共感できないが、作品は実に面白かった。

    弟殺しの罪で島流しになる罪人を護送中の同心は、どうしてもその男が肉親を手にかけるような罪人に見えなかった。男はなぜ弟を殺してしまったのだろうか・・・

     昨今のシリアルキラー全盛のミステリー小説ばかり読んでいると、こういう人情味のある、止むに止まれぬ殺人事件というのは人の心を感じられて良い。 

     たぶん実際の鴎外は相当な偏屈で、とても友達になれないタイプだと思われるけれど、文豪といわれるだけのことはある。人柄と作品の出来はつくづく別だと思う。この本には載ってないけど、ついでに『雁』も読んだ。これも良かった。物語の構成はうまくいってなかったけど、文章が上手いからすぐに読み終わった。
     『即興詩人』も読んでみたい気はするが、たぶん一生読まないで終わる気がする。

  • 文豪たちの短編集。掲載作品は、

    森鴎外「高瀬舟」
    谷崎潤一郎「富美子の足」
    芥川龍之介「魔術」
    宮沢賢治「注文の多い料理店」
    梶井基次郎「檸檬」
    岡本かの子「鮨」
    太宰治「黄金風景」
    林芙美子「幸福の彼方」
    太宰治「グッド・バイ」
    永井荷風「人妻」
    坂口安吾「握った手」
    三浦哲郎「乳房」

    目当ては読んだことがなかった「檸檬」だったのだが、なんだかよくわからない。
    森鴎外は明治の人という感じで、飾りのないパキパキとした文章が心地よい。ちゃんと読んでみたくなった。
    林芙美子の寂しい原っぱみたいな雰囲気も好き。
    谷崎潤一郎はヘンタイだと思う。女の足について、よくもこれだけ書くことがあるなあ。

  • 谷崎の文章には相変わらずのフェチを感じる。坂口安吾の短編が良かった。

  • いろいろな文豪の作品に手軽にふれることができます。

  • 再読。
    前読んだときよりも面白さが増した気がしました。
    「檸檬」「鮨」「握った手」「乳房」がお気に入りです。

  • 名作ばかりを集めているのだから、当然面白い。ベストアルバム的な。
    ただ、ベストアルバムには全体でのストーリーが感じられないのでそれが嫌だったりします!

  • なんだろうこのくくりは、とちょっともやもやするけど一編一編は素晴らしい。三浦哲郎の「乳房」以外は全部読んだことある作品だったけど。なんで谷崎は「冨美子の足」にしたんだ。
    「グッド・バイ」は何回読んでも同じところで笑える。

    小説に出てくる食べ物って芥川の芋粥ですらなんとなく食べたくなるのに岡本かの子の「鮨」だけはちっとも鮨食べたくならない(褒めてます)。

  • チョイスがおもしろかった。
    高瀬舟、檸檬のようなだれもが読んだことのある代表作ばかりではなかった、選定理由がしりたい。
    なぜ太宰はこの二作だったんだろう、ほかに著名な作品はたくさんあるのに。しかもふたつ。。
    軽いものから、重いものまで、多様!

    って思ってたら、映画の原作らしい。チェックしてみよっと。

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著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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