球体の蛇 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 1560
レビュー : 174
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041006191

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーとして読むと拍子抜けするかも。「ラットマン」的な哀しい話。

  • 不幸に不幸が重なって、それを不幸と思ってしまうことで他の不幸を呼んでいってしまう... 展開としては、予想できなかったものではないけれどもあえてこっちにしたかというような方向だった。 ただ、あまりにも細部が描かれていなくて一作品としての危うさが感じられたなぁ...道尾秀介作品は文中にはっきりと示さず読者の解釈に任せるものが多いけれども、これはあまりにもその傾向に過ぎるのではないかと.... モヤモヤと、読了感に欠ける作品ではありました。

  • 道尾秀介作品の分水嶺ともいう作品。
    が、いっこうに心に残りませんでした。
    帯に騙された感じ。

  • 最初から気持ち悪い小説で後味も気持ち悪い素晴らしい小説(褒め言葉)。西澤保彦の「黄金色の祈り」を思い出した。「球体の蛇」の方が主人公が純粋というか素朴というか、罪がない感じなのにどんどん不幸になっていく。それを全部必死に飲み込んで、生きていく決心。人生はままならない。

  • 星の王子様のうわばみ。深い気がする。

  • 今回はいつもの道尾秀介作品と一味違った二転三転でした。

    こういう静かな暗さ、嫌いじゃないです。

    まぁ主人公達にとっては決して静かな物語なんかでは無いのですが。

  • あっぱれナオさん。好きな男の子供を産むためにはこれ位の覚悟と度胸が必要なんだとしみじみ。でも真相が二転三転する書き方のせいで、インパクトは今ひとつだった。やはりどんでん返しはドカンと一発決めて欲しかったなと。あと最後まで真相をうやむやにしたのも残念。いい人の余地なんて残さなくていいじゃない。私は『白夜行』の雪穂が好きだよ。
    さて、一体自分はどんな話を読みたいのか、ますます鬼畜な読者になってきたことよ。

    【印象に残ったフレーズ】
    同情が一種の快感なのは、責任が伴わないからだ。

    無根拠といえばそれまでだが、信頼なんて、きっとすべて無根拠なのだ。それだからこそ、裏切られてしまったとき、相手への怨みと同じくらい、自分が厭になるのだろう。

  • 面白い。
    かけ違えたボタンは、しかしそれに気付かなければ、さしたる支障はない。
    真実はひとりひとりにあるのだと感じる。

  •  これは……すごいね(゚д゚)!

    「こども」らの無垢で未熟な失策がつぎつぎと生み出す悲劇の連鎖(>_<)
     その大元にあるのは、ひとりの少女の心に巣食った「悪」……関わった人間に何十年も「祟り」を及ぼす精神毒(>_<)
     どの登場人物にも表の人格と裏の人格があり、毒の痛みと熱が彼らの自制を奪い、この表裏がひっくり返り渾然・混乱、自分でもどれが本当の自分だか分からなくなっていく(>_<)
     積み重ねが巧みゆえ、怒涛のラスト、伏線回収&ドンデンに次ぐドンデンが圧倒的( ´ ▽ ` )ノ

     ほんと、作者のこの文才・小説力は巻舌もの( ´ ▽ ` )ノ
     惻惻と迫る哀感、心の揺れ、不規則に往還する時間軸……それらをコンパクトに説得力をもってまとめ上げる構成技術( ´ ▽ ` )ノ
     特に前半、基本これ乱歩調(床下の散歩者!)というかホラー・サスペンス様式なんだけど、「この物語」を「このタッチ」で描こうという試みじたい、完読後ふりかえってみるととんでもない発想力(゚д゚)!
     その、ホラータッチそのものの叙述力にも瞠目(゚д゚)!
     見よがしなゴアやスパナチュで外殻から形成するホラーより、本書のようにそれら一切なしで不安や怖れ・心の震えという核から雪だるま式に増幅させていくホラーのほうがはるかに怖いし、技術的にも高難易度( ´ ▽ ` )ノ
     ホラー専業作家も切歯扼腕( ´ ▽ ` )ノ
     青春悲恋をいとも容易げにサラリとホラー小説(風)に仕上げちゃうなんて( ´ ▽ ` )ノ
    (キングが名作「クリスティーン」で挑んだ試みを、さらにもう一歩先に進めた感じ( ´ ▽ ` )ノ)
     かつ、タイトルに代表される隠喩群( ´ ▽ ` )ノ
     それこそ田西もとい太宰を彷彿とさせるアフォリズム(「同情が一種の快感なのは責任が伴わないからだ」)( ´ ▽ ` )ノ
     すごいじゃん、ミッチャン( ´ ▽ ` )ノ

     先に読んだ「鬼のあしおと」もなかなかだったし、次に読んでる「カラスの親指」もこの2冊とはまた違った作風で面白いし、彼の作品は今後もずっと読んでいきたいと思った( ´ ▽ ` )ノ

     とにかく読むべし( ´ ▽ ` )ノ
     100冊に1冊の傑作だよ( ´ ▽ ` )ノ

    2019/10/21
     
     

  • ウソと過ちの連鎖、知らないうちの共犯関係。普通に生きていくのは楽ではないなあ、と思わされるのだが、明かされていく真相のゾワゾワ感はそれほどではなかった。もっとそれぞれの登場人物に感情移入して読むことができればよかったのだが。ミステリー度低、気持ち悪さ中。

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著者プロフィール

道尾 秀介(みちお しゅうすけ)
1975年、兵庫県生まれの小説家。玉川大学農学部卒業。会社員生活を続けながら小説を執筆しており、2004年『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。
2007年『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞。2009年『カラスの親指』で第62回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞。2010年、『龍神の雨』で第12回大藪春彦賞受賞。『光媒の花』で第23回山本周五郎賞受賞。2011年、『月と蟹』で第144回直木賞受賞。直木賞にはこの作品で5回連続のノミネートだった。
その他代表作として『向日葵の咲かない夏』があり、文庫版は100万部を超えるベストセラーになった。『カラスの親指』は映画化された。
ほか、横溝正史ミステリ大賞、新潮ミステリー大賞の選考委員を務める。

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