小説乃湯 お風呂小説アンソロジー (角川文庫)

  • 角川書店 (2013年3月23日発売)
3.04
  • (4)
  • (11)
  • (27)
  • (7)
  • (5)
本棚登録 : 303
感想 : 31
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784041006863

作品紹介・あらすじ

古今東西、お風呂や温泉にまつわる傑作短編を集めました。一入浴につき一話分。お風呂のお供にぜひどうぞ。熱読しすぎて湯あたり注意! お風呂小説のすばらしさについて熱く語る!?編者特別コメントつき。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • お風呂小説気楽に楽しめた。好きなのは気持ち悪さ絶妙の谷崎潤一郎『柳湯の事件』オチがクスッと太宰治『美少女』話術の天才・筒井康隆『エロチック街道』文体模写さすが清水義範『秘湯中の秘湯』ドキッ長野まゆみ『花も嵐も春のうち』

  •  お風呂小説アンソロジー、という切り口に惹かれ。有栖川さんの序文、解説にも満足。
     梶井基次郎『泥濘』では、無気力不活発時の描写に思わず共感。尾崎一雄『玄関風呂』は呑気で好き。辻真先のは「はだか探偵」といういつもサウナに登場する探偵のシリーズからの一作とのこと、気になる。北村薫『水に眠る』は繊細…。
     私だって名前くらいはなんとなく知っているようなビッグネーム作家の作品ばかりだったのに、どこかマニアックな雰囲気がクセになる、湯けむりもわもわアンソロジーだった。

    • akikobbさん
      111108さん、コメントありがとうございます。
      あら、ほんとだひとつもかぶりませんでしたね。ギトギト感w でもそれに釣られて読みましたから...
      111108さん、コメントありがとうございます。
      あら、ほんとだひとつもかぶりませんでしたね。ギトギト感w でもそれに釣られて読みましたから!
      でもまさか式亭三馬から始まるとは思いませんでした。有栖川さんの編纂力ですね。
      2025/07/26
    • 111108さん
      本当に式亭三馬って⁈となりましたwでも銭湯の様子が(注釈頼りですが)よく伝わり楽しかったです。有栖川さんみんなを驚かせるのが上手だなぁと今回...
      本当に式亭三馬って⁈となりましたwでも銭湯の様子が(注釈頼りですが)よく伝わり楽しかったです。有栖川さんみんなを驚かせるのが上手だなぁと今回も思いました♪
      2025/07/26
    • akikobbさん
      「みんなを驚かすのが上手」、お風呂小説というだけでも意外なのに、さらに!ですね。有栖川さんのおちゃめ心とサービス精神も、これから味わっていけ...
      「みんなを驚かすのが上手」、お風呂小説というだけでも意外なのに、さらに!ですね。有栖川さんのおちゃめ心とサービス精神も、これから味わっていけたらと思います♪
      2025/07/27
  • お風呂小説のアンソロジー。
    お風呂小説というジャンルがあったことに驚いた。
    いいです。お風呂小説。
    湯気とか想像しただけで温まります。

    小さい頃はお風呂に入るのが面倒で仕方なかった記憶がある。
    温泉とか何の興味もなかったのに、いつの頃からか温泉が大好きになっていた。
    もしかしたらこれは加齢によるものなのか?
    温泉から出て涼しいロビーで牛乳を飲む時のあの気持ち良さは…他にない。と思う。

    小説に登場するお風呂は、家のお風呂あり、温泉あり、銭湯あり、秘湯あり。
    いろいろ読んでいると、銭湯は危険がいっぱいのようです。
    特によかったのは、尾崎一雄さんの「玄関風呂」と清水義範さんの「秘湯中の秘湯」。
    いつものお風呂もいいけれど、いつもとは違うお風呂もとても気持ちがいい。
    そういうちょっと贅沢な気持ちを思い出した。

  • 有栖川有栖さん編のどこかにお風呂が登場する短編アンソロジー。
    お風呂に浸かるようなゆったり気分を求めて手にしたけれどさすがにそんな小説ばかりではなかったけど読みたくないものはなかった。
    式亭三馬から原田マハまでと発表年度も幅広い。
    エロさは感じないけど温泉の熱い湯気や上気する感覚を否応なしに思い出してしまう筒井康隆「エロチック街道」、昭和を激しく感じる尾崎一雄「玄関風呂」、太宰さん…ってなる太宰治「美少女」、まさかのBL?で驚いたものの宿の風呂場の風情にうっとりした長野まゆみ「花も嵐も春のうち」がよかった。

  • 小説之湯へのご案内 有栖川有栖
    浮世風呂 式亭三馬

    柳湯の事件 谷崎潤一郎
    泥濘 梶井基次郎
    電気風呂の怪死事件 海野十三
    玄関風呂 尾崎一雄
    美少女 太宰治
    エロチック街道 筒井康隆
    ああ世は夢かサウナの汗か 辻真先
    秘湯中の秘湯 清水義範
    水に眠る 北村薫
    花も嵐も春のうち 長野まゆみ
    旅をあきらめた友と、その母への手紙 原田マハ
    あとがきに代えて 有栖川有栖

  • お風呂にまつわる日本の短編小説を集めたアンソロジー、編者は有栖川有栖。
    こうやって、江戸時代から今に至るお風呂小説を並べて読んでみると、日本人にとって湯船につかるお風呂を楽しむってのは、はすごく大切なことなんだなぁと改めて認識できる。ご立派な温泉じゃなくても、混浴じゃなくても(笑

    読後感は普通だが、少なくとも、お風呂に入って身体をゆっくり伸ばしてみようかなと思えたり、そういや久々町の銭湯に行ってみようかなぁと思えたり。そういう気分になれる読書ってのもいいもんです。

    クールバスクリン買ってこようかな

  • 3-

  • お風呂に関連した短編をまとめた一冊。
    特に印象に残ったのは、
    柳湯の事件 谷崎潤一郎
    玄関風呂 尾崎一雄
    水に眠る 北村薫

  • 最後二つがよかった。

  • 浮世風呂ー式亭三馬
    柳湯の事件ー谷崎潤一郎
    泥濘ー梶井基次郎
    電気風呂の怪死事件ー海野十三
    玄関風呂ー尾崎一雄
    美少女ー太宰治
    エロチック街道ー筒井康隆
    ああ世は夢かサウナの汗かー辻真先
    秘湯中の秘湯ー清水義範
    水に眠るー北村薫
    花も嵐も春のうちー長野まゆみ
    旅をあきらめた友と、その母への手紙ー原田マハ
    以上12本のお風呂が出てくる短いお話。
    編者は有栖川有栖氏。

    ミステリーばかりを選んでしまうので、他のジャンルも味わいたくて有栖川先生に委ねました。
    タイトルや作者の名前だけは知ってても読んだことないお話ばかりで、とっても楽しかったです。
    お気に入りは「浮世風呂」と「旅をあきらめた友と~」それに「あとがきに代えて」(有栖川有栖)
    お話の並びは発表された順番だそうで、年代が古いほうがより好みでした。
    どの作品も品がよいと感じました。

  • お風呂で本を読むのが好きなので、とてもいい本でした。
    最後の話で旅行に行きたくなる。ひとり旅もいいよね。原田マハもいいよね。

    普段手に取らないような作家さんの話も読めるのがアンソロジーのいいところ
    まとまりもあってよろしいかと

  • 原田マハ『旅をあきらめた友と、その母への手紙』が良かった。こういう2人旅と1人旅ができるようになりたい。

  • [北村薫さん関連の記事あり]
    「水に眠る」北村薫 (『水に眠る』に収録)

     長野まゆみ『左近の桜』読んでみたい。

  • 恐るべし、京極夏彦。古いのから新しいのまで、面白かった!

  • とっぷりつかって、ふやけましょう。

  • お風呂の出てくる小説のアンソロジー。
    ほっこりする話から
    不気味な幻想小説や
    冗談ばかりの秘湯巡り話など
    どれも読んだことがないものばかりでおもしろかった。

    特に「水に眠る」が好きだ。
    信じる信じないが重要ではなくて
    必要かどうか。
    私も包まれて眠りたい。

  • 式亭三馬「浮世風呂」
    谷崎潤一郎「柳湯の事件」
    梶井基次郎「泥濘」
    海野十三「電気風呂怪死事件」
    尾崎一雄「玄関風呂」
    太宰治「美少女」
    筒井康隆「エロチック街道」
    辻真先「ああ世は夢かサウナの汗か」
    清水義範「秘湯中の秘湯」
    北村薫「水に眠る」
    長野まゆみ「花も嵐も春のうち」
    原田マハ「旅をあきらめた友と、そんp母への手紙」

    浮世風呂とエロチック街道が読めなかった。
    読みにくくて文が合わなくて…。

  • 【図書館本】有栖川さんの名前で興味を持った本。だけど全体的に好みではなく、読了までかなり時間がかかった。 長野さんのはシリーズを読んでみようと思う。 他は、ミステリ色の濃い『電気風呂~』と、新鮮な読み物『秘湯中の秘湯』が印象的。

    浮世風呂:口語訳が欲しい……。最初の1ページを読んで挫折。
    柳湯:不思議な話だけど、結局意味が分からなかった。……つまりあの人が精神を侵されていた、ということ?
    泥濘:欝な人、というのは分かったけど、オチが全くわからないや。
    電気風呂:やっぱりオチはよくわからないけど、事件も無理やりっぽいけど、“ミステリ読んでる!”という満足感は得られた。
    玄関風呂:??? とりあえず、玄関に風呂置いたぜ。夏は庭に置いたぜ。夜中歌いながら入ってたらお巡りさんに怒られたぜ。……って話?
    美少女:これ伏線かな? と思いながら読んでみても何も起こらない? ……え、そういうのもアリですか?
    エロチック:温泉で移動という発想は面白い。けど、そこまでの描写は必要だった? 退屈した。
    サウナ:なんかもの凄い事件……。偶然過ぎる。でもそれを解いてしまうおじいさんも凄い……。
    秘湯:最初はルポかと思ったけど……こういうのも面白い。“風呂湯温泉”というネーミングがもの凄く印象に残った。
    水に眠る:この人の本は一度挫折してるんだけど……今回のもやっぱり苦手だった。何がやりたかったのかな?
    花も嵐も:これはシリーズもの……なのかな? しかもBLっぽい? 桜の情景と雰囲気が心地よかった。
    手紙:何課お風呂というより紅葉のイメージの方が強い感じ。読んでるこちらも目に染みた。鮮やかな紅と、空腹時にはツラい料理の描写が素敵。

  • 古い作品から新しい作品まで幅広く収録されていて、お風呂の移り変わりだけでなく、小説の移り変わりまで楽しめるお得な一冊でした。
    『秘湯中の秘湯』が楽しい。迷子谷温泉の宿・えびす屋の紹介で吹き出しました。
    『玄関風呂』も可愛い。
    『電気風呂の怪死事件』は面白かったのですが、「え。誰?」って思ってしまった。

  • 普段アンソロジーはあまり手にしないが、温泉好きなので読んでみた。テーマが風呂だけに、ミステリー&変態傾向のものが多い。玉石混淆。私のお気に入りは、①筒井康隆②長野まゆみ③式亭三馬④太宰治、でした。

全29件中 1 - 20件を表示

アンソロジーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×