特等添乗員αの難事件III (角川文庫)

著者 :
制作 : 清原 紘 
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.75
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本棚登録 : 952
レビュー : 93
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041005293

作品紹介・あらすじ

凛田莉子と双璧をなす、閃きの小悪魔こと浅倉絢奈。ニートから一躍、水平思考-ラテラル・シンキングの申し子となった彼女は仕事も恋も順風満帆…のはずが、今度は恋人の壱条那沖に大スキャンダルが発生!!このままでは壱条家も零落し、家族もバラバラになってしまう。"世間"すべてが敵となってしまった恋人の絶体絶命の危機を絢奈は救えるか?人の死なないミステリ最高峰、書き下ろしαシリーズ第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 凛田莉子と双璧をなす、閃きの小悪魔こと浅倉絢奈。ニートから一躍、水平思考ーラテラル・シンキングの申し子となった彼女は仕事も恋も順風満帆…のはずが、今度は恋人の壱条那沖に大スキャンダルが発生!!このままでは壱条家も零落し、家族もバラバラになってしまう。“世間”すべてが敵となってしまった恋人の絶体絶命の危機を絢奈は救えるか?

  • 〇 評価
     サプライズ ★★★★☆
     熱中度   ★★★★☆
     インパクト ★★★☆☆
     キャラクター★★★☆☆
     読後感   ★★★★★
     希少価値  ★☆☆☆☆
     総合評価  ★★★★☆

     壱条那沖が壱条凌真の子どもではなく,壱条真尋がタイで浮気をして生まれた私生児である…というスキャンダルが報道され,那沖と絢奈が騒動に巻き込まれるというストーリー。実際に,真尋が一人でタイを訪れ,DNA鑑定まで受けていたという事実があり,真尋が黙秘を貫くため,疑惑が深まる。黒幕の企みにより,凌真と那沖が親子ではないというDNA結果まで報道される。なぜ真尋が黙秘を貫くのかという点がポイントなる。真相は,不妊治療をしていたというものであった。さすがにこれはリアリティがない。不妊治療は隠したいことではあろうが,ここまで壱条家が追い込まれていれば,証言をすればよいだけのこと。ここはもう少し説得力がある理由がほしかった。事件の真の黒幕は,凌真と同僚の議員であり,盟友でもあった柴原陽太。比例代表で次点となっている息子を当選させるために、比例代表で当選していた凌真を失脚させようとしていた。私生児騒ぎのスキャンダルは,資料を保管している象山荘に赴き,不正な資料を発見するという段取りだった。絢奈は事前にこの企みに気付き,ブラックライトを利用したトリックなどで犯行を明るみにする。黒幕の意外性は十分。消去法で当てることはできるが,盲点となる存在である。動機の伏線もあって意外性は高い。最後は槙島龍生が海外旅行に行ったことがないということをラテラル・シンキングを駆使して暴く。意外性,熱中度は高い。最後まで一気に読める「よくできたエンターテイメント」。絢奈のキャラクターもこれまで以上に魅力的に描かれている。シリーズ3作目にして最高傑作といっていいデキ。★4で。
    〇 メモ
     プロローグ。JTWのエリート添乗員である清藤遥香がトルコのパムッカレで失態を見せ,浅倉絢奈はラテラル・シンキングを発揮して失敗を回避した姿が描かれる。その後,絢奈は遥香が持っていた絵ハガキの切手に細工がされていることを見抜く。絢奈は,この一件でJTWの管理職である弓削治朗と知り合う。
     絢奈がJTW主催の飛騨大鍾乳洞のポスターの写真が反転していることを見抜く。
     こういった経緯を踏まえ,絢奈に,JTWに正社員として引き抜きの話が来る。そんな最中,壱条那沖が母,壱条真尋がバンコクでルクーワン・ウォーランという人物と浮気をして生まれた子であるというスキャンダルの報道がされる。
     壱条真尋がバンコクでDNA鑑定をしていたことは事実だった。そして,奈沖の父凌真と奈沖の間のDNA鑑定の結果は,双方は親子でないというものだった。
     那沖のスキャンダルが原因となり,絢奈のJTWへの引き抜きの話は白紙になる。結果として,業務提携も無くなり,絢奈がつとめるクオンタムは大きな打撃を受ける。絢奈は,能登厦人のアドバイスを受け,那沖とともに真実を見付けるための捜査を始める。
     週刊誌にスキャンダル記事を書いた槙島龍生というフリーライターについて調査を行う。槙島龍生は那沖のDNA鑑定を行った病院のすぐ近くにいたことが分かった。正面玄関と裏口,それぞれでDNAサンプルのやり取りが行われ,すり替えがされていることが分かった。
     絢奈は今回の騒動の黒幕が政敵なのであれば,その真意はスキャンダルとは別のところにあると考える。凌真とその盟友が記録保管庫用の書庫である象山荘に記録を確認しに行くときに,小細工をし,信用を失墜させようとしているのではないかと考える。那沖と絢奈は,この企みを阻止すべく岡山県湯原温泉郷にある象山荘に向かう。
     象山荘に,凌真と柴原陽太議員,峰村蓮議員が来る。そして,調査の結果,「日本年金機構への要望書」たる文書が見つかる。これは年金問題を解き明かす上での最重要文書であり,これが象山荘で見つかることは大きなスキャンダルだった。
     しかし,絢奈が真相を解き明かす。全ての黒幕は柴原議員だった。柴原の息子は比例ブロックで次点。凌真が失脚すれば当選が可能。絢奈はブラックライトを利用したトリックで柴原が象山荘に忍び込んだ証拠を突きつける。
     DNA鑑定の結果,凌真と那沖が実の親子だったことが証明される。しかし,事実が報道されても最初のDNA鑑定のこともあって真相はグレーのまま。そこで絢奈はラテラルシンキングをフル活用し,槙島を欺き,パスポートの数値を発行回数だと偽り,槙島からバンコクには行ったことがないという発言を引き出し,報道することに成功した。
     最後に那沖の母,真尋が黙秘を貫いていた原因が分かる。それは不妊治療だった。絢奈と那沖が那沖の誕生日を祝うためのディナーに向かうシーンで終わる。

  • 浅倉絢奈の婚約者とその家族に大スキャンダルが持ち上がり、壱条家が絶体絶命のピンチに陥ってしまう。絢奈は、ラテラル・シンキングを駆使して、この陰謀を暴き、解決に導くことができるのか。

  • 能登先生の”情けは人のためならず”の解説と、そこで絢奈が反撃の力を得るところがとてもいい。

  • 2016/2/1

  • それなりに楽しめた

  • 面白かったよ。

  • 絢奈じゃなきゃ壱条家の問題は解決できなかっただろなぁ。
    しかし、根拠のない発言が的中しているから良いものの、外れていたらとんだ爆弾だ・・・と思いながら読み進めている。

  • 壱条家に降りかかったスキャンダルと絢奈の活躍を楽しみました。

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著者プロフィール

松岡 圭祐(まつおか けいすけ)
1968年生まれの作家。1997年に出した小説デビュー作『催眠』がヒット作となりシリーズ化される。1999年の『千里眼』も人気を博し、シリーズ化。
一番著名なのは『万能鑑定士Qの事件簿』をはじめとした「Qシリーズ」で、「面白くて知恵がつく 人の死なないミステリ」というキャッチコピーで人気を博し、映画化された。

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