趣味は何ですか? (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.63
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本棚登録 : 157
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003817

作品紹介・あらすじ

無趣味人の著者はふと考えた。蕎麦打ち、ヨガ、ガーデニングにボウリング…世間に趣味は数あれど、自分が打ち込めるものはあるのだろうか。東にカメを飼う人がいれば話を聞きに行き、西に手相趣味の人がいれば占ってもらう。消印収集の奥深さに驚き、階段を愛でるために上り下りする-。見て、聞いて、やってみた趣味漫遊記!これを読めば自分にぴったりの趣味が見つかる、かもしれない。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったぁ♪
    とある講演会で「先生のご趣味は何ですか?」と聞かれた高橋秀実さん。
    そこから趣味を探す旅が始まる。
    例えば「蕎麦打ち」、「八十八カ所巡り」、「切手収集」、「ボウリング」、「登山」といった定番(失礼かな?)もあるし、「カメづくり」や「階段巡り」なんて趣味まである。
    また「防災」や「武士道」までも趣味に認定されている。

    それぞれの趣味に熱中している人にインタビューして、高橋さんも実際に体験してみるのだけど、それがすごく面白い。
    まずインタビューではその趣味の楽しさがいまいち分からないのが妙に可笑しい。
    本人も「つまんねえなと思いながらニヤニヤするんです」とか、「自分の時間が欲しいな、と思います」とか、楽しいのか楽しくないのかあやふやだ。
    茶道はボケ防止と断定されているし。
    そして体験編では高橋さんの冷静なツッコミが光っている。

    いろんな趣味を体験しながら高橋さんの興味は「趣味探し」から「趣味とは何か」に移っていく。
    「趣味は何ですか?」という無邪気な質問からまさか「時間とは一体、何なのだろうか?」という問いにたどり着くなんて…。

    私も「趣味は何ですか?」と聞いて回りたくなってしまった。
    そして「趣味は何ですか?」と聞かれたら「人の趣味の話を聞くことです」とか、どうだろうか?

  • 当たり前のようなことに、愚直に切り込む姿が面白い。

  • 無趣味を自認する著者が、趣味探しを兼ねて様々な趣味の達人(というか、趣味に取り付かれた人たち)をルポ。

    本書に登場する趣味人たちは、「飛行機ウォッチング」にしろ「亀との共生」にしろ「登山」にしろ何故か趣味を楽しんでいる風ではない。惰性というか、義務というか、時間を埋めるための暇つぶし、というか…(三浦しをん氏は解説で「業」なのではないか、と指摘している)。内容が段々と哲学領域に入ってきて、ラストで著者は「趣味とは何かをすることではなく、何もしないでいる中にあるのではないか」とまで書いている。

    翻って、自分にとっての趣味について考えてみると、これまで、スキーにしろテニスにしろ水泳にしろ、趣味でスポーツをやってた時は、上達する過程を楽しんでいたと思う。したがって上達が止まった途端に続かなくなった。今趣味と言えるのは読書だけだが、これには(ブクログに感想を書くことも含めて)様々な楽しみ方があるので、今後も長く続けられそうな気がしている。

    本書で中々面白いと思ったのは、「武士道」が有閑階級である武士の時間潰しの術として編み出されたものだとする説。「武士は君主に仕えていてもヒマだった。仕えるさきがなければなおさらヒマで、あまりにヒマ」なので山鹿素行が「道」というアイデアを考えつき、「時間を潰すためにやる事をきっちり定め、それでも余ったら「義」に思いを巡らせて時間を潰した」のであり、「今日武士道の眼目とされている「義」は、時間潰しの大義名分として編み出されたものにすぎない」、と武士道を一刀両断。日本の誇る武士道の出自がこれではちょっと情けないが、一面の真実を含んでいるのかも。

    三浦しをん氏の解説も、著者のことを端的に、ぐにゃぐにゃしているけれども「噛めば噛むほど味わいと歯ごたえが増す」たこ焼きの「タコ的なノンフィクション作家」と例えていて面白かった。

  • 無趣味だという筆者が、趣味を求めていろんな人にインタビューする本。

    趣味ってなかなか難しい。多くの人に趣味についてインタビューする度に、「そういう趣味って自分は持たない方がいいんじゃないか」というような境地に至る筆者。たしかに人それぞれいろんな趣味があって、中には、それが趣味として続いてるってすごいな、と思うものも。それだけ世界にはいろんな人のいろんな生き方があるということだよね。

    ところどころクスリと笑える箇所があって、読んでいて楽しかった。

  • 暇つぶしに最適の本。登場する趣味人たちの目的を知ろうと試みて悪戦苦闘する。結局、趣味とは?人生とは?面白いだけでなく、意外と深い。ボウリング が面白かったな。

  • 強い好奇心を持って興味の対象を深く掘り下げることは、その対象がなんであっても見下すことはできないと思うので、星1つさえあげたくない。

  • なんでみんな楽しくなさそうなんだろうか。
    何事も極めるとそうなってしまうのかな。

  • 無趣味に送る究極の趣味本!
    でもこれを読んで何か趣味を始めるのか!?
    それはわからない!

  • 趣味は何ですか?」と問われ答えに窮したことから、人にとって趣味とは何か?と探求してみようと思ったことに端を発するエッセイ。雑誌連載をまとめた一冊とのこと。

    「趣味」とはそもそも何なのか、を古い文献からあたり、心の赴くままに、あれこれ調べ、語らい、実践してみるその面白まじめな様子がおかしいし、官僚、就活コンサルタント、航空マニア、ヨギー、巡礼者、環境専門家、防災ボランティア、動物飼育員、ファン、ボーラー、階段が趣味の客員教授、老後に備えて3タイプの趣味を持つ人、登山家、などなど、、、さまざまな背景と個性を持った方々との、趣味を巡るユーモラスな(本人たちはいたって真剣)会話がおかしい。
    趣味がないことできっかけで、こんなにいろんな趣味の世界に出会えてしまうというもも、すばらしい。

    ・・・と、趣味をリスト化したりとりあえずの自己紹介につかったりになれっこの私たちはつい、趣味=何かの事象、と結びつけてしまうが、趣味というのは事柄の名前ではなく、味わいのこと、どのようなものに感性の触手が動くのか、ということなのだそうだ。多趣味である、というのは、ただ鵜呑みにするのではなく、いろんなものを味わって食べる、つまり、舌を肥やすようなことなのではないかと、私は思った。

    高橋さん、なんという多趣味な人!
    「やる気がないな~」なんて人にこそ、手にしてほしい一冊。

    ゆるいし、わらえるし。

  • 私の想像していたような中身とはちょっと違った……。

    もともと、引用が多い文が好きではないので、個人的にとても読みにくかったです。

    趣味かあ。
    私は手芸、読書、ゲームを定番の趣味としてますが、周りを見ると「趣味がない」って人、結構いるもんなあ。

  • ゴルフが趣味とか言う人の気がしれないとずっと思っていた。"趣味"なのになぜ人に合わせるようなものでないとダメなのか?(まぁ純粋に好きな人も多いけど、そういう奴に限って嫌いな人に押し付けたりする。)翻って自分は…趣味がない。いや、正確に言うと人に言えるような趣味がない。それはそれで話のネタに困るのだ。なんて厄介な!
    趣味、なんていうと純粋に好きでやっているだけ。そんな風も思えるが、この本を読む限りどうやらそうでもないらしい。坂本龍馬、切手、蕎麦、カメ、ボウリング、登山、、、なんだか楽しむための「手段」がいつの間にか「目的」と化している印象。というか、趣味という同じ言葉でもその捉え方は様々。
    結局、冒頭に出てきたこの趣味が一番趣味っぽい。就活生の面接トークではボツになるらしいが、本当の意味での趣味は人のためじゃなく、あくまで自分のためにあるのだから。

    p13「趣味は水族館」というものでー「特にジンベエザメが好きで、大阪の海遊館には二回も行きました。10メートルものサメが悠々と泳いでいる姿はなんともいえません」(同前)。だから何なのかわからないが、趣味とはそういうものではないだろうか。

    趣味って何?考え出したら実に奥が深いのかも。けどきっと、こんな風に単純に考えられることこそきっと真に"趣味"と呼べるものなのだと思う。

  • 軽快な文章。
    読みやすさ、内容といい、おもしろかった‼

    趣味は、hobby でなく taste
    味わいを意味していたのね。
    ふむふむ

    2013.8.31

  • 趣味とは何かが分かります。

  • 無趣味を自認する著者が、「趣味」をもつとは? 自分にもうちこめる「趣味」はあるのか? など「趣味」とはいったいなんなのか悩みつつ、答えを求めてちょっと変わった趣味にのめり込む人々を取材したルポ。「航空無線」「八十八ヶ所巡り」「消印」「手相」「エコ」「防災」「カメ」「ラジコン」「ボウリング」「階段」「ガーデニング」、さらに男が「蕎麦」に女が「ヨガ」にハマる対称性、就活や婚活における趣味の活用法など、など、趣味の話は敷居は低いながらも奥が深すぎる。

  • 私たちは無意識のうちに、趣味でその人の性格を判断している。そして、「趣味は何ですか?」ときかれて答える時も、どう判断されるかを計算して、趣味を選んでいる。

  • 無趣味な著者が趣味を持とうと、様々なジャンルの趣味人に会い、その世界を体験するのですが、出て来る人々がみんなヘン!飛行機マニア、そばうち、ヨガ、スタンプ集め、亀…。趣味の世界は深いが、端から見ると「なぜ?」と思うことばかり。
    旅チャンネルでバーを巡る番組を見ているうちに、バーとカクテルに興味が出てきたのですが、この世界もヘンですね!ものすご〜いこだわりがあるのです。炭酸を注いだら、混ぜすぎて炭酸が抜けないように、そっと氷を持ち上げるだけとか、シェーカーの振り方とか、グラスへの注ぎ方とか、すっごい様式美にもこだわっていて、まさに「道」です。
    お茶や武道もそうだと思うのですが、これは男性がやるとこうなっていくのではないでしょうか。
    混ざればいいだろーとか思うのは、大雑把、乱暴者なのでしょうか。
    高橋さんの文章は、適度に気が抜けていて、読んでいるとふわ〜と力が抜けていきます。もっと読みたい。

  • いろんな趣味の人がいるもんだねぇ、という受容のスタンスで書かれていればもっと楽しめたかも。
    「無趣味な」私には理解できない、というトーンが出過ぎていたのが読み進む邪魔になった。
    ---P342---
    (三浦しをん氏の解説)
    意味などなくていいのだ。趣味にも、意味なんかなくていいし、生きること自体にも、別に意味も目的もない。だからこそ、楽しいしつらい。自在だけど、ときにあせりも、感じる。そういうもんなのだ。趣味も、生きることも。
    ---

  • 期待したほどではなかったけれど、それなりに楽しく読めました。

  • 弱くても勝てます、に続きこの著者の本を読むのは2冊目。ややマニアックですが、じわじわくるとぼけた感じは結構好きです。

  • 20130109

    おもしろかった。
    これから高橋秀実さんの本を読んでみよう。
    こういうスタンス、いいな。

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。1961年、横浜市生まれ。東京外国語大学モンゴル語学科卒。テレビ番組制作会社勤務を経て、作家に。開成高校野球部の奮闘を描いた近著『弱くても勝てます』がベストセラーに。
『ご先祖様はどちら様』で小林秀雄賞受賞。

「2015年 『損したくないニッポン人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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