特急「ゆうづる3号」の証言 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003879

作品紹介・あらすじ

一人旅中の三浦あや子は田沢湖でベンツに乗った実業家・田代に声をかけられる。気軽に乗せてもらうが、車中で暴行を受けてしまう。その時、傍の線路を特急「ゆうづる3号」が通過する。同日、都内で会社社長が絞殺体で発見される。容疑者として田代の名前が挙がるも、あや子が特急の通過を目撃したことで田代は殺人事件のアリバイが成立することに。十津川警部は狡猾な罠を見破ることが出来るか?傑作鉄道ミステリー短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 2022/05/05 読了
    短編集と知らずに読み始め、あっという間に事件解決して驚いた。
    短編ゆえの物足りなさ、駆け足感は否めないが、あまり西村京太郎に慣れていなかったのでリズム良く読みやすかった。

  • 150405

  • 〇時刻表トリックの詰め合わせ!
    ・特急「ゆうづる3号」の証言
    拉致されたOLあや子は、犯人に降ろされゆうづる号を見る。しかしその犯人は殺人も犯しており、あや子がアリバイ証言者に・・・!?ちょっとずるいかもだが、アリバイトリックにしては最高!表題作にふさわしい。

    ・18時24分東京発の女
    同じ会社員の男が週を変えて違う女とひかりに乗っているのはなぜか?そして女が殺され、男は否認する・・・!2人の女性の共通点に十津川は活路を見出す。

    ・日曜日には走らない
    山陽本線支線の和田岬線。田所は取材していたら死亡した女を見つける。が、実は編集長にはめられていて田所が犯人扱いされてしまい・・・カメラマンならではの解決。

    ・首相暗殺計画
    時は近衛首相。ピス達こと安田は網走刑務所を釈放。藤森機関は彼に首相の暗殺を命じるが・・・警察を煙に巻く安田と立花警視の闘いはいかに。

    ・寝台特急六分間の殺意
    十津川と直子の電話に混線する「六時半に東京駅」「覚悟」という言葉。殺人じゃないかと思い至った十津川は亀井と東京駅に急ぐが・・・時刻表トリックと言えば、の作品だろう!


    ***

    特に表題作は、証言だけ聞いていたら無理なものを、当たり前のものを当たり前じゃないのではないかとして裏付けをとる、という手法で勝ち取った結果だ。その日限定で起こった事故を事件に組み込ませるのは少々ずるい気もするが、だとしても調べ切った十津川の勝ちだ!

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著者プロフィール

一九三〇(昭和五)年、東京生れ。鉄道ミステリ、トラベルミステリの立役者で、二〇二二年に亡くなるまで六〇〇冊以上の書籍が刊行されている。オール讀物推理小説新人賞、江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞など、数多くの賞を受賞。

「2022年 『十津川警部と七枚の切符』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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