海嶺(中) (角川文庫)

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著者 : 三浦綾子
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年8月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041004333

海嶺(中) (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 朝の礼拝の紹介本です。

  • 思いと行動から道が通ずる。

  • うわー。まさに波瀾万丈。
    実話の方を全然知らないから、ググりたくってウズウズしちゃう。

    ちょっと宗教の話に力入り過ぎと感じるけど、
    まあ、そこは三浦さんとしては当然か。

  • 1年2ケ月もの海での漂流の末、宝順丸の14人の乗組員の中で生き残ったのはたった三人。
    主人公の音吉、音吉の幼馴染の久吉、宝順丸の舵取り、岩松。
    三人はアメリカとカナダが合同で領有していた地、フラッター岬に漂着する。
    そこで現地のマカハ族というインディアン種族に捕らえられ、奴隷として使われることとなる。
    食べる物は残飯、気に食わないことがあると鞭で打たれるという日々に、逃亡を考えるようになる三人。
    岩松は酋長に奪い取られた硯を盗み出し窮状を知らせる手紙を書き、別の種族の人間に託す。
    運良くその手紙はイギリスのハドソン湾会社のマクラフリン博士の手に渡り、三人は救出されることとなる。
    日本へ送り届けてもらえることとなった三人。
    しかし、直接日本に帰る事はならず、その後、ハワイ、ロンドンと長い航路を旅する事となる。

    言葉も通じない異国で現地の人々に囲まれる、こんな非常事態に仲間がいるというのはどれだけ心強いだろう。
    もしそんな状況で一人ぼっちだったら・・・いや、多分一人なら長い漂流には堪えられなかっただろうし、精神的なストレスだけで死んでしまうかもしれない。
    特に三人の中で一番の年長者、三十代の岩松がいたのが心強い。
    岩松は器用で何でも出来る男だし、度胸もあるし機転もきく。
    まだ経験値の浅い十代の音吉と久吉だけだったら、多分帰国する伝を作る事は出来なかったと思う。

    音吉は言葉が通じない国でもその心根の美しさで、子供たちに慕われ酋長や「蝮」と三人があだ名する凶暴な男にすら気に入られる。
    すぐに鞭をふるう蝮も音吉にだけは鞭を使わない。
    そして、その誰にでも好かれる性格が運命の分かれ目で大きな効果をなす。
    素直で実直という事は正に美点であり、その人の宝物だとこれを見て思った。

    また、三人は救出され到着したフォート・バンクーバーで異国の文化を目にし、驚く。
    その様は、とてもシリアスな話なのにどこか滑稽で、特に会話を見ていると微笑ましい気分になった。
    初めて着るパジャマなるものを着て、煤のこもらない家に感心し、
    ガラスという便利なものは帰国の際もって帰りたいと思うし、缶詰を目にしてこれが漂流の時にあったらと思う。
    そして、キリスト教との出会い・・・。
    そうか。
    やはりキリスト教つながりで三浦綾子さんはこの物語を書こうと思ったのか・・・とそう思った。
    でも最初のキリスト教との出会いでは、キリシタン弾圧を知っている三人はなるべく関わるまいとする。
    しかし、異国人の親切に肌で触れて少しずつその思いは変わってゆく。

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