てふてふ荘へようこそ (角川文庫)

著者 : 乾ルカ
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年9月25日発売)
3.79
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  • 70レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041004678

てふてふ荘へようこそ (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 初!乾ルカさん。
    ブクログ仲間さんの間でも人気だった作品。
    夏のこの季節に読むのがいいかなぁと思い、本棚の奥からひっぱりだしました。

    家賃1万3千円。敷金、礼金もいらなアパート「てふてふ荘」
    こんな破格な条件何かがあるにきまってる。
    なんと、このアパート6室あるのだけど、どの部屋にも地縛霊が住み着いている。彼らと同室で暮らしていかないといけないなんて、すごいアパートです。大家さんから見せれれるのは部屋の間取りではなく、各部屋に住み着く地縛霊の写真。
    私だったらこの時点で怖くて逃げだします・・・

    それぞれのお部屋ごとに話が展開されていく。それぞれ幽霊たちとくらしていくうちに心が通っていきます。愛情だったり、友情だったり。または怒りだったり。これらの感情が通じ合ったとき、幽霊に触れることができます。そうすることで幽霊たちは成仏していく。どのお部屋も霊との心の触れ合いが温かくて心に沁みます。

    2号室のおっちゃん、3号室の長久保さんのお話が特に素敵でした。

    これってドラマ化されたんですよね。
    未見ですが、ドラマは面白かったのかな??
    大家さんの美声にぴったりくる役者さんはいたのかしら?

  • わかりやすく、切なくて、あったかい。
    よかったです~!

    初・乾ルカさん。
    ブクログで評判がいいので、読んでみました。

    格安のアパート「てふてふ荘」に住むことにした就職浪人中の真一。
    大家さんは美声でやさしげな男性。
    家賃1万3千円、最初の一ヶ月はそれも要らない!という条件には、秘密が。
    6室にはそれぞれ、幽霊が住み着いていたのだ。

    地縛霊といっても、くっきりはっきり見え、感情も普通の人間。
    恨み骨髄というわけではなく、自分がなぜ成仏しないのか、良くわかっていないほうが多い。
    戸惑いながらも同居するうちに、迷い込むようにやって来た住人は励まされ、欠けているものを補うように、心通い合ったとき‥

    1号室は、真一と可愛い女の子。
    ある悩みを抱えた真一は、他の部屋に替えてくれと頼むのだったが、やがて‥

    2号室は、スーパーの鮮魚売り場の女性と、おっちゃん。
    天涯孤独でおしゃれもせずに暮らしてきたが、初めて人を好きになったとき‥?
    お酒が好きで、お酒だけは触ることが出来るというおっちゃんがユーモラス。

    3号室は、詐欺で出所したが仕事に困る長久保と、女優だった石黒。
    目つきの鋭いやさぐれた男と、気丈な30代女性の掛け合いが楽しい。
    叱咤激励され、いつかチームメイトのように‥?

    4号室は、美少年の幽霊・薫だけ。
    同居人を拒んでいた理由とは‥

    5号室は、近くで事故にあった兄の霊と、事故現場に花を供えるために一時住むことになった妹。
    まったく霊感のない妹で、他の幽霊も一切見えず、住人の態度を奇妙に思うのだったが‥

    6号室がややホラーめいていますが、気持ちが一時は憎しみまで高まるのに、ふっとほぐれるのが切ない。
    人は、人と関わり合いながら生きるものなのだと。‥幽霊でさえも!
    日常的な描写を交えてわかりやすく描かれ、ワンパターンにならずに展開。
    映像化もいいだろうと思ったら、とっくにされていたようです。配役を見て~なるほど!

    ところで私は家賃1万3千円のぼろアパートに住んでいたことがありますが、2kではなく1室で、幽霊無しでした^^

  • H29.10.31 読了。

    ・この本は「恋人でも友人でもない他人同士が一つ屋根の下暮らす物語。」です。「始めのうちは理解し合えず、時には反発しあうこともあった住人同士が、その関係性を深め、成長していく姿を描いた」連作短編小説でした。
    ・一つ一つの物語に引き付けられるように一気読みしました。別れのシーンもあるのですが、不思議と寂しさのほかにほっこりと温かい気持ちにもなる感じが良かった。
    ・こんな話が大好きです。

    ・2012年10月のNHK BSプレミアムのドラマも観たかった。

  • 各部屋に地縛霊が住み着いているわけあり物件。入居者が紆余曲折しながら幽霊を成仏させるお話。
    各部屋の話で構成されていて、どの話もホロリときたり心が温かくなったり。特に2号室が良かったなぁ。実は大家さんまで幽霊で、最後は大家さんを成仏させる。なんだか全体的にほっこりする物語だった。

  • あらー、もうすぐ文庫になるんですか!知らずに図書館で借りて読んじゃったよ、あちゃー。
    乾ルカ、初めて読んだんですが(完全にジャケ読みでした)、よかったです!
    てふてふ荘、いかにも条件が良すぎる物件と思ったら、とんでもない同居人が付いて…もとい憑いてきたーーー!?
    でも、どの幽霊も、すごく強いんですよ。人生に悔いなんてないわよ!とか言い放っちゃったり叱咤激励してくれたり、父と子のように酒を酌み交わして慰めてくれたり、一人一人優しくて、あったかいんです(ドア凍らせるのが特技な子もいますが)。
    胸がジーンとする、出会いと別れが部屋の数だけあります。
    そして読み終わったあと、ちょっとだけ強くなって、前向きになれてるきがするんです。
    文庫化、とても嬉しいです。買うとおもいます。
    …うーん。でも一つだけ、気にかかることが。大家さんのエピソードは書き下ろしのようですが、やっぱり無理やり感が拭えなかったです。大家さんについては謎のままでよかったんじゃないかなぁと思います。

  • 温かい印象の表紙が印象的で、読んでみたら地縛霊のお話だったが、温かい話だった。よく見ると表紙にも幽霊らしき絵が描かれていた。

  • 2015.3.29読了。

    何年か前に、ドラマの予告を見て「面白そうだな…小説にないかな…」と思って探したらあったので読むことに。

    てふてふ荘にある六部屋にはそれぞれ地縛霊が住み着いていて、それを知らずに契約した住人は驚きながらもその幽霊と共存していきます。
    いつかは成仏したい、させたいと願いながら。
    成仏する…させるためには……

    私の心にずどーんと響きました。
    中でも二号室と五号室。
    二号室では、おっちゃんの言葉にずどーん。
    五号室では、私もカエルの目で天国の大切な人は近くにいてくれてるのかもしれない…と、ずどーん。
    読んでよかった。今年の終わりによかった本のBestを決める時にもこの本をすぐに思い出せる自分でいたいと本当に思います。

  • ずぅっと前から、アパートモノの物語が好きです。
    でもこの本は幽霊モノということで、怖いのはダメなので避けていました。

    でもアパート名も気になったし、読んだ人の感想などからは、
    どうも怖い系ではないんだな・・・と手にしました。

    「てふてふ荘」は格安で条件もよい訳あり物件。トイレ・お風呂・台所は共同ですが、共用スペースなんかもあります。かといってシェアハウスとは違い、古びたアパートの形態。契約時には6部屋ある室内の写真ではなく、人の写真を選ぶシステム。

    翌朝には目覚めると部屋の地縛霊に会います。生きる人と幽霊の心が触れた時、その部屋の幽霊に触れる事ができ、成仏ができます。その部屋に住むことになった人達にも、運命的に引き寄せられたモノがあります。成仏すると、もう実際に会う事がなくなる・・・。その葛藤にジーンとしました。

    成仏すると共有スペースにあるビリヤード台に部屋番号の玉が残されますが、その辺りはファンタジー。優しい大家さんも実は幽霊。

    てふてふ(蝶々)とビリヤードをヒントに大家さんもいづれ成仏します。これほど爽やかに成仏させてしまうとは。スッカリ物語のファンになってしまいました。人が素直な心を取り戻す時、安らぐ事を思い出だせてくれる一冊です。

  • 人にはその人なりの人生があり、過去がある。その過去にとらわれ、もがきながらも懸命に生き、変わっていこうとする人たちの姿が描かれていました。何度も涙を誘われる場面がありました。

  • 美声の持ち主の大家さんが管理する「てふてふ荘」
    玄関・トイレ・風呂が共同のこのアパートには1号室から6号室までの6つの部屋。
    保証人無し、敷金・礼金無し、最初の1か月は家賃無し。
    無し無し尽くしのこのアパートには他のアパートには絶対無いものがある。
    それが地縛霊。
    6人の住人と6人(?)の地縛霊と大家さん。
    1号室から順番に住人と地縛霊のお話が続いていく。
    最初はちょっと退屈だったのだけど、3号室の話からちょっと興味をそそられ・・・
    一番好きだったのは5号室の話。

    2012年10月にはNHKでドラマ化されたのですね。
    ちょっと見てみたい。

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