- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041006580
作品紹介・あらすじ
いつになったら、満たされるんだろう。誰に対して怒っているんだろう-実社会にしっくりなじめず、自分の居場所をさがしあぐねている人々。会社で同僚からも距離を置かれている同期の男女、倒産寸前の店を経営する夫婦、離婚してひとり暮らしを始めた女性…都会の片隅でちいさな不満やささやかな希望を抱きながら生きる等身大の日常にやわらかなまなざしを投げかけるハートウォーミング・ストーリー。
感想・レビュー・書評
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下井草という街で暮らす人を通して、人には立ち入れない隙間のようなものを強く感じた。
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「男が中途半端なのって一番いけないんだよ。勇気も優しさも、勝負どころで気前よく使わないと。そうしなないと、ぐじぐじするだけで何もできなくなるもん。」
「思った時に思ったことをしてくれるのが恋人だけど、期待はずれなことをしちゃうのも恋人じゃない。」
恋人との半同棲に関して悩んでいたときに、友人の部屋の本棚でこのタイトルが目に留まった。その友人は悩むことがあるときは、なにかヒントがないかと本棚を漁るらしい。
読んでると上のようなセリフが印象に残り、ヒントになったような気がした。少し優しい気持ちになった。
こういったタイミングのよい本との出会いとゆうのが最近少しずつ多くなっているように感じる。 -
それぞれが抱える孤独が絶妙な距離感で書かれていて、決して軽くないけど重たすぎない。登場人物たちの住んでいる町が自然と頭の中に浮かび上がり、笑ったり泣いたり衝突したりしながら今日も生きているんだろうなぁとじんわり感じる作品。「誰かと暮らすということ」に恐怖感しかなかった私だけど、全部が全部理解しあえるわけではない誰かと暮らすことで癒える孤独もあるのかもしれない、とうっすら前向きになれた。
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もっと若いうちに読んでおけばよかった。
素敵な作品。 -
すきなひとのまえではきばってしまうじぶんだけれど。ちからをぬいて、ずっと一緒にいられたらな。
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好きだなぁ、こういう話。
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この人、ええな。
角田さんに近い感じ?
そこらへんにある街のそこらへんに居る人のお話。
こういう人たちで街はできてるんだな。
もっと読んでみたいな。 -
短編集
気負わず坦々とだけれど心に染みてくる何か、、、、。
読後感がよかった。