シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と虹の後継者 (角川ビーンズ文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
4.19
  • (40)
  • (53)
  • (17)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 386
感想 : 37
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041004029

作品紹介・あらすじ

「俺様はハイランドで一番幸せな妖精だぞ…だから、泣くなよ」銀砂糖妖精を育てるため、妖精の選定がはじまった。銀砂糖師アンは彼らの素質を見極めようとするけれど、片翼を取り上げられた妖精たちは人間を信じない。計画は中止寸前まで追い込まれ、アンたちは窮地に立たされる。その一方、ミスリルの様子もおかしい。アンとシャルは問い詰めるが、ミスリルはとぼける一方で!?友として職人として、覚悟が問われる第九弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 通巻9巻、銀砂糖妖精編3巻(終わり)
    銀砂糖妖精を育てるための妖精商人からの借入契約もでき、技を教え始めるものの、ずっと奴隷だった妖精たちの不信感と戦うことになった、アン・キース・キャットの妖精仕込組。信頼関係の築き方などに、人間社会と同じような縮図が透けて見える、良い展開でした。
    ミスリルの寿命が来ているような描写がずっとあり、ミスリル、ついにいなくなるのか~?と思いながら読み進めますが、これが次の砂糖林檎編への布石になって行きます!そしてついにシャルが開き直った!甘々モードになるかも…。恋愛事情も楽しみに読んで欲しいです。

  • 妖精たちを後継者に。しかし、ミスリルが、、、

  • 人と妖精の有り様を変えるべく踏み出す第一歩。
    理想は遥か遠くて、けれど、動かなければ変わらない。
    アンが、母エマと一緒に見つけた生きる力だ。

    そしてかたや、シャルもアンとともに生きていく道を選ぼうとしていて。
    人間同士でさえ、選びあった相手とともに生きていたって困難や不幸はあるものだ。
    だから、困難や不幸は当然として、
    その不幸を超えるほどの幸せを見つければいい。

    あーもー、甘酸っぱいわぁ。(でもやめられない)

  • 妖精商人ギルド代表、レジナルド・ストーとの交渉も進み、ついに銀砂糖妖精となるための見習い妖精たちを受け入れることになったアン。
    しかし、奴隷市場から連れてこられた十五人の妖精たちは、「銀砂糖妖精となれば羽をかえす」という言葉を決して信じようとはせず、使役されるままに無気力な作業を続けるばかり。
    このままでは妖精の受け入れを渋る他の工房を納得させることはできない。
    妖精たちに意欲を取り戻させるために、アンは苦肉の策に出るが…。

    相変わらず、優しすぎるアン。
    それでも、彼女の真っ直ぐな姿勢に誰もが心を動かされる。
    今回は物語が大きく動きましたね。職人としても女の子としても、大きな決断を迫られることになりました。
    片方はまだ解決していないけれど…。

    巻頭から嫌な予感がしていただけに、いつか来るだろうと思ってはいたけれど、胸がしくしく痛むような感覚で一巻を読み終わりました。
    ううっ、次巻、「砂糖林檎編」が待ち遠しすぎる!

  • 妖精が銀砂糖扱いつつ鼻歌のシーンが好き

  • 読了。
    読みながら、ミスリルの変調がベース音のようにずっと流れ続けていた。
    『銀砂糖師と青の公爵』で語られていた水の妖精の寿命の話が思い出される。
    「水の妖精は、寿命が自分でもはかれないと常に言っていた。数百年生きる者もいれば、数年で消える者もいると」
    ミスリルも水の妖精なのだ。

    ノアとの再会。うれしいシーンだった。

    羽をめぐっての人間と妖精の対峙。
    どう考えても矛盾を抱えているのは人間の方だ。難しい。
    苦悩するアン。でも最善手を選んでいかないといけない。難しいなあ。
    シャルの存在。概念化しそう。

    銀砂糖妖精のお披露目会。
    ジョナス、変わったな。前に進んでるやん。よかったな。
    妖精の歌のシーンは感動的だった。

    その歌に力をもらって、シャルがついに決意する。
    「手放せない。誰にも、渡せない。」
    そして、シャルの告白。ついにきたあ。
    ところがだ。ぐぬぬ。やっぱり、アンはかかしなのか!
    シャル一世一代の告白が、コントになってしまったじゃないか。
    そういうアンがやっぱり好きなんだけれど。

    「だから俺様はハイランドで一番幸せな妖精だぞ。一番なんだぞ。すごいだろ」
    すごいぞ、ミスリル、わかってる。ああ、こんなん泣いてしまう。ここは電車の中なのに。
    いよいよラファル登場か。めっちゃええ奴に生まれ変わってたらそれはそれ。

  • 銀砂糖妖精を育てるための計画の始まり。
    アンとシャルの恋路。
    様子のおかしいミスリル。
    今回もどきどきしながら読みました。

  • シャルとアンがいたからできたことなんだよねぇ
    信じてもらうための覚悟を見せられるアンが素直にすごい
    受け止めるヒューもさらにすごい
    ヒューを見てるとかっこいい大人になりたくなる

  •  本格的に妖精の立場改革?が始まった。
     気づけば15歳だったアンも17歳。職人として、確信を持って指示できるほどになっている。恋愛事には成長が見られないが、妖精に対する考え方はかなり確立してきた。
     ノアは相変わらず可愛い。ジョナスは丸くなったというか、大人になったのが少し残念。ミスリルは元気がないが、何とか頑張って欲しい。
     そしてようやくシャルが自分の幸福のために動いた。よかったよかった。

  • 積読中です。

全37件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

広島県出身。第7回角川ビーンズ小説大賞審査員特別賞受賞。『シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精』にてデビュー。温かく優しい読後感が持ち味で、登場人物の繊細な心理描写も高く評価されている。他著に「封鬼花伝」シリーズ、「箱入り王女の災難」シリーズ、「一華後宮料理帖」シリーズ、『ここは神楽坂西洋館』『仙文閣の稀書目録』などがある。

「2021年 『転生佳人伝 寵姫は二度皇帝と出会う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三川みりの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×