おおかみこどもの雨と雪 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003237

感想・レビュー・書評

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  • 伝えたいことがよく分からないかった。

  • なんだかなー。スイーツでき婚ママに見えないこともない…。

  • 人間と「おおかみおとこ」の恋。
    ありのままの自分を受け入れてくれる人。それは何ものにも代え難い大切な存在。
    そっと静かにいたわりあって暮らしていたふたりに、子どもが生まれる。
    父親と同じように「おおかみこども」として生を受けたふたりの子ども、雪と雨。
    幸せな時間はずっと続いていくはずだったのに、あっけなく死んでしまう「おおかみおとこ」。
    残された花は、子どもたちのためにある決断をする。
    物語を読んでいて気がついた。
    そういえば、良い狼の話って読んだことがないかもしれない。
    凛々しい狼のリーダーの話や、人間の欲望の犠牲になって操られてしまった狼の話は読んだことがあるけれど。
    善良な狼・・・ちょっと想像しにくいけれど、この物語が初めての良い狼の話になった。
    子どもの将来を思い、幸せに暮らしていけるようにと心を砕く母・花。
    花の思いがわからず自由気ままに過ごそうとする雪。
    「おおかみこども」だと周囲にわかってしまうことの怖さを知って、ようやく花の気持ちも理解できただろう。
    ごく自然に、雪は人間として生きていくことを選んでいく。
    絵本の中にはいつも悪者の狼しかいない。
    小さいながらも納得できない雨。
    なかなか周囲の環境に慣れることが出来ず、人間とかかわることにも消極的だ。
    山に行き、多くのことを知り、次第に本能に目覚めていく。
    ごく自然に、雨は山の中でおおかみとして生きていくことを選んでいく。
    そして、子どもたちを送り出す花。
    寂しくないわけがない。傍にいてほしかったに違いない。
    それでも、母として大きな世界へと旅立つ我が子をそっと見守る花。
    親子の物語はあたたかくて切なくて、ちょっと哀しい。
    アニメ映画では表現しきれなかった部分が補完されていて、映画を観た人にはなるほど!と思う部分もあるかもしれない。
    餅は餅屋。
    やっぱり本職の作家さんにノベライズはお願いしたほうがよかったかも。
    読んでいて文体の拙さがどうにも気になった。

  • 大学で恋をした相手は、狼男でした。

    映画の小説版なのか、小説をそのまま映画にしているのか。
    なぜ彼は死んでしまったのか、が最大の謎です。
    もしも、そう思ったままが当たっているなら
    もう少し大きくなってからだったり
    このまま引っ越ししたり、を考えるべきでした。

    産んだ子供は、人としてか狼としてか。
    自分に選ばせるにしても、その選択はいつなされるのか。
    人ではないからこそ、の悩みと
    周囲との人間関係。
    支え合い、助け合うのが人ならば
    無駄な事をしないのが動物。

    結末に、こうなるのか、という納得はありました。
    ちょっとあの少年に対しては、最初があれだったので
    もしかして? と思ったのですが…さすがにそれは
    ありえないご都合でした。
    何せ最初に彼が、最後、と言っていましたし。

  • 映画も見たいと思いながら見れてなかったので、ならば小説でと手を伸ばしてみました。

    おおかみおとことの出会いや都会で生活している序盤に主人公である花のキャラクターをしっかり描き、その後の田舎生活に入っているので、花の強く生きる姿を見てとても良い気分になります。
    小さいころはオオカミに近い強い雪と人一倍臆病な雨だったのが、最終的には逆になっていく様子も丁寧に間が描かれていて、予想どおりとはいえ、楽しめるものでした。

    雨が、オオカミとして生きることを決めた大雨の日の出来事は映像で見てみたくなったので、またDVDでも借りて見てみようと思います。

  • 予想はしてたけど大体アニメ版と一緒だった。アニメ版より登場人物(オオカミ?)の心情が丁寧に描かれていて、絶妙なところで狼男な父親がいなくなってしまうので、母親の花、一人で頑張りすぎというか、グッくるところもあった。

  • 大学生の花が、人間の姿で暮らす“おおかみおとこ”に恋をした。
    二人は恋をして、愛し合い、新しい命を授かる。
    「雪」と「雨」と名付けられた姉弟は、人間とおおかみ両方の顔を持つ「おおかみこども」として生を受けたのだ。
    四人は幸せな生活を送るけれど、ある日突然、“おおかみおとこ”である父親が死んでしまう。
    残された花は、二人の子どもを育てるべく、試行錯誤するけれども、“おおかみおとこ”とのハーフであるという事実を知られないために、必要な健診も受けず、保育所や幼稚園にも行かせなかったことで、行政から虐待を疑われ、花は、少しでものびのびしたところで二人を育てたいと思い、田舎町に移り住むことを決意するが……

    という話でした。
    なんというか、以前、映画を見たことがあって、それのノベライズ版だったのですが、映画を完全に再現していて、それ以上でもそれ以下でもなかった。
    なので、映画の感想に書いた通り、もやっとしたまま終わりですね……。

    結局、花の子育てには、花のエゴが入っていて、でも、子育てに親のエゴを取り除くの難しいのも、わかり始めたところでもあったりするので、まあ、以前より批判的な気持ちではなくなりつつありますが……。
    それでもやっぱりすんなりと落ちませんでした。

    これは親にならないとわからないところなのかもしれないですね……。

  • 1回見たけどどんな話か覚えてなくて、友人に号泣するから見てって言われてもう一回見てみた。
    うん、人ってあったかいね。
    そしてこんなけなげにがんばれる女子はいないと思う。
    オオカミで生きるか、人として生きるか、
    子どもに選択させるのは酷だなあ。
    オオカミ人間の人生の選択。いつでも笑顔で支えてくれる母が偉大すぎ。

  • 良くも悪くも映画監督、という小説だった。表現や描写が映画。絵コンテを文字にしたような。小説には小説の良さがあるのだから、映画ノットイコール小説、の表現にしてほしかった。そうか、文字にするとこうなるか、という内容に。
    小説家が同じ話を書いたら、3倍の厚さになるんだろうなぁ。それくらい、表現が違うと思った。

    そういう、比較するという観点からは、面白かったかもしれない。

    話自体は良くて、内容は星3付けたい。

  • 雨と雪のそれぞれの成長ぶりに驚かされました。雨の親離れしていくシーンで思わず泣いてしまいました。雪もすごくやんちゃだったのにいつしか大人しくなってしまいました。とてもよく書かれている作品だと思いました。

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著者プロフィール

1967年富山県生まれ。91年東映動画(現・東映アニメーション)入社。アニメーターおよび演出として活躍後、フリーに。『時をかける少女』(2006年)、『サマーウォーズ』(09年)を監督し、国内外で注目を集める。11年には自身のアニメーション映画制作会社「スタジオ地図」を設立。監督・脚本・原作を務めた『おおかみこどもの雨と雪』(12年)、『バケモノの子』(15年)はいずれも大ヒットとなり、『未来のミライ』(18年)ではアニー賞を受賞、米国アカデミー賞長編アニメーション部門にもノミネートされ世界中で注目を集めた

「2021年 『角川アニメ絵本 竜とそばかすの姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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