ご依頼は真昼のバーへ Barホロウの事件帳 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
2.65
  • (2)
  • (7)
  • (32)
  • (24)
  • (6)
本棚登録 : 266
感想 : 30
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041005590

作品紹介・あらすじ

神楽坂の裏通り。朝オープンするという怪しげなバーにいるのは、魔女のようなママと、謎のイケメンバーテンダー・イズミ。幼なじみの楓太にこのバーに連れてこられた就職浪人中の隼人は、イズミにうまく丸め込まれ、なぜか素人探偵をすることに。月夜小路の野良猫へのいたずら書きが頻発、犯人を捕まえて欲しいというのだ。急に慌ただしくなる日常。だがふとした折、ある"殺人"の記憶が、隼人の脳裡にフラッシュバックする-。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読む前にあらすじを読んで、「あんな感じかな?」とか「こんな感じかな?」と想像していたけど、違いました。初読みの作家さんだったのもあるけど、読み終わっても“不思議”が抜けません。
    就職浪人の隼人と幼馴染のプー太郎(地域雑誌記者)の楓太。バーテンダーのイズミに出会ってから、ずっと素人探偵をやることになります。猫にいたする人を探す所から、彼らの過去にあった事件まで見つめ直すことに…。隼人は所々思い出して、また調べてみようって気になるのは分かります。なぜ、イズミはあんな面倒なことまでして彼を惑わせたのかが理解できません。友達が亡くなった事故の事も知らないはずなのに。読み終わってもイズミの考えが全く分かりませんでした。嫌いなキャラクターではないのになぁとその時まで印象が良く無かったです(笑)
    また、友達が亡くなった事故の真実が、本当にあれなの!?って感じました。隼人は途中で誰かに嫌がらせを受けますが、それとは別に車で追いかけられ、本当に殺されるんじゃないかみたいな場面もあります。後に犯人が分かるんですが、色んな理由をにちょっと腹が立ちました。そいつが目の前にいたら、全力で「はぁ!?」って言ってやりたい。
    すっきりした気持ちにはならなかったけれど、終わり方は好きです。新たな隼人とイズミの関係性を読んでみたいです。

  • 著者にしては重いタッチの文体。のせいなのかあまり期待していた面白さは無かった。

  • 何となく棚にあったので借りてみました。良く分からない・・・。ご近所から持ち込まれる問題を解決していくのは、ほのぼのとして良いとして、それぞれのキャラも良く分からないし、ミステリーっぽい雰囲気もあったのに、そこは結局どうなたんだろう、という終わりでした。

  • 辛口です。期待しすぎたかな。登場人物誰一人として魅力を感じられるキャラがいなくて途中で読むのが苦痛になってしまいました。なんとか最後まで読み切ったけれどラストまで誰一人として思い入れできなかったのはそのままだったし、それぞれの話の謎の事情も理由も好きじゃないです。最初に提示された件も終わり方が納得できなかったし。謎のある人物も全く魅力がなくて、最終的に読んだのを損したような気持ちになってしまいました。インディゴシリーズはキャラが魅力的で楽しかったのですがこちらは残念ながら私には合わなかったようです。

  • 連作短編集。後半はよかった。

  • 大学を卒業し、就職浪人として地元神楽坂に戻ってきた隼人と幼馴染みの楓太のバディものだが、ぼったくり?bar?のバーテン?謎の男イズミも絡んで小さな事件から大きな事件まで解決していく。雰囲気はIWGPをソフトにした感じ。よくある設定ではあるが、それだけに外れない。
    しかし、隼人と楓太のなんとも言えぬ葛藤やら、朝美の死の謎やら重たい話がさらっと出て、さらっと終わっていくので、ちょっとおいてかれた感あり。イズミの曰くありげな感じも結局なんなのかよくわからなかった。次巻へのつなぎか?

  • また思ってたのと違うシリーズ。。。
    リードと内容がなんか合ってないというか。。。
    そして結局イズミ君は何者なんだ?
    朝美の関係者かと思ったけど違うんだよなぁ。。。
    う~ん。。。

  • 神楽坂の裏通り。
    朝オープンするという怪しげなバーにいるのは、魔女のようなママと、謎のイケメンバーテンダー・イズミ。
    幼なじみの楓太にこのバーに連れてこられた就職浪人中の隼人は、イズミにうまく丸め込まれ、なぜか素人探偵をすることに。
    月夜小路の野良猫へのいたずら書きが頻発、犯人を捕まえて欲しいというのだ。
    急に慌ただしくなる日常。
    だがふとした折、ある“殺人”の記憶が、隼人の脳裡にフラッシュバックする―。

  •  東京の神楽坂という町の裏通りに存在する,朝にオープンする怪しげなバー「BAR HOLLOW」と,「BAR HOLLOW]に通う人々を舞台とした,連作短編集。日常の謎系のミステリである。
     主人公,今村隼人は,九州の大学に進学したが,就職できず,神楽坂の実家に帰り,就職活動をしている。幼馴染の田部井楓太も就職はせず,タウン誌「神楽びより」の編集委員兼記者をしている。物語は,この二人を中心に描かれる。全部で5つの短編からなるが,第一話「春・月夜小路に猫たまる」や,第二話「夏・神楽坂まつり奔走」といった話では,猫に落書きをしている犯人を捜したり,ギャルソンレースに参加したりとミステリとは言えないようなたわいもない話から始まる。
     短編と短編の間に,物語全体を通じ「朝美」という少女の「私,人を殺したんだ」という告白や「朝美」という少女の死が描かれる。第3話「秋・学校ジャージで鹿鳴館」では,神楽坂出身の政治家の神楽坂の再開発を止めようとする話で,ここまではたわいもない話が続くが,第4話「冬・すずしろ町ゲッタウェイ」から話の雰囲気が少し変わる。この話は,隼人が謎の人物にいやがらせをされる話だが,その犯人は楓太であり,最終話「ふたたび春・えんま坂に桜咲く」では,高校時代の同級生であり,仲間内のリーダー格だったダイスケが,実は朝美を殺していたこと,隼人を神楽坂から追い出そうとしていたことが分かる。
     日常の謎系の短編に,全体を通じた謎を加え,後味の悪いオチを用意しているので,好みのタイプの作風の作品なのだが,それほど面白いと思えなかった。全体を通じた設定の練り込み不足にあると思う。真昼に開いているバーである「BAR HOLLOW」という設定や存在があまり生きていないし,探偵役のイズミはキャラクターが立っていない上に,存在感が希薄。個々の短編がミステリとしてさほど面白くないことは,「日常の謎」系ミステリならよくある話なのだが,全体を通じて仕掛けられた謎もイマイチ。朝美という少女がしっかり描かれていない。ダイスケが朝美を殺した理由,一見リーダー格のダイスケが,実は朝美に振られ,自分をさげすんだような眼で見ていた朝美を壊したという部分だけは,何とも言えないやるせなさがあって心に残った。
     ダイスケの朝美殺し(壊し)の動機部分だけが見るべきところか。しかし,この部分が妙に心に残ったので★3で。

  • どうも、どの登場人物も苛付く人たちばかりですねえ・・・
    まあ、加藤さんの話はそう云うの多いけどねえ・・・

全30件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1966年東京都生まれ。2003年「インディゴの夜」で第10回創元推理短編賞を受賞しデビュー。同作は書籍化され大人気シリーズとなり、ドラマ化、舞台化、コミック化された。他著に「モップガール」シリーズ、「アー・ユー・テディ?」シリーズ、『チャンネルファンタズモ』『ご依頼は真昼のバーへBarホロウの事件帳』『風が吹けば』『桜田門のさくらちゃん』『学スクール園王キングダム国』『ゴールデンコンビ 婚活刑事& シンママ警察通訳人』「メゾン・ド・ポリス」シリーズ、『警視庁レッドリスト』などがある。

「2023年 『警視庁アウトサイダー The second act 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

加藤実秋の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×