ラスト・メメント 死者の行進 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041006641

作品紹介・あらすじ

遺品蒐集を趣味とする青年・高坂和泉は、様々な死を描いた一連の絵画"死者の行進"を集める中で、好奇心旺盛でお節介な駆け出しカメラマン・国香彩乃と出遭い、遺品をめぐる厄介な事件に関わることに…。写真家の遺児のもとに現れるお化けの正体、老地主の奇妙な遺言ゲーム、亡き恋人からの最後のプレゼントの行方-故人の想いを"鑑賞"する和泉が見つけ出す真実とは?生と死をつなぐゴシック・エンタテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • さまざまな死を描いた”死者の行進”という絵画のシリーズを集める過程で、主人公が様々な事件に巻き込まれていく話です。短編形式になっていて読みやすい一冊です。(ひなの)

  • 読書録「ラスト・メメント死者の行進」3

    著者 鈴木麻純
    出版 角川ホラー文庫

    p80より引用
    “「人が語る故人というのは、信頼できな
    いってことです。強い感情と過去への未練が、
    勝手な故人像を造る。記憶に残った部分だけ
    が誇張されている、と言った方が分かりやす
    いかな」”

    目次から抜粋引用
    “幼児と死
     元老院議員と死
     貴婦人と死”

     趣味と実益を兼ねた遺品蒐集家を主人公と
    した、短編連作小説。
     緑美しい初夏、山歩きに向かない身なりで
    主人公・高坂和泉は著名な写真家の別荘を目
    指していた…。

     上記の引用は、亡くなった写真家について
    の、彼に関わる人達の持つ人物像について、
    主人公が語った言葉。
    一つの物事に対して、その物事の味方は人の
    数だけあるのでしょう。公平な客観的事実と
    言うのは、思っている程存在しないのかも知
    れません。
     あんまりやる気がない人物が主人公で、周
    りの人間によって話が動いている、そんな感
    じの作品です。自分の手に入れたい物のため
    に、仕方なしに行動している主人公を、気に
    入れるかどうかで評価が変わるのではないで
    しょうか。

    ーーーーー

  • 2017.5.14読了 51冊目

  • (収録作品)幼児と死/元老院議員と死/貴婦人と死

  • 鈴木麻純さんの蛟堂以外の作品があるとは思わなかった。
    本屋さんで見つけて、早速読んでみました。
    どことなく、ストーリーが某氏の八雲に似てる。雰囲気が。
    いやでも、普通に面白く 最後まで一気に読んでしまいました。
    どうやら続きがあるようなので、そちらも読んでみたいです。

  • うーん、内容的には面白かったけど、
    角川ホラーの作品として見るとなんか違うかなぁっていう感じ。
    あと無愛想イケメン男子×強引純粋可愛い女子的な組み合わせ最近多いなーと思ったw

  • 遺品をめぐる青年のお話。

    裏表紙のあらすじからもっと遺品に重点をおいて話が進んでいくのかと思っていたのですが、それよりも残された人々の思いや取り巻く人々に着目されているように感じました。
    こんな感じで進むなら続編も読んでみたいなぁ。
    ホラー文庫だけれどホラー要素はないです。

    この著者さんの文章、デビュー作よりうんと読みやすくなった印象です。個人的な感想ですが。

  • 遺品蒐集を趣味とする青年・高坂和泉は、様々な死を描いた一連の
    絵画<死者の行進>を集める中で、好奇心旺盛でお節介な駆け出し
    カメラマン・国香彩乃と出遭い、遺品をめぐる厄介な事件に関わることに・・・
    写真家の遺児のもとに現れるお化けの正体、老地主の奇妙な遺言ゲーム
    亡き恋人からの最後のプレゼントの行方___故人の想いを
    ”鑑賞”する和泉が見つけ出す真実とは?
    生と死をつなぐゴシック・エンタテイメント。
    死が絡んでくるけどそんなに重くない、サラッと読める
    大人しいマイペースな主人公和泉が死者のメッセージを読み取る
    んだけど、カレの後ろ向きな怪しい感じのキャラは好きです
    国香のお節介、うっとおしいキャラはあまり好きではないけど
    やっぱりそういうキャラが出てきたほうが面白いという事なのか
    図書館戦争の郁のキャラも最初は嫌いだったなぁ最後は好きになったけど
    ・・・・これ、一応ホラーなんだ~・・怖くは無い

  • 微ホラー・ミステリー・主人公の成長譚・日常オムニバスのどこに腰を落ち着けるべきか、探り探りしているんだろうなぁという印象。
    今市子さんの『百鬼夜行抄』的な展開を目指してるのかな。
    文章はわりに読みやすかった。ヒロインの国香さんがしょっぱな非常に印象悪かったのだけれど、読み終わる頃にはある程度好感も持てて来たし。

    全編読み終わってから表紙に戻って、「あれっ 和泉ってこんな感じだったんだ…」と驚いた。
    どちらかというともう少し、残念なイケメンっぽいイメージだったので……その辺あんまり上手い事雰囲気掴めてないかも。

    今後に期待、というわけで続けて2巻読みます。

  • それまでのんびりゆったり読んでいたのが、3話目で印象がかなり変わりました。続きが楽しみです。

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著者プロフィール

1985年、静岡県生まれ。
2007年にwebサイト「Nosferatu」を開設。創作小説を書き始める。『蛟堂報復録』でアルファポリスミステリー小説大賞を受賞し、書籍刊行へと至る。他の著書に『呪症骨董屋 石川鷹人』(アルファポリス)、『ペットショップ夢幻楼の事件帳』(角川書店)、『宵闇の王国 路地裏の吸血鬼と俺の事件録』(TOブックス)などがある。

「2018年 『蛟堂報復録9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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