日本語えとせとら (角川文庫)

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  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003381

作品紹介・あらすじ

日本語は千年を超えて生き続け、まことに多彩で奥深い。色を表す言葉なら、あさぎ、納戸、利休ねずみ、群青、すおう。米作りなら、田おこし、しろかき、田植え、草取り、稲刈り。豊かな表現に充ち満ちている。日本語なしには、考えることも知識を培うこともできない。「微衷」「転失気」はどんな意味?「狼狽」の語源とは?ためになる情報から、相槌の打ち方や句読点の打ち方まで、日本語にまつわるあれこれを楽しく綴る。

感想・レビュー・書評

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  • 「ことばは深い」。短いエッセイ集のように書かれていて読みやすいが、内容は深い。
    知らなかった言葉もたくさんあった。”ことほぐ”(寿ぐ/言祝ぐ)。”言葉を告げて祝う”こと。
    詩文を楽しむ心理もこの”ことほぐ”が含まれているという視点は興味深い。言葉に出して素晴らしさを称えているというわけだ。

  • P55 一期一会は、千利休の高弟・山上宗二の言だそうだ。
    「今日の茶会を一生にただ一度の出会いと心得て、心を尽し最善をまっとうするよう努める」とか。

    P152 急に悪人に変わるんです。
    これは、漱石の「こころ」で先生が言った言葉のようだ。
    う~ん、どうですかねえ、と納得させられるような言葉である。今まで普通と思ってい人が、考えられないような凶悪犯罪に走ることがあり、そういう場合などにね。

    P294 著者が評価する清張の短篇は、「張込み」と「黒地の絵」だとか。
    「張込み」は読んだと思うが、何時の日か、「黒地の絵」も読むことがあるのかな。

  • 恥ずかしながら阿刀田高さんのことなど一切知らず、ただ「遊びながら日本語力を伸ばす」という帯につられて手に取った本。
    どこかの雑誌に掲載したであろう、短いエッセイというか手記がつづられているのだけれど、なんというか、言葉は悪いけれどお年寄りの戯れ言という印象。ダジャレも寒く感じられるし、言葉の表記も古臭くて、日本語の美しさが伝わってこない。うーん…残念。

  • 阿刀田高のコラムは面白い。

    覚えておきたい言葉として
    井上ひさしの座右の銘
    「むつかしいことをやさしく、
    やさしいことをふかく、
    ふかいことをゆかいに、
    ゆかいなことをまじめに、
    かくこと」

  • コラムなので気負わずに読める日本語の小話あれこれ。ふーん、へー、と感心することがいっぱい。

    なかでも「たそがれどき」の話が好きです。
    「たそがれ」はもともと「誰そ彼」と書く。
    「むこうにぼんやりと人影が見える。見えるけど、だれだかわからない。ーー彼はだれなのーーと尋ねるくらいの明るさ。Who is he? がそのまま時間帯を表す名詞になっているのだ。」

    真夜中を表す「おうまがとき」は「逢う魔がとき」。つまり魔物に出くわす時間帯。
    夜が明けきらない早朝は「あさまだき」と言う。これは「朝はまだ来ません」ということ。

    花の名前となると「忘れな草」や「宵待草」など、日本人の趣深さと美意識を感じます。

    他にも、そういえばなんでこんな言い回しをするんだろう?成り立ちはわからないけどよく耳にするよね、口にするよね、というような日本語をサラッと説明してくれてます。

  • 風呂で気楽に読む用に買った。誰そ彼、の話が一等好き。
    「むこうにぼんやりと人影が見える。見えるけど、だれだかわからない。
    ―彼はだれなの―
    と尋ねるくらいの明るさ。“Who is he?”がそのまま時間帯を表わす名詞になっているのだ。」

    逢う魔がとき、あさまだき勿忘草、宵待草なんて言葉をこしらえた人の感性にあらためて感嘆。


    ・年々にわが悲しみは深くして いよゝ華やぐ命なりけり(『老妓抄』)
    ・このころの我が恋力記し集め 功に申さば五位の冠(『万葉集』)

  • 帯にあるように「遊びながら日本語力を伸ば」せるかと言えばそれはないと思うんだけど。
    なんせどのコラムも根拠というものが欠片もない。
    ほぼ、阿刀田さんはこう思ってる、っていうもの。

    読み物としてはアリなのかなぁ。でも年齢らしい固さがイライラする。

  • ゆたかで、ユニーク、おもしろい日本語について「ことばは深い(17)」「ことばと遊ぶ(15)」「ことばの道草(19)」「ことばの知恵(8)」の4つのカテゴリーで59の項目に渡り日本語について綴られている。

    日本語について、すこし不思議なことから、用語の解説から、小説に登場するものから、多岐に渡り日本語を楽しめる。そして勉強になることがたくさん。

    巻末には「小説家の眼」として、新人諸氏(おそらく小説家を志す新人)にむけて『テーマ、モチーフ、そして花』というタイトルで松本清張の小説「黒地の絵」を題材として、小説の解説を行われている。
    これも勉強になった。

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    内容(「BOOK」データベースより)
    日本語は千年を超えて生き続け、まことに多彩で奥深い。色を表す言葉なら、あさぎ、納戸、利休ねずみ、群青、すおう。米作りなら、田おこし、しろかき、田植え、草取り、稲刈り。豊かな表現に充ち満ちている。日本語なしには、考えることも知識を培うこともできない。「微衷」「転失気」はどんな意味?「狼狽」の語源とは?ためになる情報から、相槌の打ち方や句読点の打ち方まで、日本語にまつわるあれこれを楽しく綴る。
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  • 2012/6/22 Amazonより届く。
    2015/2/23〜2/26

    まさに日本語に関する様々なエピソードが綴られたエッセイ集。阿刀田さんらしい薀蓄満載で、知らなかったことも多数。最後の松本清張の「黒地の絵」の作家サイドから観た分析は特に秀逸。

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