魔神館事件 夏と少女とサツリク風景 (角川文庫)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年9月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (515ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041004401
作品紹介・あらすじ
覚えのない女性からの電話により、「魔神館」と呼ばれる洋館の落成パーティに参加することになった高校生・白鷹黒彦。果たしてそこは、12星座に見立てた石像と、妙な配置の部屋がひしめく妖しげな洋館だった。そんな館での夜、不可解な殺人事件が発生。嵐で孤立する中、その後もありえない状況で次々と人が殺されていく…犯人は参加者か、それとも館に佇む魔神像の仕業か!?黒彦と世界最高の知性・犬神清秀の推理が始まる。
感想・レビュー・書評
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少年と若い天才博士とその妹を主人公に、様々な客が館に招かれ、悪天候で孤立してしまった館で事件が…という王道の設定をあえて押し出してきたストーリー。 帯の「館ミステリーへの挑戦状」の煽りに魅かれて読みましたが… 他の館ミステリーを超える!という挑戦状ではなく、館ミステリーにありがちな設定からこんなオチに持ってくとは思わなかっただろ的なものでした。 この決着をする、と決めた上で
書かれているせいか動機も展開もトリックも全体的に曖昧で残念でした。主人公達以外の登場人物もいいキャラだっただけにもったいなかったかも
設定はともかく、少しラノベ的な登場人物達の設定に魅力を感じられる人にはよいかも詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「館ミステリへの挑戦状」という帯の文言に惹かれて読んでみましたが、
館ミステリと言われて連想するような大御所を想像しながら読むと
大きなギャップを感じます。(当然と言われればそれまでです…)
個人的には何でもあり感が否めなかったことと
(そういうミステリ作品も勿論ありますが、
程度の問題などもあるのではないいでしょうか…)
どことなくライトノベル調の文章であることが、
具体的に受け入れがたい点でした。
突っ込みどころも多いように思います。
故に読後は不完全燃焼。
ただし、
単なるライトノベルと思って読めば不満はないです。
表紙がライトノベル調である時点で
気がつくべきでしたか。
読む前からこれまでの館ミステリをあえて想起させるような
帯をつけたのはどうだったのかと…。
それによってミステリとして読まざるを得なくなりました。
それに「館ミステリへの挑戦状」なんて書いたら、
今までのものを何らかの形で上回るものか
まったく新しいものが出てくると想像してしまうものですが、
「何でもあり感」以外に該当する要素が見当たりません。 -
全てにおいてツッコミどころしか無い。でも、キワキワのところで組み立ててはあるので、独特で楽しかったです。最初100ページくらい減らしてくれてもいいけど。黒彦と果菜の話だけでもいいけど。
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異色のミステリーですね
私は果菜ちゃんがR…だったことは、最初から睨んでいましたけどね(笑)
犯人が誰か?についてはマンマとやられましたけど -
久しぶりの館もの。
ハテナ、黒彦、犬神博士。その他、蒲生や紅岩など登場人物は誰も好感が持てる人ばかり。
特にハテナ絡みのシーンのコミカルさは、陰惨な殺人事件をふと忘れてしまう温かみが面白かった。
それだけにトリックや動機が残念。 -
犬神清秀・果菜兄弟と白鷹黒彦が出会った最初の事件である。
正統派のミステリーではないけれど、何しろ主要な登場人物の設定がSF的なので軽いタッチで読みやすく、魅力的ではある。
もしも椙本さんがもっと多彩な表現力のある作家さんだったら、もう少し違った方向へと行けたのかな・・・とも思ったけれど。
これは、名探偵でも解明できな事件のような。
もはや推理の範疇を超えたところに事件の真実があるという、とんでも結末なのだから。
ミステリーっぽいライトノベルという表現がいちばんしっくりとくる。
果菜のキャラクターがとにかくいい。
可愛くて無邪気で純粋無垢で、天真爛漫を絵に描いたようなキャラクターだった。
黒彦とのやりとり、魔人館に閉じ込められた人たちとのコミュニケーション、兄・犬神へ甘え方。
どれもが愛らしくて、果菜に会いたいがためにこのシリーズを読んでいるような気もする。
物語とはまったく関係ないけれど、表紙に描かれている果菜が自分が思っていたイメージと違いすぎてちょっと残念な気が・・・。
犬神もちょっと違うような・・・。
黒彦はまあこんなものかなと。
カバーイラストを描いてくださった人、勝手気ままな感想でごめんなさい。 -
設定は好みだったが、オチというか、ミステリーとしては…()しかし犬神とハテナが気になるので続きは気になるかな…
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黒彦少年の探偵話か?と思ったけど、なんだろう?
年下の少女に振り回されつつ、一人ずつ死んでいく館から出られない恐怖に立ち向かい謎を解こうとする話?