三人暮らし (角川文庫)

  • KADOKAWA (2012年10月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784041005224

作品紹介・あらすじ

しあわせな暮らしを求めて、同居することになった女3人。一人暮らしは寂しい、家族がいると厄介。そんな女たちが一軒家を借り、暮らし始めた。さまざまな事情を抱えた女たちが築く、3人の日常を綴る。

みんなの感想まとめ

さまざまな事情を抱える女たちが同居し、日常を共にする様子を描いた短編10作品は、読みやすく、サクサクと進む。特に「噂の三人」では、ユーモラスな会話が楽しめ、思わず笑ってしまう場面が満載。一方、「バラの...

感想・レビュー・書評

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  • 《2026年6月更新》

    「五十音順の作者を読む」第33冊目「む」。

    群ようこ氏の小説『三人暮らし』を読了しました。
    「他人同士の3人で暮らすの?」「3人一緒に暮らすって、どんな感じだろう?」と、本作の評判を耳にして気になっていた方もいますよね。
    今回はあらすじの他、登場人物や読んだ感想などについてまとめます。
    「サクサク読める短編集を探している」という方にもおすすめの内容です。

    ○『三人暮らし』あらすじを紹介○
    『三人暮らし』を読んでみて、テーマは「一緒に生活することの醍醐味」だと感じました。あらすじは次のとおりです。

    「一人は寂しい、二人は不安。でも三人暮らしならうまくいく。性格は違うし、びっくりすることもある。それでも買い物に家事分担、お財布や生活時間の約束事と、ちょっとした気遣いで、毎日はこんなに楽しくなる。一緒だけど独立した生活は、とても心地良い。十組十色の三人暮らしを描いた短篇集!(『三人暮らし』カバーより抜粋)」

    本作は全10話が収録された短編集です。話はすべて独立していますが、共通しているのは「3人で暮らしている」という点。また3人で暮らすという点においても、家族だったり全くの他人だったりと設定が異なっています。

    家族同士の暮らしだったり、友人同士での暮らしだったりと、それぞれ異なった3人での暮らしが描かれていて、読んでいて飽きません。

    本作で描かれているのは「3人の人間が一緒に生活すると、どうなるのか?」といった、興味や心配に対する答えです。

    実際に3人で暮らすとなると思い浮かぶ問題が「プライバシーの確保」や「周囲からの目」です。本作ではこれらの課題もしっかり取り上げていて、単に3人で暮らすことを推奨していません。

    でも基本的には、3人で暮らすことの楽しみやメリットが含まれているため「これから3人で暮らすことになった」という方の不安も、本作を読むことで和らぎます。

    1人でも2人でもなく、3人で暮らすことの醍醐味が『三人暮らし』には凝縮されているんです。

    ○主な登場人物を紹介【それぞれの3人暮らし】○
    『三人暮らし』に収録されている全10話は、どれも独立した話となっています。登場人物も異なるため、今回は特に印象的だった登場人物をピックアップして紹介します。

    ・ツル子:78歳。ソノエ・アサヨと共にマンションで暮らしている。戦後にタイピストとして活躍し、若い頃はモテた。しかし夫との離婚を機に、中居業に転職。早朝、自身の姿を三面鏡で見て、このままではいけないと思うように。(「三人で一人分」より)

    ・レイコ:編集者の仕事をしている。「離婚する」と宣言した妹のヒトミと、ヒトミの娘・セイラと共に一時的に三人で暮らすことに。ヒトミの非常識さとセイラの振る舞いに、イライラが積もっていく。(「異物」より)

    ・ミシマ シマ:83歳。夫を5年前に亡くし、現在は平屋で一人暮らしをしている。日課となったお薬師さんへのお参り時に、体調がすぐれないカナザワ タマエと知り合い、一緒に暮らし始める。後日、お薬師さんでサクラという少女と出会い、3人で暮らし始める。(「バラの香り」より)

    本作には紹介した以外にも、魅力的な人物が登場します。10話それぞれの3人暮らしがどのように展開していくのか、楽しみながら読み進めましょう。

    ○スッキリとモヤモヤ【個人的な感想】○
    魅力的な登場人物と、3人一緒に暮らすことの醍醐味がわかる『三人暮らし』。10話それぞれの異なる展開が描かれているため、読後にスッキリする話もあれば、モヤモヤしたり、ほのぼのしたりと、読者の気持ちの振り幅が大きくなるのも特徴です。

    ネタバレになるため、どの話がどんな傾向なのかは伏せますが、個人的におすすめなのは「三人で一人分」の話。歳を重ねた3人の女性が、それぞれ支え合いながら生活し、最後は明るい終わり方になっているので読後感も良いです。

    また、共感したのは「異物」の話です。かなりモヤモヤする展開でしたが、主人公のレイコは私自身と重なる部分があり、読み終わると「良かった~」と深く共感しました。

    本作には様々な状況下にいる人物が登場するので、読者自身が共感できる登場人物を探すのも楽しみの1つとなります。

    ○こんな人に『三人暮らし』はおすすめ!○
    『三人暮らし』は主な登場人物が全員女性のため、どちらかというと女性向けの作品です。

    そして現在進行形で3人での暮らしを検討しているという方には、本作を読むことで良いシミュレーションになります。

    もちろん、3人で暮らす予定や、過去に3人で暮らしたことがなくても「『三人暮らし』という暮らし方が気になる」という方にはおすすめできます。

    また短編集なので「読書を始めたばかりで読みやすい本を探している」「読書を再開したばかりだから、本を読む感覚を取り戻したい」という方にもおすすめの作品です。

    10話それぞれの3人暮らしが描かれた本作。3人で暮らすことの魅力や大変さを感じながら読んでみましょう。

    ○群ようこ氏について○
    1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。大人気シリーズ“無印物語”をはじめ『かもめ食堂』『れんげ荘』など著書多数。(『三人暮らし』カバーより抜粋)

    ○まとめ:3人だからこその暮らし○
    今回は群ようこ氏の小説『三人暮らし』のあらすじや登場人物についてまとめました。

    3人一緒に生活することの醍醐味がテーマの本作。中には共感できない話もあるかもしれませんが、3人で暮らすことで起きる問題の提起にも役立ちます。

    10話それぞれの3人暮らしの様子を垣間見て、笑ったりモヤモヤしたりと、感情が動く感覚を味わいましょう。

    それでは、素敵な読書ライフをお送りください!

  • 短編10作品
    いろいろな形の3作品
    どれもサクッと読みやすい
    『噂の三人』は会話で笑ってしまった面白い!
    『バラの香り』は心温まる作品

  • さらっと読めてしまった10作品だった。
    好きなのは「三人で一人分」と「バラの香り」。
    本の後ろの紹介文に『七十五歳過ぎて助け合いながら暮らす老女たち』とあったのがこの本を買う決め手だったのだけど、その通りに「三人で一人分」は好きな作品だった。
    自分が年齢を重ねていく中で、今後年をとるとこんなふうに感じるのかなぁという予感と、作中で彼女たちが感じてるさまが同じで嬉しくなってしまった。
    なんでもないことが転機になったり、変わったものの他人からすると全然変わってなかったり、そういう人生のあるあるが詰まってて素敵だなと思った。
    「バラの香り」では、世代の違う三人が何故かはまってうまくいく感じが憧れになった。
    シマさんのぴしゃりと言う様が読んでいて気持ちが良い。
    三人とも魅力的でこんな人と関わりたいと思うけれど、この三人という関係のバランスに入る隙間はないなとも思う。
    他の作品では、モヤモヤしたりイライラさせられる作品もあった。
    それだけ感情移入してしまうほど良い作品なのだと思う。
    読めてよかった。

  • 作家さんの独特の感じが作品に溢れてた。
    今読むと、昔の時代を感じるところがあって、それもまた楽しめた。

  • 2021.4.4読了
    3.3
    女三人同居生活の、ショ-トストーリー。
    時代を感じた。
    さっぱりしていて、肩肘張らずに気楽に読めた。
    「いるいるこういう人…」というクセが強い人が、結構出てくる。
    面白いけど、自分自身もそういうクセが強い人にならないように気をつけなきゃ。

  • 色んなパターンの三人暮らしを描いた短編集です。
    群さんの本はどれもそうだけど、
    脱力してまったり読むのにいい本です。

    ただ今回は登場人物に嫌いなタイプの人物が
    わがまま放題に振舞ってるのにムカついたので、
    途中イライラさせられたとこもありましたが、
    これは人によるでしょうね(笑)

    いくつか続きが気になる話もあったので、
    長編に膨らませて書いて欲しいです。
    落ち着いてまったり読めそう♪

  • いろいろな三人暮らしのかたちがあって、楽しい短編集でした。
    一話一話をさくっと読めるので、一話読み終わると次はどんな三人なんだろうってわくわく。
    でも、他のレビューにあったすこしもの足りないんじゃないっていう感想もなるほど、って感じです。

    それでも、何気ないどこかの家族の一場面をごく自然に描く群ようこさんの小説には、やはりほっとさせられてしまうのでした(ちょっと贔屓目かなぁ)。

  • いろんなタイプの3人暮らしが見れて楽しい。
    一年とか2年だけとかならルームシェアの経験してみたくなった!

    うちの大黒柱
    3人で1人分
    バラの香り

    が好きな感じだった

  • 群ようこさんは大好きなのですが、これはあまり好きではなかったかな。

  • 三人で暮らす、それぞれの物語。

    三人で暮らすと、色々あるけどそれもまた楽しい暮らし。ルールを決めてあまり詮索しない、そんなのほほんとした関係にほっこりしながら読んだ。

  • 恋人ではない誰かと同じ屋根の下で生活することに理想憧れを持っていたから、題名から惹かれて読んだ。

    人同士の助け合い、温かさに触れるのは気持ちがいいなあと思った。

    「バラの香り」が特に好き。
    最近ひらやすみ(漫画)を読んでいるのもあって、人の温かさに触れる物語に吸い寄せられてしまうのかもしれない。少しうるうるした

    最初数話は、そうそうこういう話が読みたかったのよと思っていたけど、こういう形で他人と暮らすことになるのは勘弁だなーと感じる話もあった。

    自分で状況を変えるにはどうしようもないモヤモヤする話もある一方で、心がじわーっと温まる話もあってサウナみたいな本

  • ありそうな3人の話
    3人の暮らしを読みながら
    自分が年取ったらカルチャーセンターや美容室行って見たいとこ
    遊びまくっていた母親の子ながら、真面目ってかっこいいなとか
    色々考える。
    普通の話だから、普通に考えられていいのかも

  • 短編集でサクサク読めます。
    群ようこさんの作品に初めて触れましたが、好きな文体だったので、他の作品も読みたいと思い、文庫本の1番後ろの過去作品紹介ページから気になった作品を取り寄せまでしました。楽しみです。

  • <再登録>女三人のハウスシェアを描いた短編集。家族とは違う、それぞれの同居生活。住む場所も同居相手も、
    同じ価値観であることが大切なようです。
    マンションでの生活に馴染めない女性の元に、失業中の少女が転がり込む「バラの香り」が面白かった。

  • 無理だ、絶対無理。二人でも無理なのに三人なんて。そう思うと、男女六人、しかも相部屋、プライバシー皆無な要塞…テラスハウスで生活する人たちって、どんな強靭な神経の持ち主なんだ。

  • 短篇集をあまり好んでこなかったけど、寝る前に1話ずつ読むことにしたら毎日の楽しみができて幸せが増えた本。

  • いろいろな人の3人暮らしのお話。
    女性が3人で暮らす話の短編集で、それぞれ登場人物に特徴があって面白かった。といいつつわりと流し読み。
    テンポ良くて読みやすかった。おばちゃん日記みたいな感じだった。

  • 好きな話もあったけど、ほとんどの話が中途半端に終わっていてもやもやする…
    続き書いてください!!!

  • 短編でさくさく軽く読めた。

  • 2人なら4人ならと思うけど3人って中々難しいんじゃないかなと思いながら読み始めた三人暮らし

    羨ましいくなる3人暮らし
    何話かはうまくいってない話もあるけどそれは3人だからではなく、そもそもの性格が同居に向いてないためだった。

    性格があって、居心地がいい暮らしなんて最高だなぁ。

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著者プロフィール

1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。「無印物語」で人気を博す。『かもめ食堂』『れんげ荘』『三人暮らし』など著書多数。

「2023年 『老いとお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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