てふてふ荘へようこそ (角川文庫)

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  • 角川書店 (2012年9月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784041004678

作品紹介・あらすじ

敷金礼金なし、家賃はわずか月一万三千円、最初の1ヶ月は家賃をいただきません。破格の条件に隠された理由とは……特異な事情を抱えた住人たちが出会った奇跡。切なくもあったかい、おんぼろアパート物語。

みんなの感想まとめ

特異な住人たちと幽霊が共存するおんぼろアパートで繰り広げられる心温まる物語が描かれています。家賃が驚くほど安く、敷金や礼金も不要な「てふてふ荘」は、個性的な住人たちがそれぞれの事情を抱えながらも、関わ...

感想・レビュー・書評

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  • 家賃:月一万三千円  間取り:2K  敷金・礼金:なし  管理費:なしの木造建築おんぼろアパート「てふてふ荘」

    「このアパートには各室にそれぞれ地縛霊がいるんです」とさらりと言ってのける大家。

    明らかに常軌を逸した環境と住人たちだが、幽霊たちと関わっていくうちに、重く閉ざされた心を解きほぐしてくれるような、切なくてほっこりするような物語だった。
    ここの住人たち(幽霊を含めて)がみんな人情味溢れていて、後味も決して悪くない。
    成仏されない幽霊たちが、もしかして私の後ろにもいるのだろうか。
    不思議な世界を堪能できたし、それと同時に、人と触れ合うことの大切さにも気づかされた。
    「てふてふ荘」と大家さんの謎についても、エピローグで綺麗に締めくくられていて、大家さんの優しさに胸が熱くなります。

  • ずーと長い間積読だった本。
    ようやく手にとって読みました。
    が、読み進み始めて何処かで知っているような、見たことがあるような気がして検索してみたら、10年以上前にドラマになっていたではありませんか。
    それで、ようやく自分の既視感に納得が出来ました。
    このドラマ、見ていました。好きだったんですよね。面白かったし。

    てふてふ荘
    家賃、月一万三千円
    間取り、2K
    敷金·礼金、無し
    管理費、無し
    トイレ、風呂、玄関が共同
    そんな古いアパートが舞台の物語。
    面白かったし、じんわりと優しい気持ちにさせてもらいました。
    ちょっと特殊な大家と住人も素敵でした。

  • H29.10.31 読了。

    ・この本は「恋人でも友人でもない他人同士が一つ屋根の下暮らす物語。」です。「始めのうちは理解し合えず、時には反発しあうこともあった住人同士が、その関係性を深め、成長していく姿を描いた」連作短編小説でした。
    ・一つ一つの物語に引き付けられるように一気読みしました。別れのシーンもあるのですが、不思議と寂しさのほかにほっこりと温かい気持ちにもなる感じが良かった。
    ・こんな話が大好きです。

    ・2012年10月のNHK BSプレミアムのドラマも観たかった。

  • 切なくもほっこり心が温かくなる、おんぼろアパート物語。

    〜簡単なあらすじ〜
    ある街の高台に佇む木造アパート「てふてふ荘」。
    敷金礼金なし、2Kの間取りで家賃はわずか月一万三千円、最初の1ヶ月は家賃をいただきません。
    優しくて美声の大家さんがいつでも見守ってくれています。

    ネタバレしたくないので感想は難しいのだけど、出会うべくして出会った人たちの物語。
    恋人、親子、同志、BL(?)、兄弟、友達のような存在。
    自分を変えてくれた存在は何があっても消えない。
    どの話も切なくて温かくてほろほろと泣きました。

    色んな事情を抱えた1号室〜6号室の住人が主人公で各章1話ずつ。
    3号室と4号室の話が好き。大泣きしました。
    『本気の努力なら報われなくとも馬鹿馬鹿しくなどない』
    『生きてるなら、あがいてほしかった。』心が熱くなる。

    最後は集会室で大家さんの話。
    控え目な大家さんらしくあっさりした話だったけど、みんなが大家さんを大好きな気持ちが伝わってきた。
    とても好きな作品になりました。

  • もの悲しくも、温かみのあるお話だった。

  • じつに面白かったです。
    怖いお話ではぜんぜんありません。
    でも、読み終えたあとに寂しさがこみあげてきます。
    どうして寂しいのでしょうね。
    さやかちゃんは明るくてかわいいなあ。
    失うものは何か。永遠とは何か。
    永遠、とはいいように思えてかなり辛いことだ、ということも教えてくれます。
    桜の花も限りがあるから、美しい...
    女性もね。

  • わかりやすく、切なくて、あったかい。
    よかったです~!

    初・乾ルカさん。
    ブクログで評判がいいので、読んでみました。

    格安のアパート「てふてふ荘」に住むことにした就職浪人中の真一。
    大家さんは美声でやさしげな男性。
    家賃1万3千円、最初の一ヶ月はそれも要らない!という条件には、秘密が。
    6室にはそれぞれ、幽霊が住み着いていたのだ。

    地縛霊といっても、くっきりはっきり見え、感情も普通の人間。
    恨み骨髄というわけではなく、自分がなぜ成仏しないのか、良くわかっていないほうが多い。
    戸惑いながらも同居するうちに、迷い込むようにやって来た住人は励まされ、欠けているものを補うように、心通い合ったとき‥

    1号室は、真一と可愛い女の子。
    ある悩みを抱えた真一は、他の部屋に替えてくれと頼むのだったが、やがて‥

    2号室は、スーパーの鮮魚売り場の女性と、おっちゃん。
    天涯孤独でおしゃれもせずに暮らしてきたが、初めて人を好きになったとき‥?
    お酒が好きで、お酒だけは触ることが出来るというおっちゃんがユーモラス。

    3号室は、詐欺で出所したが仕事に困る長久保と、女優だった石黒。
    目つきの鋭いやさぐれた男と、気丈な30代女性の掛け合いが楽しい。
    叱咤激励され、いつかチームメイトのように‥?

    4号室は、美少年の幽霊・薫だけ。
    同居人を拒んでいた理由とは‥

    5号室は、近くで事故にあった兄の霊と、事故現場に花を供えるために一時住むことになった妹。
    まったく霊感のない妹で、他の幽霊も一切見えず、住人の態度を奇妙に思うのだったが‥

    6号室がややホラーめいていますが、気持ちが一時は憎しみまで高まるのに、ふっとほぐれるのが切ない。
    人は、人と関わり合いながら生きるものなのだと。‥幽霊でさえも!
    日常的な描写を交えてわかりやすく描かれ、ワンパターンにならずに展開。
    映像化もいいだろうと思ったら、とっくにされていたようです。配役を見て~なるほど!

    ところで私は家賃1万3千円のぼろアパートに住んでいたことがありますが、2kではなく1室で、幽霊無しでした^^

  • 初!乾ルカさん。
    ブクログ仲間さんの間でも人気だった作品。
    夏のこの季節に読むのがいいかなぁと思い、本棚の奥からひっぱりだしました。

    家賃1万3千円。敷金、礼金もいらなアパート「てふてふ荘」
    こんな破格な条件何かがあるにきまってる。
    なんと、このアパート6室あるのだけど、どの部屋にも地縛霊が住み着いている。彼らと同室で暮らしていかないといけないなんて、すごいアパートです。大家さんから見せれれるのは部屋の間取りではなく、各部屋に住み着く地縛霊の写真。
    私だったらこの時点で怖くて逃げだします・・・

    それぞれのお部屋ごとに話が展開されていく。それぞれ幽霊たちとくらしていくうちに心が通っていきます。愛情だったり、友情だったり。または怒りだったり。これらの感情が通じ合ったとき、幽霊に触れることができます。そうすることで幽霊たちは成仏していく。どのお部屋も霊との心の触れ合いが温かくて心に沁みます。

    2号室のおっちゃん、3号室の長久保さんのお話が特に素敵でした。

    これってドラマ化されたんですよね。
    未見ですが、ドラマは面白かったのかな??
    大家さんの美声にぴったりくる役者さんはいたのかしら?

    • 円軌道の外さん

      お久しぶりです!
      沢山の花丸とコメント頂いてたのに
      お返事遅くなって
      ホンマすいません(≧∇≦)

      夏から新しい仕事を任され...

      お久しぶりです!
      沢山の花丸とコメント頂いてたのに
      お返事遅くなって
      ホンマすいません(≧∇≦)

      夏から新しい仕事を任されて
      携帯を開く暇もなかったことと、
      多忙から身体を壊したり、
      ずっと寄り添ってきた愛猫が亡くなったりで、

      あんなに好きだった本や小説をいざ開いても
      まったく読めない精神状態になっちゃったんですよね(汗)


      今はなんとか少しずつ
      リハビリに励みながら
      気持ちも上向きになりつつあります(笑)(^_^;)


      気が付けばもう
      師走ですが、
      nobo0803さんは
      お変わりないですか?

      覚えていただけてるなら
      またヨロシクお願いします!



      でこの小説、
      小学生時代
      不思議冒険クラブ部長だった自分ですから(笑)、
      nobo0803さんの素敵なレビュー読ませてもらっただけで
      いろんなイメージが湧いてきたし、
      是非とも読んでみたくなりました♪


      霊って人間に危害を及ぼす怖い存在に捉えられがちやけど、
      それって
      解らないもの全般を
      理解できないから、
      「怖い」って
      勝手に人間が作り上げたイメージなんですよね(笑)


      考えてみれば、
      思いを残さず
      満足して死んでいく人のほうが
      実際少ない現実を考えれば、
      霊になっても
      誰かに何かを伝えたいって想いは
      スゴく人間らしい
      当たり前の行為なんやって
      自分は思っちゃうし、

      そう思えば
      怖いことなんか
      全然ないですよね(^_^)


      2013/12/12
  • 家賃は格安、敷金礼金管理費なし、最初の月の家賃はただ。
    そんなオイシイ条件の、昔ながらの佇まい「てふてふ荘」。
    しかし安いには安いだけの理由がある…他所のアパートとは決定的に異なる、あるオプション付きだった。

    悩みや事情を抱える6人の住人達。
    読み始めはコメディタッチの物語だと思っていたのに、6人のそれぞれのエピソードに涙してしまった。
    各人の重石を自ら取り去り、入居する前とは確実に変わることができた6人。
    それぞれの道を笑顔で進めて良かった。
    切ない想いの後に爽やかな気持ちになれた温かい物語だった。

  • 螺旋プロジェクトで知った作家さんの他作品も読んでみようプロジェクト。

    家賃激安のボロアパートは各部屋に地縛霊付き。一室ごとに住人と地縛霊の関係性を変えながら、日常に絡む怪異、心温まる小話集…と思わせて、大きく振れていく心理描写はそこに収まらない。優しさや善意と同じくらい、怨恨や悪意の冷たい描写が巧み。
    後半の種明かしから結末までは急展開。
    大家さんの美声、聴いてみたい。

    作者は北海道出身の方。エゾヤマザクラから八重桜に移り変わり…というくだりがあって、北国の春をリアルに思い出す。舞台は(読み逃しでなければ)明記されてなかったはずだけど、坂があって大学があって古い建物が似合う…というとあの街かな?なんて空想も楽しい。

    ドラマになったらしいけど、ロケ地で答え合わせができたのかな?

  • 高台にある木造アパート『てふてふ荘』、2K、家賃格安、敷金礼金管理費なし。その破格の条件には、驚愕の理由が! そして、全員わけありの「住人」が繰り広げる、胸が熱くなるストーリー。ネガティブな思いを抱えていた人も、「憑き物が落ちた」ように歩み出すのでした。
    大家さんの正体と『てふてふ荘』のラストはちょっと意外に感じました。「れんげ荘」や「木暮荘」的な落ちを予想していたので。

  • オンボロアパートの破格な理由は、まさかの理由で、ふざけた感じなお話になるかと思ったらきちんと人間ドラマでした。
    部屋毎にドラマがありますが、すすむごとに段々話がダークになっていく、、、。そして、秘密も少しずつ明かされて。
    私はおっちゃんと、美魔女風の同居人(?)のいた話がお気に入りです。
    ドラマ化されていたようなのですが、
    大家さんの声、聴いてみたかったな。と思いました。

  • 重い刑事物のあとは、こんなハートフルな小説を読みたかった!
    どこかに繋がりのある幽霊たちとの共同生活。大家さんの罪が最後心配だったけど…

    ほっこり小説でした。

  • 各部屋に地縛霊が住み着いているわけあり物件。入居者が紆余曲折しながら幽霊を成仏させるお話。
    各部屋の話で構成されていて、どの話もホロリときたり心が温かくなったり。特に2号室が良かったなぁ。実は大家さんまで幽霊で、最後は大家さんを成仏させる。なんだか全体的にほっこりする物語だった。

    • まろんさん
      地縛霊のみんなの人柄の良さ(霊柄の良さ?)が素敵ですよね♪
      taaaさんお気に入りの2号室、さっぱりしつつも温かくて、私も好きでした。
      大家...
      地縛霊のみんなの人柄の良さ(霊柄の良さ?)が素敵ですよね♪
      taaaさんお気に入りの2号室、さっぱりしつつも温かくて、私も好きでした。
      大家さんの美声、ぜひ聞いてみたくなりますよね♪
      2013/03/31
    • taaaさん
      まろんさん☆

      コメントありがとうございます(^-^)♪
      こんな幽霊達なら同居OKと思っちゃいます。
      どの幽霊も本当いい幽霊ですよね~
      自分...
      まろんさん☆

      コメントありがとうございます(^-^)♪
      こんな幽霊達なら同居OKと思っちゃいます。
      どの幽霊も本当いい幽霊ですよね~
      自分で望んで死んだわけじゃないから、
      生きている同居人を助けてあげたいのでしょう。
      地縛霊のイメージ変わりました(笑)

      大屋さんはかなり驚きました(^_^;)
      美声…どんな感じなのでしょうね~
      2013/03/31
  • 美月さんのお話、一緒に大泣きしてしまいました…

    最後、取り壊されると思っていなかったので、少し残念でしたけど、みんなが新しい人生に向かえてよかったです。

  • てふてふ荘。各部屋幽霊つき格安アパート。大家さんも幽霊。主人公に課せられた課題は、全6室の幽霊を無事成仏させられるか。幽霊がでるのにホラーではない。心温まる話で読み易い。アパート名も謎解きの鍵。

  • 条件はわりとよく、大家さんもいい人そうなアパート。
    それなのに家賃が破格に安い理由にはワケがあった…。

    各部屋に個性豊かな地縛霊が住む「てふてふ荘」に入居した人々の話。
    とても暖かくなる本でした。この作家さん初めて読みましたが、おすすめです。

  • あらー、もうすぐ文庫になるんですか!知らずに図書館で借りて読んじゃったよ、あちゃー。
    乾ルカ、初めて読んだんですが(完全にジャケ読みでした)、よかったです!
    てふてふ荘、いかにも条件が良すぎる物件と思ったら、とんでもない同居人が付いて…もとい憑いてきたーーー!?
    でも、どの幽霊も、すごく強いんですよ。人生に悔いなんてないわよ!とか言い放っちゃったり叱咤激励してくれたり、父と子のように酒を酌み交わして慰めてくれたり、一人一人優しくて、あったかいんです(ドア凍らせるのが特技な子もいますが)。
    胸がジーンとする、出会いと別れが部屋の数だけあります。
    そして読み終わったあと、ちょっとだけ強くなって、前向きになれてるきがするんです。
    文庫化、とても嬉しいです。買うとおもいます。
    …うーん。でも一つだけ、気にかかることが。大家さんのエピソードは書き下ろしのようですが、やっぱり無理やり感が拭えなかったです。大家さんについては謎のままでよかったんじゃないかなぁと思います。

  • 1〜6号室に住む住人たちと大家さんのお話。
    ボロボロ泣いてしまった。
    幽霊って怖い存在だけどこの物語では心温まるお話ばかり。
    住人の人たちが成長していくのも見どころ。

  • 乾ルカさんの本なので読んでみました。
    とある訳ありマンションの入居者たちのお話しで、全体的にほんわかするよいお話でした。

    仕方のないことですが、ラスト、皆さんそれぞれ新しい一歩を踏み出す希望あふれる前向きになれるものなんでしょうけども、私は寂しがりなので、私には星3。でも、元気をもらえる本の一つだと思います。

    ドラマにもなっていたようですね(2012年に!)ドラマも見れるものなら少し見たいかな。

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著者プロフィール

乾ルカ
一九七〇年北海道生まれ。二〇〇六年、「夏光」でオール讀物新人賞を受賞。一〇年『あの日にかえりたい』で直木賞候補、『メグル』で大藪春彦賞候補。映像化された『てふてふ荘へようこそ』ほか、『向かい風で飛べ!』『龍神の子どもたち』など著書多数。8作家による競作プロジェクト「螺旋」では昭和前期を担当し『コイコワレ』を執筆。近著の青春群像劇『おまえなんかに会いたくない』『水底のスピカ』が話題となる。

「2022年 『コイコワレ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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