誰かと暮らすということ (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.63
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本棚登録 : 523
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041006580

作品紹介・あらすじ

いつになったら、満たされるんだろう。誰に対して怒っているんだろう-実社会にしっくりなじめず、自分の居場所をさがしあぐねている人々。会社で同僚からも距離を置かれている同期の男女、倒産寸前の店を経営する夫婦、離婚してひとり暮らしを始めた女性…都会の片隅でちいさな不満やささやかな希望を抱きながら生きる等身大の日常にやわらかなまなざしを投げかけるハートウォーミング・ストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 評価が高かったので購入。
    うーん。セージと千佳子がくっ付いて良かったんだけど、期待値が高すぎたかなぁ。
    タイトルの「誰かと暮らすということ」が、私の想像と違ってあれ?という感じだった。
    セージが結構いいやつでそこが救いかなぁ。
    千佳子は気持ちはわかるけど、相当めんどくさい女(笑)

  • 下井草という街で暮らす人を通して、人には立ち入れない隙間のようなものを強く感じた。

  • ハートウォーミング・ストーリー?なのだろうか。

    わからない。

    その途中と言った方が正解なのでは?

    本の中に「当たり前の幸せは当たり前そうに見えれば見えるほど手に入れにくいものなのです」という文章があったが、これには納得。

    せちがらい世の中、日常にちょっとした幸せを探す、デコボコでも、うまがあえば、日常も少しは明るくなる。
    腹八分目、山頂を目指さない、マンネリの中に小さな光を見つけたい。

    今こうして、本をゆっくり読んでいることも、1日1日大きな変化はなくとも、時間が流れ生きていることも、当たり前じゃない…。

    それぞれの「孤独」が書かれている。
    恋人でも家族でも全てはわかりあえないことを。
    主人公自身の「孤独」でさえ、もてあましたりしていることも、丁寧に書かれている。
    それでも、折り合いをつけて、たまに激しく憤ったりして生活をしていく。

  • 「男が中途半端なのって一番いけないんだよ。勇気も優しさも、勝負どころで気前よく使わないと。そうしなないと、ぐじぐじするだけで何もできなくなるもん。」


    「思った時に思ったことをしてくれるのが恋人だけど、期待はずれなことをしちゃうのも恋人じゃない。」

    恋人との半同棲に関して悩んでいたときに、友人の部屋の本棚でこのタイトルが目に留まった。その友人は悩むことがあるときは、なにかヒントがないかと本棚を漁るらしい。

    読んでると上のようなセリフが印象に残り、ヒントになったような気がした。少し優しい気持ちになった。
    こういったタイミングのよい本との出会いとゆうのが最近少しずつ多くなっているように感じる。

  •  それぞれが抱える孤独が絶妙な距離感で書かれていて、決して軽くないけど重たすぎない。登場人物たちの住んでいる町が自然と頭の中に浮かび上がり、笑ったり泣いたり衝突したりしながら今日も生きているんだろうなぁとじんわり感じる作品。「誰かと暮らすということ」に恐怖感しかなかった私だけど、全部が全部理解しあえるわけではない誰かと暮らすことで癒える孤独もあるのかもしれない、とうっすら前向きになれた。

  • もっと若いうちに読んでおけばよかった。
    素敵な作品。

  • すきなひとのまえではきばってしまうじぶんだけれど。ちからをぬいて、ずっと一緒にいられたらな。

  • 好きだなぁ、こういう話。

  • この人、ええな。
    角田さんに近い感じ?
    そこらへんにある街のそこらへんに居る人のお話。
    こういう人たちで街はできてるんだな。
    もっと読んでみたいな。

  • 短編集
    気負わず坦々とだけれど心に染みてくる何か、、、、。
    読後感がよかった。

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著者プロフィール

いとう・たかみ
1971年兵庫県生まれ。1995年、早稲田大学在学中に「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」で第32回文藝賞を受賞し作家デビュー。2000年『ミカ!』で、小学館児童出版文化賞、’06年『ぎぶそん』で坪田譲治文学賞受賞、「八月の路上に捨てる」で芥川賞受賞。主な作品に『ドライブイン蒲生』『誰かと暮らすということ』『 そのころ、白旗アパートでは』『秋田さんの卵』『ゆずこの形見』『あなたの空洞』など。

「2016年 『歌姫メイの秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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